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レビュー

多様なパン作りはもちろん、味の完成度も高めたホームベーカリー

パナソニックの新ホームベーカリー「SD-BMS104」実力検証!

ここ2〜3年の内食化により、家庭での食事を「よりおいしく」と考える人が増加。その影響からか、ホームベーカリーの人気も高まっている。近年のホームベーカリーの傾向は、多様なパンが作れるということ。米粉パン、フランスパン、蒸しパン、あんパン……と作れるパンの種類が毎年プラスオンされ、もはや普通の食パンだけでは許されないといった感じだ。パナソニックのホームベーカリーは、ティファールのようなバゲットのパンは作れないが、作れる種類の多さはトップクラス。もちろん、重要なのは「数」ではなく「味」だが、同社の従来製品は非常に完成度が高く、パンの焼き上がり具合もプロ顔負けと評判だ。


そのうえ、9月に発売されたばかりの「SD-BMS104」は、これまでの味をも上回る食パンが焼ける「パン・ド・ミ コース」を搭載したという。さらに、今年のトレンドである「ごはんパン」にも対応。作れるメニューの数と味の両方を向上させた「SD-BMS104」の実力を検証してみよう。

構造をチェック!

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まずは、本体をみてみよう。ふたの内側には熱が反射するステンレスを採用し、パンの天面も効率良く焼き上げるようになっている。さらに、遠赤フッ素を採用したパンケース(内面)により、生地に熱を効率よく伝えるだけでなく、側面の焼き上がり具合にも貢献。このように基本性能を向上させたほか、従来から評価の高い「レーズン・ナッツ容器」を使用した具材の自動投入機能を搭載しているのも特長のひとつ。今モデルでは、容積比約1.8倍と容器を大型化させ、さらに具がたっぷり入ったパンを作れるようになった。また、生地との混ぜ方にも配慮した「粗混ぜ」機能を搭載。粗混ぜを選択するとパン羽根の回転がゆっくりとなり、ベーコンやチーズといった柔らかい具も形を残したまま焼き上げることができるという。そのほか、ドライイーストを自動投入してくれる「イースト容器」など、うれしい機能が満載だ

写真の右にあるのが通常のパンを焼くときに使用するパンケース。左は「スチームケース」で、蒸しパン、あんパン、白パンなどを作るときに使用する。羽根はパンを作るとき用の「パン羽根」と、麺や餅を作るための「めん・もち羽根」の2種類が用意されている。どちらも、パンケースにセットして使用する

操作は天面にあるボタンで行う。「メニュー」の▲▼で、作りたいメニューの番号を選ぶ。液晶に、選択した番号と「食パン」といったようなメニュー名も出てくるのでわかりやすい。そのほか、具材のあり・なし、焼き色なども選択できる。選んだあとは「スタート」ボタンを押すだけ

中央の丸く黒い部分が「イースト容器」。通常、ドライイーストはパンの材料とともにパンケースに入れるのだが、塩や水と触れないように……などの注意書きがあり、気をつかわないといけない。その点、「イースト自動投入」機能のある本製品なら、そういった煩わしさがないのがよい

新機能を使って、いろいろ作ってみよう

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数十種類ものパン、餅、あん、うどん・パスタの生地など多様なものが作れるが、今回は新機能を中心に出来栄えを検証してみる。

【検証1】パン・ド・ミ コース

最上位モデルにしか搭載されていないのが本コース。ドライイーストの量が約半分で焼けるのが特長だ。ドライイーストの量が少ないということは、発酵に時間がかかるということ。しかし、発酵時間を長くすることによって、甘みのある香り高いパンができるという。今回の検証では、まさしくそれが実証されていた。

レシピどおりに、強力粉、砂糖、バターなどの材料をパンケースにセット。ドライイーストは、イースト容器に入れる。通常の食パンコースの場合は2.8gなのだが、パン・ド・ミ コースでは1.4gでよい

メニュー「2」のパン・ド・ミ コースを選択し、「スタート」ボタンを押す

約4時間50分後、完成。通常の食パンコースに比べて、焼き上がりまでの時間が50分長くかかる。焼き上がりは、パンケースから飛び出るほどにふくらんでいるのがわかる

焼き色も見事で、天面、側面、底面と、ムラなく焼けている。非常に食欲をそそる焼き上がりだ

クラスト(パンの耳の部分)の厚みが薄くなるとのことだが、外観からは通常の食パンと見分けがつかない。だが、食べてみるとまったく違うことがわかる。クラストはカリカリで、クロワッサンのように生地が何層にもなっている感じに焼き上がっている。クラム(パンの内側の白い部分)はフワフワで、口に入れると溶けるような感じだが、食感はしっかり。甘みも強く、イースト臭もまったくしない。50分長く時間はかかるが、この味が食べられるならば待てる時間だ

【検証2】具入りパン

新機能の「粗混ぜ」を使って、ベーコン入りの食パンを焼いてみる。パン・ド・ミ コースでも具入りを焼けるが、今回は通常の食パンコースで行う。

パンケースに材料をセットしたあと、イースト容器にドライイーストを入れ、レーズン・ナッツ容器にベーコンを最大容量である100g入れる。かなり、たっぷりといった印象

メニュー「1」の食パンコースを選び、「選択」ボタンで具材の自動投入「あり」を表示させ、「混ぜ」ボタンで「粗混ぜ」を選んだら「スタート」ボタンを押す

約4時間後、焼き上がり。通常の食パンコースながら、しっかりと膨らんでいる

食欲をそそる焼き色にまんべんなく焼き上がっており、クラムにもたっぷりとベーコンが混ざっていた。ベーコンも砕けることなく、原型のまま混ざっており、柔らかくおいしい完成度

【検証3】ごはんパン

今、ホームベーカリーでトレンドなのが「ごはんパン」。冷やごはんをパンの材料と一緒にセットすることにより、モチモチとした食感のごはんパンができるというものだ。三洋電機「GOPAN」とはまた異なる、「米」を利用したパン作りが楽しめる。

通常の食パンより少し強力粉の量を減らした材料を入れたところに、冷やごはんを100〜200g好みで入れる。ドライイーストは、食パンを焼いたときと同じようにイースト容器にセットする

メニュー「5」のごはんパンコースを選択し、「スタート」ボタンを押す

約4時間後、焼き上がり。通常の食パンよりも膨らみは小さい。写真からもわかるように、クラストの部分がより濃く焦げている。まるで、おこげのような感じでパリパリとして美味! クラムは、ごはんが入ることでモチモチとした食感になっており、クラストとのギャップが楽しい。日本人に好まれる食感だろう。筆者は、投入するごはんの量は150gが一番好みだった。白米だけでなく、玄米やサフランライスにも適応しているので、いろいろな味の「ごはんパン」を楽しめる

【検証4】生チョコ

パン以外にも麺、餅、ケーキなどが作れるが、本モデルでは「生チョコ」を作るコースが用意されている。市販のチョコレートを適当な大きさに手で割って入れるだけという手軽さがよい。元が板チョコとは思えないほど、とろける食感の生チョコが完成する。ミルク、ブラック(ビター)、ホワイトなど、使用するチョコレートの種類によって生クリームや牛乳の分量を調整したい。固まった生チョコを切るときは、温めた包丁で切り分けるのがコツのようだ。冷蔵庫で固める前の状態を利用すれば、チョコレートフォンデュなども楽しめそう!

パンケースに板チョコを割り入れ、生クリームとハチミツを加える。メニュー「23」を選択したら「スタート」ボタンを押す。完了のブザーが鳴ったときに溶け具合が足りない場合は、「追い混ぜ」機能を使って追加で2回、同様の運転を行うことができる

溶けたチョコを、クッキングシートやサランラップを敷いたバットに流し入れ、冷蔵庫で2時間以上冷やして固める

固まったチョコは適度な大きさに切り分ける。好みで、ココアなどをまぶしてもよい。写真はココアをまぶした状態

まとめ

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同社のホームベーカリーは従来から完成度の高いパンが焼けると人気だが、パン・ド・ミ コースで焼いた食パンには感動の一言。まさに、パン屋で作ったパンのような出来栄えだ。ドライイーストの量を約半分にして焼き上げることができる新発酵プログラムによって、こんなにも味が激変するのかと驚いた。筆者は、今回のような試食でスライスした1枚を食べきることはないのだが、あまりのおいしさに完食してしまったほどだ。本コースがあるだけで、「買い」と言えるだろう。

トレンドの「ごはんパン」は、前モデルから作ることはできたが(食パンのアレンジの一例としてレシピに掲載されている)、本機からは専用のコースが設けられた。ごはんの量を100〜200gの間で選べるようになり、モチモチ具合を自分好みにできるようになっている。「ごはんパン」コースが搭載された製品は他社にもあるが、実はここに大きな差がある。まず、投入するごはんの量が決められているものが多いこと。また、ごはんの投入方法の違いだ。本製品では冷えたごはんをそのまま入れることができるのに対し、他社製品の中には「お湯などで冷やごはんをふやかす」や「お湯でごはんをふやかした後、ハンドミキサーなどで撹拌する」といった手間がかかるものもある。些細な差のようだが、実際にやってみるとかなり負担度が違う。

ドライイーストを投入する容器がパンケースと別に設けられているなど、細かい配慮がされているのも素晴らしい。炊飯器同様に毎日使うという人もいるだろうから、手間がかからない構造というのは、とても重要なことなのだ。パンケースに材料を投入する際、その順番が決められている他社製品もあるが、本製品にはそのような縛りはない。そのため、台所をあまり汚したくない筆者は、写真のようにバターとドライイーストを除く材料を袋にひとまとめにし、袋の一部をカットしてパンケースに材料をセットしていた。おおざっぱだが、これで失敗しないのが本製品のすごいところ。何度作っても、失敗はゼロ。ホームベーカリー初心者も安心だ。

先日、筆者の母親が低価格のホームベーカリーを購入し、食パンを焼いてみたがおいしくないとのこと。「初めて買うものだし、あまり使わないかもしれないから安い製品でいい」という判断が、「やっぱりホームベーカリーってこの程度なのね」という評価につながってしまうのが非常に悔しい。作れるパンの種類は同等でも、味にはしっかりと差が出るのだ。

今回は使用しなかったが、「スチームケース」を利用して蒸しパンやメロンパン、あんパンなども楽しめる。毎日食べる食パンから、休日には菓子パンやパスタ、お正月には餅やあん……と1台あれば、1年中活用できるだろう。多様さと完成度を高めた本製品は、初心者から上級者にまで自信を持っておすすめできる。買って損はしないアイテムだ。

ライター/仲村なつ

※価格.com最安価格は2011年10月12日現在のものです

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