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単なる高性能なモバイルノートPCとはもう言えない 

2012年、“IvyBridge”の登場でUltrabookはこう変わる!

2012年、“IvyBridge”の登場でUltrabookはこう変わる!

インテルが提唱する新世代ノートパソコン“Ultrabook (ウルトラブック)”は、携帯性にすぐれた厚さ21mm未満の薄型ボディ、最新CPUによる高い処理能力、長時間のバッテリー駆動時間、タブレット端末のような高速レスポンスといった特徴があり、昨年末に登場した「第2世代インテル Core プロセッサー・ファミリー」(Sandy Bridge)を搭載する第1弾製品は、ノートパソコン市場で今、大きな注目を集めている。


実はこのUltrabook、インテルのロードマップでは3年計画となっており、今年2012年には第2世代のUltrabookがリリース予定となっている。第2世代のUltrabookでは、3〜4月に登場すると言われている次世代CPU“Ivy Bridge”(開発コードネーム)が採用される予定。第1世代のUltrabookから、パフォーマンスのアップだけでなく新たな要素を加え、単なる高性能なモバイルノートPCから、これまでのモバイルノートPCの枠を超える新しいモバイルデバイスへと進化していくことが予想される。

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Ultrabook

インテルが提唱するUltrabook。同社は、2012年末までにコンシューマー向けノートPCの40%をUltrabookに置き換えたい考えだ


 

“Ivy Bridge”の搭載で、Ultrabookはよりパワフルかつ省電力に

冒頭でも述べたように、第2世代のUltrabookでは、インテルが2012年3〜4月にリリースすると言われている次世代CPU“Ivy Bridge”が搭載される。この“Ivy Bridge”が搭載されることで、性能面ではどんなメリットを享受することができるのか。

まず1つめには、製造プロセスルールの微細化によるメリットがあげられる。ご存知の方も多いと思うが、インテルのCPU開発は、製造プロセスルールを微細化する「Tick」と、アーキテクチャーを変更する「Tack」を1年ごとに交互に行う「Tick-Tackモデル」を採用している。第2世代のUltrabookで搭載する“Ivy Bridge”は、製造プロセスルールを微細化する「Tick」にあたり、“Sandy Bridge”で採用されていた32nmプロセスルールから22nmプロセスルールへと微細化することで、CPUのパフォーマンスを引き上げつつ、消費電力を低下できるというメリットを享受できる。

Ivy Bridge インテルCPUロードマップ

第2世代のUltrabookで搭載される予定となっている次世代のメインストリーム向けCPU“Ivy Bridge”。「Tick-Tackモデル」の「Tick」にあたり、“Sandy Bridge”で採用されていた32nmプロセスルールから22nmプロセスルールへと微細化される


また、今回の製造プロセスルールの微細化では、トランジスター構造を一般的な2次元構造(プレーナー型)から立体的な3次元構造に置き換えた「3次元トライゲート・トランジスター」と呼ばれる新技術を投入したのも大きなポイントだ。ここ最近の製造プロセスルールの微細化では、あまりに細かく微細化してしまった影響でリーク電流が増大し、Ultrabookの省電力化にとって大きな障害となっていたが、「3次元トライゲート・トランジスター」の採用により、リーク電流は従来の1/10に低減。同等の性能を有したSandy Bridgeに比べ、消費電力は最大で半分にまで抑えることができるという。これも、省電力化にとっての大きなメリットといえる。

2次元のプレーナー型トランジスターと3次元トライゲート・トランジスターの比較 解説スライド(アプリ系ベンチマーク)

2次元のプレーナー型トランジスターと3次元トライゲート・トランジスターの比較。新技術を採用したCPUでは、CPUの省電力化の妨げとなっていたリーク電流は、オフステート時で最大1/10に低減するという


さらに、“Ivy Bridge”では、「Configurable TDP」と呼ばれるUltrabook向けの拡張機能も新たに実装されている。新機能では、CPUの発熱量を示すTDP(Thermal Design Power)を引き下げることでさらなる省電力化を実現している。また、一般的なCPUの場合、TDPが下がると動作クロックも下がるため、高負荷時のパフォーマンスは低下してしまうが、「Configurable TDP」では、「Turbo Boost Technology」を活用し、「Turbo Boost Technology」有効時の最大動作クロックをTDPを下げる前と同じ数値に設定する「Ultrabook Turbo」を実装することで、高い処理能力と省電力性能の両立を達成している。しかも、CPU自体の発熱量も抑えられているので、さらに薄型のノートパソコンを設計しやすくなるというメリットもあるのだ。

Ultrabook Turbo

Ultrabookに搭載される“Ivy Bridge”では、「Turbo Boost Technology」のブースト量を増やし、最大動作クロックをTDPを下げる前のCPUと同じにする「Ultrabook Turbo」を実装。通常版のCPUと同等を性能を実現するという


2つめのメリットとしては、内蔵GPUコアの性能強化があげられる。従来、製造プロセスルールを微細化する「Tick」では、アーキテクチャーの改良は最小限にとどめられていたが、今回の“Ivy Bridge”では、GPU周りをかなり強化。新たに、DirectX 11をサポートしたほか、シェーダーユニット(Execution Unit)の性能も大幅に引き上げているという。Ultrabookでも、DirectX 11対応の最新3Dゲームをプレイできるようになるということだ。

“Ivy Bridge”のGPUアーキテクチャー

“Ivy Bridge”のGPUアーキテクチャー。APIでは、DirectX 11をサポートしている


Ultrabookをスマートフォンやタブレット端末ライクに使える新技術も導入

スマートフォン

現在、スマートフォンやタブレット端末が急速に普及している。スマートフォンやタブレット端末ではOSが常に起動しており、スタンバイ状態から高速復帰できるほか、バックグラウンドで定期的に同期をとることで、常に最新の情報を入手できる点が大きな特徴となっている。いっぽう、現状のノートパソコンでは、このようなスマートフォンやタブレット端末で当たり前のようにできることが行えず、ユーザーの大きな不満点になっている。そこでインテルでは、この不満点を解消すべく、Ultrabookをスマートフォンやタブレット端末ライクに使用できる2つの新技術を導入する予定だ。

その1つが、「Rapid Start Technology」と呼ばれる機能だ。同機能は、Ultrabookに搭載されるSSDの高速なアクセス性能を生かし、OSをハイバネーション(休止状態)から数秒で起動できるというもの。もちろん、休止状態なので、消費電力はほとんどかからない。しかも、データはメモリーではなくSSDに保存されるので、万が一電源が失われた場合でも安心だ。

もう1つは、「Smart Connect Technology」と呼ばれる機能だ。同機能では、OSがスリープ状態時に、バックグラウンドでメールなどの情報を最新のものに同期することができ、OSを立ち上げた直後に最新情報を確認できるというもの。データを同期した後は自動でスリープ状態に戻るので、消費電力もさほどかからないという。なお、同機能を利用するには、ソフトウェア側の対応が必要となっていくが、インテルではソフトウェア開発会社と共同開発を進めているという。

Ultrabookの新技術

第2世代のUltrabookでは、高速起動を実現する「Rapid Start Technology」や、情報を常に最新のものに更新する「Smart Connect Technology」といった新技術が導入される。デスクトップ向けの「Z68 Express」チップセットで導入された、SSDをキャッシュにしてデータを高速読み書きできる「Smart Response Technology」も導入される見込みだ


第2世代のUltrabookにはタッチパネルが標準装備?

現在発売されている第1世代のUltrabookは、一般的なノートパソコン同様にクラムシェルタイプのデザインを採用する製品がほとんどだが、第2世代のUltrabookでは、ユニークなデザインの製品も多く登場しそうだ。

インテルは、米国ラスベガスで行われた世界最大の家電トレードショー「2012 International CES」の開幕前日に現地で行った記者会見で、スレートタイプのボディからスライド式キーボードを引き出してノートパソコンスタイルとしても利用できるUltrabookや、可動式の液晶ディスプレイを折りたたんでタブレット端末ライクに使えるUltrabook、半透明のパームレストを採用し、ノートパソコンを閉じた状態でもタッチパネルでパソコンを操作できるUltrabookなど、次世代のUltrabookを多数公開した。いずれも、従来のノートパソコンの枠にとらわれない斬新なデザインが特徴的だが、フルサイズのキーボードを装備するなど、ノートパソコンとしての利便性を損なわないよう配慮されているのがいかにもUltrabookらしい。

このほか、今年登場予定のWindows OS最新版「Windows 8(仮)」をターゲットにしたUltrabookも公開されていた。「Windows 8(仮)」では、「Windows Phone 7」で採用されている“Metro UI”が採用され、タッチパネルでも操作できるのが特徴だが、「Windows 8(仮)」向けのUltrabookでは、タッチパネル液晶ディスプレイを標準搭載し、キーボード でもタッチパネルでも快適に操作できるようになっている。第2世代のUltrabookでは、当然「Windows 8(仮)」への対応が検討されているはずなので、今後はタッチパネル液晶ディスプレイを標準搭載したUltrabookが増えてきそうだ。

「2012 International CES」のインテルブース アウディ車の内装

「2012 International CES」に設けられたインテルブースの様子。展示はUltrabookが中心だ

「2012 International CES」の開幕前日に行われたインテルの記者会見の様子。スレートタイプのボディからスライド式キーボードを引き出してノートパソコンスタイルとしても利用できるUltrabookなどが紹介された

「Nikiski」を紹介するインテルのムーリー・エデン氏 透明のタッチパッドを備える「NIKISKI」

Ultrabookのコンセプトデザインモデル「Nikiski」を紹介するインテルのムーリー・エデン氏

「NIKISKI」では、パームレスト部全体を透明のタッチパッドに置き換えたユニークなデザインを採用

透明のタッチパッドを備える「NIKISKI」 レノボのUltrabookコンセプトモデル

「NIKISKI」では、ノートパソコンを折りたたんだ状態でも、透明のタッチパッドから液晶ディスプレイの一部を見ることができ、タッチ操作も行える

レノボのUltrabookコンセプトモデル。可動式のタッチパネル液晶ディスプレイを採用し、折りたたんでタブレット端末のように利用できるという

記事:価格.comマガジン編集部 金さん(^・x・^)

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