大人気の高級扇風機「Green fan」に、ミニモデルが出た!
(2012年5月15日掲載)

2012年2月9日掲載
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多機能化が進むノートPCなどへのアンチテーゼとして、最近、機能を絞り込んだデジタル機器が一定の支持を集めている。1台で何でもできてしまうマルチな機器は便利だが、はっきりと用途が定まっている人にとって「それ以外」は邪魔なオマケでしかない。そこで、それらをばっさり排除することでシンプル化しようというわけだ。
ASUSが昨年12月に発売した「デジタルノート」こと「Eee Note EA800」も、そんなシンプル系デジタル機器(「電子文具」とも)の1つ。その名の通り「ノート」という機能に特化した製品となる。
「Eee Note」は、8型のモノクロディスプレイに付属タッチペンを使って文字や図形、絵などを書き込めるデバイス。簡易的な音楽再生機能なども備えているが、原則としては「書く(描く)」ことしかできない。
似たコンセプトの製品に8.5型モノクロディスプレイを搭載した「ブギーボード BB-1」(キングジム)が存在するが、こちらは書いた文字や絵を保存できないなど、いくつか大きな弱点があった(その代わり安価)。その点、本機は書いた文字/絵の保存ができるなど、実用性で大きくリード。「ブギーボード」をメモとするのなら、「Eee Note」はまさにノートとして使える内容に仕上がっている。
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本気の画面サイズ(8型)は「iPad 2」(9.7型)よりも一回り小さい。ただし解像度は768×1024ドットで、「iPad 2」と同じ。充分に高精細だ |
表示は今時珍しいモノクロだが、用途的には問題にならないだろう。64階調表示に対応しており、滑らかな階調表現もできる |
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ただし、バックライトが搭載されていないため、暗い場所では使えない。このあたりも「紙」とまったく同じだ。光が当たっているところだけ見える |
本体天面にはタッチペンを収納するスリットを配置。ペンをなくしてしまう心配がない |
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ペンは長さ約12cm。鉛筆並みの太さも確保されているので、非常に書きやすかった |
重量は実測で約530g(カタログ値520g)。タブレットとしては軽い部類に入るが、紙のメモパッドなどと比べるとかなり重く感じる |
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薄さは実測で約12.5mm(カタログ値:13.5mm)。最近のスリムタブレットなどと比べると分厚く感じてしまうが、携帯に困るというほどではない |
製品には専用カバーが同梱。合皮製だが高級感があり、何より本体をしっかり保護してくれる。外出時にはぜひ装着したい |
さて、気になる使い勝手だが、「Eee Note」は、PC向けペンタブレット業界のNo.1メーカーであるワコムの技術を採用することで、優れた書き味を実現しているとのこと。ペン先にかかっている力を書き込みに反映する「筆圧検知」に対応するなど、従来タブレット端末にはなかった技術が多く組み込まれている。こういう本質的な部分にコストをかけていることは大いに評価したい。
では、実際に試してみよう。
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まず、本体底面にある電源ボタンを押す。一般的なタブレット端末同様、一瞬で利用可能になるのはうれしい(初回起動時のみ数分待たされる) |
電源投入直後に表示されるメニュー画面。手書きを行うには「メモ」をペンでタッチする |
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ノートが表示されるので、後は好きなように書き込みOK。画面上をペンでなぞると、その軌跡に合わせて黒い線が書き込まれる |
「Eee Note」のタッチパネルは専用タッチペン以外には反応しないので、画面に手をついた状態でも誤動作しない。より紙に近い使い心地が実現されているポイントの1つだ |
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初期設定の「ボールペン」は、見やすい太さ、濃さが◎。文字を書くのにも、絵を描くのにも向いている |
「鉛筆」はボールペンよりもさらに細い。また、筆圧によって線の濃さが変わる。絵を描きたいのならこれがベスト |
ほか、15回までの「取り消し(アンドゥ)」「やり直し(リドゥ)」にも対応。紙の再現を目指しつつ、デジタル機器ならではの機能を備えている点が良い。タッチペンの感度も素晴らしく、かなり細かい書き込みも快適に行える。正直なところそれでも「紙そのまま」とは言いがたいのだが(やはり滑りやすいのが気になる)、少なくとも従来タブレット端末のどれよりも優れているように感じた。なお、メモのデータは内蔵4GBメモリーに保存しておけるほか、別売microSDメモリーカードも利用可能だ。
「Eee Note」では、紙のメモ帳を模したメモ書き機能に加え、音楽再生機能や、カメラ機能、ゲームなど、付加機能もそれなりに充実している。ただし、これらは先にも述べたよう、ほとんどが「簡易的」なもの。どれもスマホの同等機能を遙かに下回る内容なので、「オマケ」としても心許ない。
しかし、その中に1つ、これはというものが存在する。それがPDF再生機能「Reader」だ。なんと「Eee Note」では、表示されているPDFに、ペンを使って書き込みをすることができるのだ。これはかなり画期的。
仕事の資料に書き込むという使い方のほか、手持ちの家電機器マニュアル(最近はほとんどのメーカーがマニュアルをPDF形式で配布している)にメモをしたりもできる。家中の電子機器マニュアルをこれ1台にまとめてしまうなんて使い方もアリだろう。
そしてそのうえで、PCとの連携機能も搭載。付属USBケーブルを使ってPCと接続、専用ソフト「Eee NoteSync」を使ってデータをバックアップしたり、「Eee Note」をPC用のタブレットとして使ったりもできる。
また、無線LANを利用したインターネット接続にも対応。簡易的なWebブラウジング機能(Flash非対応)のほか、定番クラウドサービス「Evernote」にメモをアップロードしたりすることもできる(GIF画像としてアップロードされる。書き戻すことはできない)。
「Eee Note」は、これまで何度となく行われ(そして失敗してきた)、デジタル機器による「紙」の置き換えを目指した製品だ。その試みが全面的にうまくいっているかと言われると厳しいのだが(「Eee Note」がイマイチというより、「紙」が優れすぎている)、それでもかなり大きく前進したように感じる。
特に書き味の向上は特筆すべきレベル。本格的なお絵かきなどにはまだまだ向かないのだが、メモ書き程度ならばこれで充分満足できるはずだ。「取り消し」対応や、データとして保存できることなど、「紙」にはない魅力も備えている。「書く(描く)」という行為でアイデアをまとめていくという人には、かなり向いているのではないだろうか。「Eee Note」なら、何枚でも書き放題だし、そうして書きためたメモの管理も簡単。
なお、気になるバッテリー駆動時間は約11.5時間。今回のレビューに際し、1週間ほど紙のメモ代わりに使い続けたのだが一度も充電することなく利用できた。この手の機器にありがちな「使いたい時に電池切れ」といったトラブルは起こりにくそうだ。
IT機器の夢の1つであるペーパーレスを一歩先に進める「Eee Note」、「紙」のヘビーユーザーにこそ試してもらいたい。
ライター/山下達也(ジアスワークス)