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(2013年6月19日掲載)
2012年4月24日掲載
インテルから、“IvyBridge”の開発コードネームで呼ばれてきたメインストリーム向けの最新CPU「第3世代インテルCoreプロセッサー・ファミリー」がついに正式発表された。インテルのCPU開発は、製造プロセスルールを微細化する「Tick」と、アーキテクチャーを変更する「Tock」を1年ごとに交互に行う「Tick-Tockモデル」を採用しているが、今回発表された3世代目となる“IvyBridge”は、製造プロセスルールを微細化する「Tick」にあたり、製造プロセスルールは同社のCPUでは初の22nmとなっている。また、「Tick」はアーキテクチャーを変更する「Tock」に比べて、基本的に大きな改良は行われないのが通例となっているが、今回の“IvyBridge”では、統合GPUにかなり大幅な改良を実施。前世代の“Sandy Bridge"で行われたGPUパフォーマンスの強化の流れをさらに推し進めているのも大きなポイントだ。ここでは、“Sandy Bridge"世代のCPUから多くの面で進化を遂げている“IvyBridge”の特徴と、今回発表されたCPUの全ラインアップを詳しく解説していこう。
なお、今回発表された“IvyBridge”世代のデスクトップ向けCPUの最上位モデル「Core i7 3770K」を使ったパフォーマンスレビューについては、価格.comマガジンの『最新PCパーツラボ 第30回 「Core i7 3770K」でIvy Bridgeの気になる実力を徹底検証!』にて、対応チップセットについては、価格.comマガジンの『Intel 7シリーズチップセット解説&搭載マザーボードカタログ』にて詳しく紹介しているので、そちらを参照していただきたい。
今回発表されたのは、デスクトップ向けCore1 i7プロセッサー4モデル、Core1 i5プロセッサー6モデル、モバイル向けCore i7プロセッサー3モデルの計13モデルだ。いずれも、2011年1月に発表された “Sandy Bridge”を置き換えるメインストリーム向けのCPUで、4つのCPUコアを内蔵したクアッドコアモデルとなる。なお、デュアルコアモデルについても今後発表されるものと思われる。
プロセッサー・ナンバーについては、昨年11月に発表されたハイエンドCPU「Sandy Bridge-E」と同じ3000番台を採用。プロセッサー・ナンバー末尾に“K”のつくモデルは倍率可変仕様となっており、対応マザーボードで動作クロックの倍率変更によるオーバークロックが可能だ。
なお、“Ivy Bridge”と“Sandy Bridge”は互換性があり、Sandy Bridgeと同時発表された「インテル6シリーズチップセット」で“Ivy Bridge”世代のCPUを、先日発表された最新の「インテル7シリーズチップセット」で“Sandy Bridge”世代のCPUを使用することが可能だ。ただし、「インテル6シリーズチップセット」で“Ivy Bridge”を使用する場合は、“Ivy Bridge”で実装された機能などが一部制限される。
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|---|---|
|
“Ivy Bridge”と“Sandy Bridge”はソケットの互換性があり、“Ivy Bridge”と“Sandy Bridge”は「インテル6シリーズチップセット」「インテル7シリーズチップセット」の両方で使用できる |
“Ivy Bridge”のデスクトップ向けCPUのソケットは、“Sandy Bridge”と同じ「LGA1155」となっている |
デスクトップ向けCore i7プロセッサーラインアップ
| プロセッサー・ナンバー | Core i7 3770K | Core i7 3770 | Core i7 3770S | Core i7 3770T |
|---|---|---|---|---|
| CPUコア数/スレッド数 | 4/8 | 4/8 | 4/8 | 4/8 |
| TDP | 77W | 77W | 65W | 45W |
| CPUクロック | 3.5GHz | 3.4GHz | 3.1GHz | 2.5GHz |
| CPU最大動作クロック | 3.9GHz | 3.9GHz | 3.9GHz | 3.7GHz |
| CPUクロック倍率可変 | ○ | - | - | - |
| 統合GPU | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 |
| GPUベースクロック | 650MHz | 650MHz | 650MHz | 650MHz |
| GPU最大動作クロック | 1150GHz | 1150MHz | 1150MHz | 1150MHz |
| L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB | 8MB |
| メモリーコントローラー | DDR3-1600MHz | DDR3-1600MHz | DDR3-1600MHz | DDR3-1600MHz |
| Intel Secure Key | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Intel OS Guard | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Intel SIPP | - | ○ | ○ | ○ |
| Intel vPro Technology | - | ○ | ○ | ○ |
| Intel VT-d | - | ○ | ○ | ○ |
| Intel TXT | - | ○ | ○ | ○ |
| OEM向け出荷価格 (1千個受注時) |
27,970円 | 24,770円 | 24,770円 | 24,770円 |
デスクトップ向けCore i5プロセッサーラインアップ
| プロセッサー・ナンバー | Core i5 3570K |
Core i5 3570T |
Core i5 3550 |
Core i5 3550S |
Core i5 3450 |
Core i5 3450S |
|---|---|---|---|---|---|---|
| CPUコア数/スレッド数 | 4/4 | 4/4 | 4/4 | 4/4 | 4/4 | 4/4 |
| TDP | 77W | 45W | 77W | 65W | 77W | 65W |
| CPUクロック | 3.4GHz | 2.3GHz | 3.3GHz | 3.0GHz | 3.1GHz | 2.8GHz |
| CPU最大動作クロック | 3.8GHz | 3.3GHz | 3.7GHz | 3.7GHz | 3.5GHz | 3.5GHz |
| CPUクロック倍率可変 | ○ | - | - | - | - | - |
| 統合GPU | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 2500 | Intel HD Graphics 2500 | Intel HD Graphics 2500 | Intel HD Graphics 2500 | Intel HD Graphics 2500 |
| GPUクロック | 650MHz | 650MHz | 650MHz | 650MHz | 650MHz | 650MHz |
| GPU最大動作クロック | 1150MHz | 1150MHz | 1150MHz | 1150MHz | 1100MHz | 1100MHz |
| L3キャッシュ | 6MB | 6MB | 6MB | 6MB | 6MB | 6MB |
| メモリーコントローラー | DDR3- 1600MHz |
DDR3- 1600MHz |
DDR3- 1600MHz |
DDR3- 1600MHz |
DDR3- 1600MHz |
DDR3- 1600MHz |
| Intel Secure Key | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Intel OS Guard | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Intel SIPP | - | ○ | ○ | ○ | - | - |
| Intel vPro Technology | - | ○ | ○ | ○ | - | - |
| Intel VT-d | - | ○ | ○ | ○ | - | - |
| Intel TXT | - | ○ | ○ | ○ | - | - |
| OEM向け出荷価格 (1千個受注時) |
18,960円 | - | 17,270円 | 21,060円 | 15,500円 | 15,500円 |
モバイル向けCore i7プロセッサーラインアップ
| プロセッサー・ナンバー | Core i7 3920XM Extreme Edition |
Core i7 3820QM | Core i7 3720QM |
|---|---|---|---|
| CPUコア数/スレッド数 | 4/8 | 4/8 | 4/8 |
| TDP | 55W | 45W | 45W |
| CPUクロック | 2.9GHz | 2.7GHz | 2.6GHz |
| CPU最大動作クロック | 3.8GHz | 3.7GHz | 3.6GHz |
| 統合GPU | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 |
| GPUクロック | 650MHz | 650MHz | 650MHz |
| GPU最大動作クロック | 1300MHz | 1250MHz | 1250MHz |
| L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 6MB |
| メモリーコントローラー | DDR3-1600MHz DDR3L-1600NHz |
DDR3-1600MHz DDR3L-1600NHz |
DDR3-1600MHz DDR3L-1600NHz |
| Intel Secure Key | ○ | ○ | ○ |
| Intel OS Guard | ○ | ○ | ○ |
| Intel AES | ○ | ○ | ○ |
| Intel vPro Technology | ○ | ○ | ○ |
| Intel TXT | ○ | ○ | ○ |
| Intel Virtualization Technology |
○ | ○ | ○ |
| OEM向け出荷価格 (1千個受注時) |
92,330円 | 47,850円 | 31,840円 |
冒頭でも述べたとおり、 “IvyBridge”は「Tick-Tockモデル」の「Tick」にあたり、製造プロセスルールが、“Sandy Bridge”の32nmから22nmへと微細化しているのが大きな特徴だ。22nmへの移行により、デスクトップ向けCPUの最上位モデルとなる「Core i7 3770K」では、“Sandy Bridge”世代の「Core i7 2700K」と同じ動作クロックを実現しつつ、発熱量を示すTDPは95Wから77Wへと大幅に低減している。
ダイの設計に関しては“Sandy Bridge”とほぼ同じで、最大4つのCPUコア、GPUコア、最大8MBのラストレベルキャッシュ、メモリーコントローラー、PCI-Expressコントローラーを内蔵。ラストレベルキャッシュがリングバス構造となっており、各ユニットから短いレイテンシーでキャッシュにアクセスできる点も“Sandy Bridge”と同様の構造となっている。
CPUコアについては、内部の最適化により若干のパフォーマンスアップは図られているが、基本的には“Sandy Bridge”から変更はない。機能面も“Sandy Bridge”と同様で、1つのCPUコアで2つのスレッドを同時処理する「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」(一部モデルを除く)や、負荷の状況に合わせてクロック周波数をダイナミックに引き上げる「インテル ターボ・ブースト・テクノロジー 2.0」、浮動小数点演算を多用するアプリケーションを高速化する命令セット「インテル アドバンスド・ベクター・エクステンション」(Intel AVX)などをサポートしている。
CPUの基本的な設計やCPUコアについては、製造プロセスの微細化以外にあまり代わり映えしない“IvyBridge”だが、GPUコアについては劇的な変化を遂げている。前世代の“Sandy Bridge”でもGPUの性能強化は大きなポイントだったが、“IvyBridge”ではさらなる性能アップが図られているのだ。
具体的には、内部の実行ユニット(Execution Unit)を、“Sandy Bridge”の最大12基から最大16基へと強化するとともに、内部の最適化を実施。GPUパフォーマンスを、“Sandy Bridge”の最大2倍にまで引き上げている。また、“Sandy Bridge”の統合GPUでは、DirectX 10.1までのサポートだったが、“IvyBridge”の統合GPUでは、DirectX 11を新たにサポートしている点も見逃せないポイントだ。ディスプレイ出力も最大3画面出力へと強化されている。なお、“Sandy Bridge”のときと同様に、GPUコアは、上位モデルの「インテルHDグラフィックス4000」と「インテルHDグラフィックス2500」の2種類がラインアップされている。
“Ivy Bridge”では、GPUコア以外にも多数のアップデートが施されている。そのひとつが “Sandy Bridge”で実装されたMPEG2/MPEG4 AVCハードウェアエンコーダー「クイック・シンク・ビデオ」(Quick Sync Video)だ。“Ivy Bridge”では、この「クイック・シンク・ビデオ」が第2世代のものへと強化されており、初代の「クイック・シンク・ビデオ」に比べ、動画変換速度がさらに高速になっている。
また、インターフェイス周りでは、PCI-Expressコントローラー(計16レーン)が、最新規格の「PCI Express Generation 3.0」(PCI Express Gen3)をサポートした点が大きな特徴だ。最新のPCI Express Gen3では、転送速度(理論値)が1GB/sとなり、PCI Express Gen2の500MB/sから2倍に引き上げられている。対応のビデオカードと組み合わせることで、高速な転送速度の恩恵を享受できるというわけだ。
このほか、メモリーコントローラーについても、“Sandy Bridge”から強化されており、動作クロック数は最大1600MHzへと引き上げられている。モバイル向けのCPUでは、電圧を低くして消費電力を抑えた「DDR3L」規格のメモリーもサポートされる。
記事:価格.comマガジン編集部 金さん(^・x・^)