新製品レポート - ニューモデルの詳細情報をいち早くチェック! -

高い満足度を誇る5インチ大画面を備えたハイエンドマシン 

パナソニック渾身のスマホ「ELUGA power」徹底レポート

2012年8月10日に発売された、NTTドコモのAndroidスマートフォン「ELUGA power P-07D」(パナソニック製、以下ELUGA power)は、約5インチという大画面液晶が特徴のスマートフォンだ。これまでも、薄型ボディの「P-04D」や、カメラ性能に注力した「LUMIX Phone」など、個性の強いスマートフォンを投入してきたパナソニックだが、これといった人気モデルもなかったのも事実。しかしこの「ELUGA power」は、発売後にユーザーの評価がじわじわと高まり、価格.comのユーザー満足度は4.93点でランキングでも1位を維持し続けている(2012年9月5日現在。最近6か月以内、1年以内すべての投票において)。その予想外の高評価の理由を探ってみよう。

約5.0型という大画面ディスプレイが特徴の「ELUGA power」。有力なライバルをしのぐユーザー満足度の高さの理由はどこにあるのだろうか?

約5型の大画面をぎりぎりまでコンパクトなボディにまとめた「ELUGA power」

「ELUGA power」を解説するにあたり、何をおいても、約5型という大画面の液晶ディスプレイを最初に紹介するべきだろう。最近のAndroidスマートフォンは画面が大型化する傾向が強いが、その中でも「ELUGA power」のディスプレイサイズは群を抜いている。これと同等のサイズのディスプレイを備えたものとなると、手書きペン入力機能を備えた約5.3型ディスプレイの「GALAXY Note」や約5.0型の「Optimus Vu」くらいしか見当たらない。しかし、ペン入力には対応していない「ELUGA power」を、それらと同列に語るのは必ずしも適切でないだろう。むしろ「GALAXY S III」や「Xperia GX」、「AQUOS PHONE ZETA」のような、オーソドックスなスマートフォンと比較するべき製品である。

ディスプレイの解像度は、720×1280のHD表示に対応している。発色の傾向は、特に偏りもなく、動画の残像感も現在のハイエンドスマートフォンとして特に不満はないものの、最大輝度にした場合の画面がやや暗い。大画面であるため、バックライトの光が全体的に回りこみにくいこともあるだろうが、バッテリー消費にも配慮したものだろう。また、このディスプレイは一部が操作ボタンとして使われている。

Androidスマートフォンとしてはごく標準的なサイズの約4.0型ディスプレイ(左)と、「ELUGA power」(右)を並べてみると、「ELUGA power」の約5型というディスプレイの大きさがよくわかる

ボディの寸法は、約 70(幅)×136(高さ)×9.4(厚さ)mm、最厚部約9.8mm、重量は約129gとなっている。特に、横幅は約70mmもあるが、約4.8型ディスプレイを採用する「GALAXY S III」の約71mm、約4.6型ディスプレイ搭載の「Xperia GX」の約69mm、「ARROWS X」の約67mmと比較しても、実はさほど変わらない。むしろ、驚きのコンパクトさと言っても過言ではないだろう。これも、ディスプレイの額縁部分をギリギリまで狭くした狭額縁化が徹底されているためだ。

大型ディスプレイを採用する割にコンパクトにまとめられたボディは、ギリギリまで詰められた狭額縁化のたまもの

ディスプレイの下部は、操作ボタンとして使われる。配列は左から、ひとつ前の画面に戻る「バック」、ホーム画面に戻る「ホーム」、起動中のアプリを切り替えたり終了させる「タスク」。ホームアプリ「フィットホーム」を表示している場合は、右端に「メニュー」のアイコンが小さく現れる

ディスプレイを消灯すると、ディスプレイとフレーム、スイッチの見分けがつかないフラットなデザイン

約129gという本機の重量についても、決して軽量な部類ではないが、競合する「GALAXY S III」や「ARROWS X」、「Xperia GX」といったハイエンドマシンと比べると同等ないし、20g程度軽い。また、デザイン面でも、側面が大きくラウンドしており、持ちやすいように配慮されている。このように「ELUGA power」のボディには、大画面ディスプレイの採用で生じる欠点をなるべく感じさせないような工夫が、随所に施されているのだ。

ボディの側面が大きく丸められているため、手にした感触では、カタログ数値から受ける印象よりも小さく感じる

スイッチ類は、背面のカーブの部分に集中配置される。左手でボディを持つと、ちょうど人差し指の部分にスイッチが当たるようになっている

大画面液晶を搭載するボディのため、両手で操作するスタイルが適する(写真左)。片手持ち&親指で操作するスタイルは、かなり手の大きな人に限られるだろう(写真右)

防水仕様のボディにFeliCaポートを搭載。急速充電に対応するバッテリーを採用

続いて、「ELUGA power」に備わる機能を見てみよう。いわゆるガラケー機能としては、おサイフケータイなどに使われるFeliCaポートを備えているが、ワンセグチューナーや赤外線通信ポートは未搭載だ。ただし、ボディはIPX5/7等級の防水仕様と、IP5X等級の防塵仕様に対応している。

国内メーカー製スマートフォンは、ガラケー機能をフル搭載するものが多いが、本機の場合、グローバルで展開されている同名の「ELUGA power」がベースになっているので、ガラケー機能は少なめだ。また、microHDMIポートを搭載しておらず、microUSBポートを映像出力端子として活用する「MHL」にも対応していないので、液晶テレビやディスプレイなどの外部モニターに映像を出力することもできない。

処理能力を大きく左右するCPUは、米Qualcomm社のモバイル用CPU、「MSM8960(1.5GHz)」が採用される。このCPUは、この夏のNTTドコモのスマートフォンに幅広く採用されているもので、高い処理性能と低消費電力を両立させているのが特徴である。CPUとともに処理能力を左右するRAMの容量は、1GBが確保されており、こちらも十分な容量といえよう。内蔵ストレージは8GBとなっており、初期状態では3GB強程度が空き容量として利用できる。

充電やデータの転送に使うmicroUSBポートを上面に装備。防水仕様をクリアするためキャップが付いている。ただし、「MHL」仕様を満たしておらず、映像の出力は行えない

機能面での大きな特徴は、「急速充電」に対応している点だ。本機は、付属するACアダプターを利用することで急速充電に対応する。残量15%の状態から充電を始めると、30分で残量が大体50%まで回復する。満充電の状態までの時間を見ても、一般的なNTTドコモのACアダプターを使用すると約220分かかかるところが、約160分まで短縮できる。急に決まった外出の際も、とりあえず10分だけ充電することでバッテリーを補充できるし、朝起きてバッテリー残量が空なことに気づいても、出発までの間にとりあえず最低限の充電を行うこともできるだろう。消費電力の大きな大型のディスプレイを備えていることのデメリットを、急速充電を使うことでフォローできる仕様となっているのだ。

容量1800mAhの大容量バッテリーを搭載する。連続待受時間は、3G回線使用時で約400時間、LTE回線を使用する場合で約270時間、連続通話時間は、約360分(3G)となっている

付属のACアダプターと組み合わせることで、急速充電が行える

マイクロSIMサイズの「miniUIMカード」を使用。同梱されるmicroSDカードは容量2GBだが、スロット自体はSDXC規格に対応しており、2012年6月時点で64GBのmicroSDXCカードまでの動作確認が取れている

メインカメラは有効画素数810万の裏面照射型CMOSイメージセンサーを使用する。裏面照射型CMOSイメージセンサーは高感度撮影に強く、手ブレや被写体ブレに強い

インカメラは有効画素数130万画素のCMOSセンサーを使用する

なお、Androidスマートフォンの製品レビューでは恒例となっている、ベンチマークテストだが、本機ではベンチマークアプリがうまく動作しなかったため、今回は掲載を見送らせていただく。ご了承いただきたい。

豊富なセキュリティ機能と文字入力機能

次に、ソフトウェアの面から「ELUGA power」に迫ってみよう。従来のパナソニック製スマートフォンは、ホームアプリだけで3個も4個もあるなど、プリインストールされるアプリが豊富というイメージがあった。しかし「ELUGA power」の場合、NTTドコモ標準の「docomo Palette UI」と、パナソニック製の「フィットホーム」の2種類に整理されている。「docomo Palette UI」はドコモ製スマートフォン共通の操作性が特徴だが、「フィットホーム」は、スクロールなどの動作が非常にスムーズで、カスタマイズ余地が大きいのが特徴となっている。筆者が使った印象では、よりスムーズな「フィットホーム」のほうが「ELUGA power」の実力をより発揮できるように感じた。

また、セキュリティにも力が入れられており、保存されたファイルを不正アクセスから守る容量1GBの「セキュリティボックス」や、「セキュリティEメール」といった機能を備える。加えて、キーロックの解除方法も豊富に用意されており、ロックパターンだけでも4通りを備えるし、顔面認証の「フェイスアンロック」や、FeliCa(edy)を使ったICカード認証にも対応している。こうした、豊富なセキュリティ対策は従来のパナソニック製スマートフォンでも搭載されていたが、顧客情報や機密情報を取り扱うビジネスシーンでは重宝するだろう。

キーロックの解除方法は豊富。強固なロックから操作の簡単なものまで、目的にあったものを選べる

日本語文字入力は、初期設定のソフトウェアキーボード「フィットキー」のほか、手書き文字入力対応の「クイック手書き」や、音声入力対応の「しゃべってキー入力」から選ぶことができる。「フィットキー」はデザインのカスタマイズが可能で、キラキラしたデザインやよりシックなものを選ぶことも可能。「クイック手書き」は、アルファベット、数字、漢字、ひらがな、カタカナ、基本的な記号などを認識でき、大画面と高い処理速度のおかげで、なかなか快適な文字入力が行える。「しゃべってキー入力」は、基本的に、Googleの音声認識エンジンを流用したもので、検索キーワードの音声入力と同等の認識精度と使い勝手で、利用することができる。このように、「ELUGA power」の文字入力環境は、選択肢が豊富なうえに、それぞれが個性的な機能を備えている。

デザインをカスタマイズできる標準設定の「フィットキー」。機能や扱いやすさのバランスが取れているのが特徴

「しゃべってキー入力」も「フィットキーのようなフリック対応のテンキー入力やQWERTY配列のソフトウェアキーボードとして利用できるが、左上のマイクマークをタッチすることで音声入力を行える

手書き文字入力「クイック手書き」は、認識枠を1、2、6個の間で調節できる。「ELUGA power」の大画面を使えば、6個の認識枠でもサイズは十分に確保される

パナソニック製ホームアプリ「フィットホーム」。Androidスマートフォンのホームアプリとしては一般的な操作スタイルだが、同じCPUを搭載するライバル機種と比べても、軽快さや引っかかりの少なさではむしろ勝っている

NTTドコモ製のホームアプリ「docomo Palette UI」も選ぶことができる

大画面のメリットが大きく、デメリットは少ない。よく配慮された設計が魅力

以上、「ELUGA power」について細かくレビューしてみた。タッチ操作を行うスマートフォンでは、画面の面積が大きいほうが一般的に操作性は向上する。そのいっぽうで携帯性やバッテリー消費が増えるといったデメリットが生じやすく、この相反する要素のバランスを見ながら各メーカーはスマートフォンを開発しているのだが、この「ELUGA power」は、画面の大型化を狭額縁化で、バッテリー駆動時間については1800mAhという大容量バッテリーの搭載や急速充電によってフォローしており、大画面のメリットは生かしつつ、そのデメリットを最小化するような配慮が徹底している。「GALAXY S III」や「Xperia GX」、「ARROWS X」、「AQUOS PHONE ZETA」などのライバル機種と比べてもボディサイズが跳びぬけて大きいということはないし、バッテリーの持続時間についてもさほど変わらない。処理速度についても、最新世代のデュアルコアCPU「MSM8960」と1GBのRAMを備えているので、他機種に劣るということもない。もちろん、ハイエンド機らしく高速なXi回線にも対応している。むしろ、大画面ならではの操作性のよさや、使う人の立場をよく考えたソフトウェアの充実、豊富なセキュリティ機能といったメリットが多く、本機を積極的に選ぶ理由としては十分といえる。

従来のパナソニック製スマートフォンは、国内メーカー設計らしい繊細さや気配りにあふれていたものの、ややサービス過剰な感もあった。しかし、「ELUGA power」はグローバル展開される製品をベースに作られただけあって、そうした過剰性がなく、ユーザーがカスタマイズして楽しむ幅も大きくとられている。

「Xperia GX」や「AQUOS PHONE ZETA」など、現在品薄の人気モデルの購入を検討しているユーザーなら、それらの代わりとして選んでも、十分その任に応えてくれるだけの製品である。価格.comのユーザー満足度の高さにも十分納得できるだけの、確かな実質を持っている製品だ。

記事・検証 価格.comマガジン編集部/党員四號

最近遭遇したファンキーでデストロイなイシュー2件。夜中にパトカー複数台、片手に納まらない警察官を動員するハデな殴り合いのケンカをしたご年配が2名あり。罵声があまりに大のため、事の起こりのマイクロな理由が丸聞こえだった。こんな理由でこの騒ぎを起こす人騒がせぶりに、オイラのジョニーもブルッちまったぜ(意味不明)。もうひとつは、虫を捕まえようとして木から見事に転げ落ちたご隠居。いずれも別人。迎えつつある高齢化社会の行く末がミクロレベルで心配になる。

ページの先頭へ