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ワンセグに変わる携帯端末向け放送の主流になれるか!? 

日本初のスマートフォン向けデジタル放送局「NOTTV」が開局!

2012年2月16日(木)に、日本初のスマートフォン向け放送局となる「NOTTV(ノッティーヴィー)」の開局発表会が催された。携帯端末向けのV-Highマルチメディア放送「モバキャス」を使った初のサービス開始ということもあり、発表会会場には多くのマスコミ関係者が詰めかけ、その注目度の高さをうかがうことができた。ここでは、その発表会の様子と、気になる「NOTTV(ノッティーヴィー)」のサービス内容、対応端末などの情報をイベントレポートの形でお届けしよう。

 

日本初の「モバキャス」対応放送局、それが「NOTTV」だ

「NOTTV」のサービスイメージ。従来のテレビ放送と同じ「リアルタイム放送」と、電波を通じてデータを受け取り、好きなときに見られる「蓄積型放送」、インターネット端末でもあるスマートフォンなどの「移動体端末」の3つを融合させることで、これまでにない放送と通信の融合を目指す

まず「NOTTV」のサービスを解説する前に、「モバキャス」について説明しておく必要があるだろう。「モバキャス」とは、携帯端末向けに新たに始まる「V-Highマルチメディア放送」のサービス名称だ。「V-High」の「V」は周波数帯の「VHF」をあらわし、「High」は「ハイビジョン」をあらわしている。つまり、従来、地上波アナログ放送で使われていたVHF帯の電波を使って、最近普及著しい携帯端末向けに行うハイビジョンデータ放送、それが「モバキャス」というわけなのだ。


その「モバキャス」を使った初のサービスがこの「NOTTV(ノッティーヴィー)」である。「NOTTV」は、NTTドコモやテレビ放送事業者などが共同出資する株式会社mmbiが運営する「スマートフォン向け放送局」なのだ。放送局であるからには、実際に番組を制作し、電波を出して放送を配信することになる。「ニコ生」や「Ustream」といった、インターネットを使った映像コンテンツ配信サービスとは、ここが決定的に異なる点だ。つまり、「NOTTV」は、インターネット回線を使わずして視聴できる放送サービスなのである。


そう考えると、スマートフォン向け放送局である「NOTTV」は、原理的にはワンセグ放送に近い存在だ。しかし、ワンセグと大きく異なるのは、その画質・音質がハイビジョン並みであるということ。という意味では、ワンセグよりも12セグの「地デジ」に近い。イメージするならば、地デジ並みの高画質なデジタル放送が、スマートフォンなどの携帯端末でも楽しめるというわけである。

「NOTTV」は地デジなどと同じハイビジョン放送であるため、非常に高画質なのが特徴。7インチ液晶のタブレット端末で見ても、解像度的には十分で、非常にクリアな画質で番組を楽しめる。ここがワンセグとの大きな違いだ

さらに「NOTTV」で特徴的なのは、いわゆるテレビ放送にあたる「リアルタイム型放送」のほかに、データを電波を通じて蓄積しておき、好きな時間に視聴することができる「蓄積型放送」が用意されることだ。こちらは、インターネットでいうところのダウンロードに近いイメージだが、通信回線ではなく電波を使って行われるというところが異なっている。蓄積型放送は、たとえば電波の届かない地下鉄などの場所でも視聴することができるし、映像コンテンツ以外に、今後、さまざまなデジタルコンテンツや電子書籍などの配信も行われる予定となっている。

「リアルタイム放送」と「蓄積型放送」の大まかなイメージ。蓄積型放送では、夜間などにデータを自動的に受信して蓄積し、出勤時など好きなときに再生して楽しめるという使い方を想定している。また、デジタルコンテンツや電子書籍なども配信させる予定だ

もう1つ「NOTTV」は、スマートフォンを対象にした放送であるため、インターネットとの連動もしっかり考えられている。わかりやすいところでは、「NOTTV」の番組の横に、リアルタイムなTwitterのタイムラインが表示され、番組の感想などを共有できたり、番組で紹介した製品をすぐオンラインショッピングで購入するといったことも可能になる。また、視聴者のリアルタイムの反響を見ながら進めていく双方向的な番組も予定されている。このように、放送と通信を融合したさまざまな楽しみ方ができるのも、「NOTTV」の大きな特徴となっている。

インターネットとの連動機能も「NOTTV」の大きな特徴、番組を見ながら、関連するTwitterのツィートを表示したり、その結果が番組に反映されるなど、スマートフォン時代のインタラクティブ性が盛り込まれている

月額420円で3チャンネルのリアルタイム放送と蓄積型放送を視聴可能

発表会ではまず株式会社mmbiの二木社長が、「NOTTV」全体のコンセプトなどについての発表を行った。二木社長は、上記であげたような「NOTTV」の仕組みやメリットを説明。通信と放送が融合した「スマートTV」になぞらえ、「NOTTVはモバイル・スマートTV」であると結論づけた。スマートTVは基本的に、家庭内のテレビを想定したサービスや製品の総称であるが、これに対して「NOTTV」は、モバイル端末におけるスマートTVの役目をはたす存在であるとした。

株式会社mmbiの二木社長は、「NOTTV」全体のコンセプト、料金体系、放送エリアなどについて説明を行った

また、「NOTTV」のサービス概要もこの場で発表された。用意されるチャンネルは「NOTTV.1」「NOTTV.2」「NOTTV.NEWS」の3チャンネル。このうち「NOTTV.1」と「NOTTV.2」は、スポーツ中継や情報系番組、エンターテインメント番組などの総合編成チャンネルとなり、「NOTTV.NEWS」は24時間ニュースを放送し続けるニュース専用チャンネルとなる。これら3チャンネルとは別に、蓄積型放送と電子番組表(EPG)用の帯域がとられており、これらを合わせて13セグいう構成となる。なお、各チャンネルの帯域については臨機応変に変えていく予定ということで、高画質を追求するような番組が登場した場合は、より幅広い帯域に編成が変わることもあるという。

「NOTTV」では、スポーツ中継や情報系番組、エンターテインメント番組などの総合編成チャンネル「NOTTV.1」および「NOTTV.2」と、ニュース専用チャンネル「NOTTV.NEWS」の3チャンネルのリアルタイム放送が用意され、これらとは別に、蓄積型放送と電子番組表(EPG)用の帯域がとられる

本放送開始は2012年4月1日(日)となるが、それ以前にも試験放送期間として放送が開始される。サービス利用料は月額420円(税込)で、初回申し込みから30日間は無料となる。この料金だけで上記3チャンネルのリアルタイム放送と蓄積型放送を視聴できるが、一部プレミアム料金を払うことで見られるスポーツや音楽ライブなどの番組も用意される予定だ。なお、4月のサービス開始時点での対応エリアは、南関東、愛知、三重の東海地域、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良の関西地域、福岡、沖縄となっているが、順次対応エリアを拡大していき、1年後の2013年4月には全国すべてをカバーする予定だという。

4月のサービス開始時点での対応エリアは、南関東、愛知、三重の東海地域、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良の関西地域、福岡、沖縄.。その後、5月に広島、7月に静岡、岡山、10月に和歌山、熊本、2013年1月に宮城、石川、香川、愛媛、佐賀と順次対応エリアを拡大していき、1年後の2013年4月には全国すべてをカバーする予定だ

また、「NOTTV」視聴にあたっては、対応するスマートフォンあるいはタブレット端末の購入が必要となるが、その第一弾として、NTTドコモからAndroidスマートフォンの「AQUOS PHONE SH-06D」(シャープ製)と、Androidタブレット「MEDIAS TAB N-06D」(NECカシオ製)の2モデルが発表された。両モデルの詳細は後ほど紹介するが、「AQUOS PHONE SH-06D」は3月中旬発売予定、「MEDIAS TAB N-06D」は4月発売予定となっている。なお、このほかにも現在5製品ほどの対応端末を準備しているということだ。

「NOTTV」がこだわるのは、今を伝える「ライブ放送」

株式会社mmbi常務取締役の小牧氏は、「NOTTV」の番組編成の特徴についてのプレゼンテーションを行った。その中で特にこだわったポイントとして、1週間に284時間という生放送の充実度をあげた

続いて登壇した株式会社mmbi常務取締役の小牧氏は、「NOTTV」の番組編成の特徴についてのプレゼンテーションを行った。小牧氏は、地デジ、BS、CS110度放送などのさまざまなデジタル放送や、「ニコ生」や「Ustream」など、インターネットを使った映像コンテンツ配信サービスがすでに存在する中で、「NOTTV」ではどんな放送を届けるべきかを熟考したという。その結論として、「NOTTV」がまず重視する放送として、「ライブ放送(生放送)」をあげた。「NOTTV」では、3チャンネル合わせて1週間に284時間もの生放送番組を編成している。どうしてここまで生放送にこだわるかというと、そこには、昨年3月に起こった東日本大震災の際の教訓があるという。


東日本大震災の際には、被災地などで電話回線がつながらなくなり、インターネットに接続できる携帯電話やスマートフォンが情報伝達手段の中心となった。それだけインターネットの持つ力の重要性が認識されたわけだが、しかしそのいっぽうでインターネット回線には帯域的な限界もある。多くの人が一度にアクセスすると、回線が混雑して接続できない「輻輳(ふくそう)」という状況に陥ってしまう。この点、地上波放送である「NOTTV」なら輻輳の問題が起こらず、対応端末さえ持っていれば、数万人でも同時に番組を視聴できる。こうした「NOTTV」ならではのメリットを生かせる番組として、生放送を重視することにしたのだという。


小牧氏は、この「NOTTV」の生放送を代表する番組として、月曜から金曜の毎日7時間放送されるワイド生番組「notty★LIVE 7時間!」が編成されていると発表。続いてステージには、この「notty★LIVE 7時間!」でMCを担当する6名のタレントの皆さんが登場し、一人ずつこの新しい番組にかける抱負などを語った。MCを担当するのは、押切もえさん、敦士さん、加藤夏希さん、磯山さやかさん、宮地真緒さん、赤井沙希さんの6名。1日7時間という長時間の生放送を担当するのは皆さん初めてということで、「いったいどうなるのかわかりませんが、とにかく頑張ります!」というような意気込みを述べていた。

「NOTTV」の生放送を代表するワイド生番組「notty★LIVE 7時間!」は、月曜から金曜の毎日、10:00〜17:00の7時間にわたって放送される情報ライブ番組だ

「notty★LIVE 7時間!」のMCをつとめるタレントの皆さんも登場。順番に抱負を述べた。写真左から、磯山さやかさん、加藤夏希さん、敦士さん、押切もえさん、宮地真緒さん、赤井沙希さんの計6名が日替わりでMCを担当していく

「notty★LIVE 7時間!」のようなスタジオからお送りする生放送番組のほか、スポーツの生中継番組も、「NOTTV」では押していく考えだ。特にサッカー・Jリーグでは、スカパー!で放送されているJリーグのJ1・J2の試合中継を放送。スタジアムで観戦している際にも、手元のスマートフォンで気になるライバルチームの状況を確認できるなど、さまざまな利用方法が想定されている。また、プロ野球についても、地上デジタルの放送局が放送しないような試合まで中継。水曜日はセリーグ中心、木曜日はパリーグ中心といった、それぞれに特化した番組編成で、試合終了まできっちり放映するという。

スポーツ中継も充実の内容。スカパー!で放送されるJリーグJ1・J2の試合をリアルタイム中継するほか、プロ野球も毎週水曜・木曜の2日間はセリーグ、パリーグの両試合を完全中継する

このほか、ニュース番組については、ニュース専用チャンネル「NOTTV.NEWS」で24時間ニュースを配信。BS放送の各社から番組提供を受け、4〜10月までは「NOTTV NEWS by TBSニュースバード」、11〜3月までは「NOTTV NEWS by 日テレNEWS24」として、24時間ニュースを放送し続ける。なお、スマートフォンの特性を生かし、最新ニュースについては、Androidホーム画面上のウィジェット上にプッシュ配信される。

24時間ニュース専用チャンネル「NOTTV.NEWS」では、4〜10月までは「NOTTV NEWS by TBSニュースバード」、11〜3月までは「NOTTV NEWS by 日テレNEWS24」として、提携テレビ局から提供されるニュース番組を24時間放送する

このほかにも、オリジナル番組やドラマ、音楽番組、アニメなど、さまざまな番組が予定されているが、全体的に見ると、生放送にかなりこだわった番組編成になっているのが特徴だ。すでに50以上の番組コンテンツが予定されており、4月1日以降の本放送開始以降、かなり濃い内容になることは間違いないところだ。

生放送以外の番組もかなり充実。ドラマでは、フジテレビとの共同制作による連続ドラマ(脚本:野島伸司)などを予定。蓄積型放送では、ミュージッククリップを配信する「音CLIP♪ウレスジ」などが用意される。また、アニメでは、この4月から地上波でもオンエアされる話題の作品「エウレカセブンAO」などの放送が決定。このほか、海外ドラマでは全米でヒット中の「PANAM/パンナム」や、韓流ドラマ「神のクイズ」などの放送も予定されている。これだけ楽しめて、月額420円という料金はかなりお得といえるだろう



 

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