ワタシ流「買ってよかった」をナビゲート

レビュー

好みの味の無添加アイスクリーム&シャーベットが自宅で手軽に作れる

予冷不要! パナソニック「コードレスアイスクリーマー」

真夏のピークは過ぎたとはいえ、まだまだ暑い日もある今日この頃。コンビニやスーパーで、ついアイスクリームやシャーベットに手が伸びてしまう人も多いのでは? アイスクリームに関していえば、むしろ少し涼しくなってからのほうが、こってりと濃厚なフレーバーが恋しくなるというもの。でも、乳脂肪分の高いプレミアムアイスクリームはお値段も高いし、そうしょっちゅう買うわけにもいかない……という人に注目してほしいのが、自宅の冷凍庫で手軽にアイスクリームが作れる「アイスクリームメーカー」だ。


今回はパナソニックの「コードレスアイスクリーマー BH-941P」(以下、BH-941P)を使用して、手作りならではの楽しさと、手間のかかり具合を検証してみた。

混ぜながら固める作業を代行する機械

価格.comマガジンforウーマン

アイスクリームメーカーとは、その名の通り「アイスクリームを作る機械」のこと。もう少し正確に言うなら「材料をかき混ぜながら固める作業を代行してくれる機械」である。

そもそもアイスクリームとは、アイスクリームメーカーを持っていなくても、材料を混ぜて冷凍庫に入れさえすれば自力で作れるものである。ただ、機械に頼らず作る場合は、冷凍庫に入れてから1時間おきくらいに取り出してはかき混ぜ、空気を含ませる作業をしなくてはならない(そうしないと、口溶けよく仕上がらない)。これは、正直、かなり面倒な作業。そこで、冷蔵庫に入れたあとの「かき混ぜ」作業を、機械で自動的にやってしまいましょう、というのがアイスクリームメーカーなのである。

自分で作ったアイスクリームは、市販品に比べて安あがりだし(もちろん材料に凝りまくった場合は別だが)、余計な添加物や保存料、人によってはアレルギーの原因となる素材なども入れなくてすむ。「毎日でもアイスクリームを食べたい」というアイス好きはもとより、「子どもに健康的な(またはアレルゲンを除去した)おやつを与えたい」と考える人にとっても、アイスクリームメーカーは利用価値の高いアイテムといえるだろう。

アイスクリームメーカーには2種類ある

価格.comマガジンforウーマン

本機のテストを始める前に、アイスクリームメーカーの種類について説明しておこう。

アイスクリームメーカーには、大きく分けて「予備冷却が必要なもの」と「不要なもの」がある。前者は、材料を入れる容器をあらかじめ冷凍庫に入れ、半日〜1日程度凍らせてから取り出し、その中に冷蔵庫で冷やしたアイスクリームの材料(卵、生クリーム、牛乳、砂糖など)を流し込み、かくはんするというものだ。このタイプは(容量にもよるが)作り始めてから30分くらい待てば、すぐにアイスクリームができあがる。容器を予冷する時間は長いが、材料を流し込んでから完成するまでの時間は短いので、冷凍庫に十分な空きスペースがあり、常に容器を冷凍庫に放り込んでおける家なら、「食べたくなったら即作る」がいつでも実現できるというわけだ。

これに対して後者は容器を予冷するのではなく、容器に材料を流し込んだら本体ごと冷凍庫に突っ込み、冷凍庫内で数時間かくはんしてアイスクリームを作るものだ。このタイプは、アイスクリームを作っている間だけ本体を冷凍庫に入れておけばいいので、空きスペースが少ない冷凍庫でもじゃまになりにくいというメリットがある。ただし、作り始めてから完成するまで数時間かかるので、「今すぐ食べたい」というニーズに応えるのはちょっと難しい、ということになる。

リチウム電池で動く小型アイスクリームメーカー

価格.comマガジンforウーマン

さて、今回紹介するパナソニックの「BH-941P」は、後者の「予冷不要タイプ」である。電源コードは付いておらず、ボウルのカバーに取り付ける本体部にリチウム電池を2本セットして、ステンレス製のボウル内のブレード(羽根)を回転させ、材料をかくはんする仕組みだ。寸法は本体部も含めて直径167mm×高さ135mmと、小さめの調理用ボウル程度のサイズなので、一人暮らし用の冷蔵庫でもたいがいは入るだろう(もちろん、事前にサイズの確認は必要)。

ちなみに本機の取説には「冷凍庫内の温度が−18℃以下にならない機種では使えない」と書かれているが、現在一般家庭に置いてある冷凍冷蔵庫の冷凍専用室であれば、まず心配は無用である。ただし、ユーザー自身が冷蔵・冷凍の設定を切り替えられる「切替室」は室温が−18℃まで下がらないことも多く、また霜取りが必要な直冷式の冷凍庫も使えないことがあるそうなので、その点は注意したい。

大きさは小ぶりな調理ボウル程度。一度に200〜500mlのアイスクリームやシャーベットが作れる

電池を内蔵した本体部、ステンレス製のボウル、カバー、回転ブレード、ブレードと本体部をつなぐ回転軸で構成されている。本体部以外は丸洗いOKなので、扱いはラク

電源には低温に強いリチウム電池CR123Aを2個使用(実売500〜1000円程度)。電池寿命は約25回分とのことなので、毎日作り続けても1か月弱、週1回なら半年間はもつ計算

我が家の冷凍庫の定格内容積は64Lだが、比較的狭い上段にもすっぽり入った。冷凍庫によっては、広さはあっても仕切り板などが邪魔になって入らないこともあるかもしれないので、事前のサイズ確認はお忘れなく

本機を使う場合は、まず本体部をひっくり返して裏側の穴に回転軸を差し込み、カバーをかぶせて回転ブレードを回転軸にパチンとはめ込む。それをボウルにセットすればOKだ

カバーにセットした本体部は、両脇のグレーのボタンを押せば取り外せる。うっかりボタン部に手を掛けて持ち上げようとすると、カバーとボウルがゴトッと外れるのでご注意

付属のレシピには基本のバニラアイスクリームのほか、抹茶入り・フルーツ入りなどのアレンジもの、豆乳やヨーグルトを使ったヘルシーもの、そしてシャーベットと、計11種類が掲載されている

下ごしらえした材料を投入しスイッチオン!

価格.comマガジンforウーマン

では、さっそくレシピに従って、基本のバニラアイスクリームを作ってみよう。

材料は、卵黄、砂糖、生クリーム、バニラエッセンス、牛乳のみ。乳化剤とか着色料とか、余計なものは一切入らないので安心

まずは砂糖と卵黄を合わせ、泡立て器でよくすり混ぜる。白っぽくもったりしたら、牛乳を加えて火にかける

木べらでかき混ぜながら弱火で沸騰しないよう温める。とろみがついてきたら卵が固まる前に火から下ろし、鍋底を氷水にあてて冷やし、バニラエッセンスを加える

別のボウルに冷やした生クリームを入れ、軽く角が立つまで泡立てる(八分立て)

泡立てた生クリームに、卵+牛乳を少しずつ入れて混ぜ合わせる

よく混ざったら、アイスクリーマーのボウルに流し込む

回転ブレードと本体部を取り付けたカバーをボウルにかぶせ、両脇のサイドロックをパチンと閉じる

冷凍庫に入れ、黄色いボタンを押せば運転開始。表示ランプが点灯(2時間程度の通常運転)→点滅(約1時間の冷却仕上げ運転)と移行し、消灯すれば完成である

運転中、回転ブレードは常時回っているわけではなく、数分間に1度のペースで攪拌を行っているようだ。「ヴイイイ〜ン」という回転音は、冷蔵庫の近くにいると結構響くが(いきなり唸りだすので、ちょっとびっくりする)、別の部屋にいれば気になることはないだろう。動作中はなるべく冷凍庫のドアを開け閉めしないこと、アイスクリーマーの周囲にはなるべくモノを置かないようにすることも、早めに完成させるコツである。

高級アイスクリームにも迫る濃厚感

価格.comマガジンforウーマン

運転開始から3時間ほど経ったところで、冷凍庫のドアを開けてみた。すると、黄色いボタンの下の表示ランプが消えており、完成していることが確認できたので、さっそく取り出して仕上がりをチェックした。

冷凍庫に長時間入っていたボウルは、素手で触れるとステンレスに皮膚が貼り付いて危険。触るときは必ず布巾などを使おう

カバーを開けてみると、見事にアイスクリームができあがっていた

お皿に盛りつけてみる。なかなか美しい仕上がりだ

試食してみると、さすがに生クリーム+牛乳+卵黄という“こってりトリオ”が主役だけあって、実に濃厚な味わいである。少し“サクッ”とした歯ごたえはあるものの、舌触りもなめらかで、高級アイスクリームにも迫るリッチな風味が楽しめる。個人的には、ちょっと乳臭いかな? と感じたので、もう少し牛乳を減らしてもいいのかもしれない。

なお、アイスクリームは完成直後(表示ランプ消灯直後)は柔らかいが、しばらく放っておくと徐々に固くなってくるようだ。実は、最初の試食分を取り出した後、そのままカバーをし直して冷凍庫に戻しておいたら、しばらくして再度取り出したときにはかなり固くなり、ブレードからアイスクリームを引きはがすのに苦労してしまった。完成したアイスクリームはさっさとボウルから取り出し、一人前ずつ小分けにして冷凍しておくほうがよいだろう。

ただ、本機は完成を知らせるブザーなどの機能がないうえ、冷凍庫内の状況や容量によって完成までの所要時間が変わるため、「いつ完成したのか」を正確に把握するのが難しい。何度か作っていく中で、自宅の冷凍庫の「所要時間」を把握するしかなさそうだ。

材料を「混ぜるだけ」ならサクサク食感の仕上がりに

価格.comマガジンforウーマン

さて、ここまでの手順を見て「え、アイスクリームメーカーを使えば簡単にアイスが作れると思ったのに、実はけっこう手間がかかるじゃん」と思った方も多いかもしれない。そう、最初に述べたとおり、アイスクリームメーカーとはつまり「かくはんを代行する」機械であり、その前の「流し込む材料を作る」作業は、人の手でやらなけらばならないのである。付属レシピ通りに作ることを前提とすると、卵と砂糖をすり混ぜ、牛乳と混ぜて火を入れ、生クリームを泡立てて……と、正直なかなか面倒くさい。私は生クリームの泡立てにハンドミキサーを使ったが、それでも材料を揃えるところから流し込みまで、20分以上はかかってしまった。ハンドミキサーを使う分洗い物も多くなり、後始末に時間がかかるのも辛いところだ。

だが、インターネットでアイスクリームのレシピを検索してみると、付属レシピのような手間はかけず、同じ材料をただ「混ぜるだけ」でも、ちゃんとアイスクリームは作れるらしいことがわかった。すり混ぜや泡立ての段階で空気が含まれない分、仕上がりの滑らかさは薄れるようだが、果たしてどれだけの違いがあるのか、試してみることにした。

ボウルに先ほどと同じ材料(卵黄、牛乳、生クリーム、砂糖、バニラエッセンス)をまとめて投入

ボウルの中身を泡立て器でぐるぐるとかき混ぜ、ある程度均一になったところでアイスクリーマーに入れ冷凍庫へ。ここまでの所要時間は5分、洗い物はボウルと泡立て器のみである

仕上がったところ。付属レシピで作ったものと比べると、やはりキメが粗めな印象

皿に取り出してみてもまったり感が少なく、ジェラートに近い感じだ

こちらもさっそく試食してみると、見た目の通り、かなり“サクサク”した食感だった。材料はまったく同じなのだが、食感が異なるためか、高脂肪の「アイスクリーム」ではなく、低脂肪の「ラクトアイス」を食べているような気になってくる。私の住む沖縄のご当地アイス・ブルーシールも、実はアイスクリームではなくラクトアイスなのだが、それと似た味わいかも?と感じた。

もちろん、これはこれでさっぱりしておいしいのだが、付属レシピで作ったときのようなリッチで濃厚な味わいは、やはり薄まってしまうようだ。高級アイスクリーム系の味を求めたい人は、面倒ではあるが、やはり下ごしらえをていねいに行ったほうがよいだろう。

旬のフルーツやジュースでアレンジ自由自在

価格.comマガジンforウーマン

続いて、アレンジバージョンのアイスクリーム&シャーベットにも挑戦してみた。付属レシピを参照にしつつ、素材は身近にあるフルーツや果汁を使用した。

沖縄の夏の高級フルーツ・マンゴーを使用。卵黄・砂糖・牛乳を混ぜて火を入れ、冷やしたところにカットしたマンゴーを混ぜ、フードプロセッサーにかけてから生クリームとミックスする

生マンゴーならではの風味満点の味わいで、たいへん美味。好みのフルーツを好きなだけ混ぜられるのも、手作りならではの醍醐味だ

お次はシークヮーサーシャーベット。シークヮーサー果汁を濃縮した100%原液、水、ラム酒、砂糖を混ぜて火にかけ、砂糖が煮溶けたら冷やしてアイスクリーマーへ

砂糖を控えめにしたこともあって、シークヮーサーの酸味と甘みがほどよく、猛暑日にもぴったりの爽やかな味わいだった

さらには冷蔵庫や食材棚の中身を整理すべく、インターネットを検索して、付属レシピに載っていないレシピにもチャレンジしてみた。中には失敗作もあるが、ま、それもテストの一環ということで、参考にしていただきたい。

冷蔵庫内に残っていた賞味期限の迫る牛乳と、砂糖だけで作ったミルクシャーベット。牛乳に砂糖を煮溶かして、約半分量になるまで煮詰めてから凍らせたもので、仕上がりは練乳アイスのような濃厚な味わい。これは同居人にも大好評だった

炊き込みご飯用に買ったヨモギ(沖縄ではヨモギを炊き込みご飯に入れる)が中途半端に余ったので、茹でて乾燥させて揉み、茹で小豆と一緒にバニラアイスのベースに混ぜてみた。本人的には「草餅アイス」を狙ったのだが、ヨモギが粉状にまで細かくならなかったこと、小豆の甘みを失念して砂糖の量を減らさなかったことが災いしてか、微妙な仕上がりに……。同居人は「食感が悪い。しかも、甘過ぎ」と、ひと口しか食べてくれなかった(惨敗)

バニラアイスに入れる砂糖の2/3量をハチミツに変えた「ハニーバニラ」。私が人生で初めて食べたハーゲンダッツのフレーバーがハニーバニラで、その味がとても好きだったので、もう一度食べてみたかったのだ。仕上がりはとても濃厚でおいしかったが、思ったよりハチミツの味は強くなかった。今度は全量ハチミツで作ってみてもいいかもしれない

まとめ「手作りならではの楽しさと美味しさを実現」

価格.comマガジンforウーマン

今回、アイスクリームメーカーを使ってさまざまなレシピを試してみた結果、わかったのは「自分の好みや都合に合わせてアイスクリームやシャーベットを作るのは、結構楽しい」ということだった。高級アイスクリームの食感を追求するなら、ていねいな下ごしらえは欠かせないが、さっぱりした仕上がりでいいなら、ただ材料を混ぜるだけでもそれなりの味になる。シャーベットタイプなら、それこそ果物ジュースを流し込むだけでもいいから毎日でも作れるし、冷蔵庫にある食材を組み合わせて、オリジナルフレーバーを考案するのもまた楽しい。何より、牛乳や卵にアレルギーがあり、市販のアイスクリームを食べられない子どもがいる人なら、アレルギーの原因素材を除去して作れば安心だし、子どもにも喜ばれるだろう。

とはいえ、ここに「冷凍庫に入れた後、1時間おきに混ぜる」という作業が加わったとしたら、さすがに面倒な気持ちが先に立つに違いない。「下ごしらえさえすれば、あとは仕上がりを待つだけ」のアイスクリームメーカーがあればこそ、あれこれ作ってみようという気にもなるのである。その意味で、予冷不要で「思い立ったらすぐ作り始められる」本機は、とても使いやすいと感じた。本体価格も9月上旬現在で4000〜5000円台と、調理家電としては手ごろな値段に落ち着いている。アイスクリームやシャーベット大好きな人、子どものおやつ作りに役立てたいと考えている人は、買って損はないアイテムだと思う。

ライター/高橋久未子

※価格.com最安価格は2011年9月12日現在のものです

ページの先頭へ