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スマートフォンを買おうと思うけど、どっちを選択したほうがいいの? 

あらためて入門!ここが違う「iPhone」と「Android」

ソフトバンクに加えて、auからも新モデル「iPhone 4S」が発売されたことで、さらに人気が加速している「iPhone」。いっぽう、対抗勢力の「Android」陣営も、豊富に用意された端末のバリエーションでこれに対抗している。しかし、多くの人は、スマートフォン選びに際して、きちんと両者の違いを知ったうえで製品を選んでいるのではなく、「みんな使っているからiPhone」とか「キャリアを変えたくないのでAndroid」というような基準で選んでいるのではないだろうか。そこで今回は、「iPhone」と「Android」ではそもそも何が違うのかを、ジャンルごとに比較し、得意分野と不得意分野を明らかにしていこう。

端末の種類やスペックから見た「iPhone」と「Android」

基本的なハードウェアは1種類だけの「iPhone」

アップルのスマートフォン「iPhone」。国内ではソフトバンクのみの取り扱いだったが、新モデルの「iPhone 4S」からは、auでも取り扱われるようになり、大きな話題になっている。日本国内での発売から3年以上が経った今でも、その人気は衰えることがない。「iPhone」の特徴といえば、やはりその独特なタッチ操作とすぐれたデザイン性だろう。「iPhone」はアップル一社が作っているスマートフォンだが、毎年モデルチェンジを続けても、その基本コンセプトは変わることがなく、操作体系なども基本的には変わることがない。ボタン類も最小限に抑えられており、基本的にはすべての操作をタッチパネル上で行うように設計されている。


新モデル「iPhone 4S」は、ボディデザインは従来の「iPhone 4」とほとんど変わらないが、デュアルコアCPU「A5」を搭載することで処理速度が大幅に向上。新OS「iOS5」の採用によりクラウドサービス「iCloud」や、音声で操作する「Siri」(現在日本語には非対応)などの魅力的な新機能を備えている。


「iPhone 4S」は、ブラックとホワイトのカラーバリエーションそれぞれに、16GB/32GB/64GBの記憶容量が異なる計6種類のモデルが存在するが、基本的には同じ製品と言っていい。ただ、今回ソフトバンクに加えてauからも発売されることになり、選択肢が増えたことは非常に大きい。


機能やデザインなどのバリエーションが多く、好きな端末を選べる「Android」

「Android」は、Googleが開発したOSで、これを採用したスマートフォンのことを「Android端末」とか「Androidスマートフォン」などと呼んでいる。国内では特にNTTドコモやauが力を入れてきているが、ソフトバンク、さらには、イー・モバイルやウィルコムからも端末がラインアップされており、国内の全キャリアに対応しているのが特徴だ。


「Android」は、端末の種類が豊富だが、デザインだけでなく機種のスペックもさまざま。通信性能だけに注目しても、現在主流の3G回線だけでなく、auの「HTC EVO 3D」のように高速のモバイル回線「WiMAX」に対応するものや、NTTドコモの「GALAXY S II LTE」など、次世代高速回線「Xi(クロッシィ)」に対応するものなどがあり、この秋から冬にかけての新製品では、こうした新通信技術に対応したモデルも増えている。


これに加えて、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信といった、従来の携帯電話で利用されてきた技術を備えた製品、いわゆる「ガラスマ」も数が多い。また、4.0型を越える大画面モデルや、7mmを切る薄型モデル、携帯電話のようなテンキー付きの端末、防水/防塵仕様のボディを持った端末なども用意されている。このように、端末の種類が多く、いろいろな新技術をどんどん吸収して拡大していっているのが「Android端末」の特徴となっているのだ。

タッチパネル操作が秀逸な「iPhone」と、拡張性の幅が広い「Androiod」

ほぼすべての操作をタッチパネルで行える「iPhone」

iPhoneシリーズは、ハードウェアとソフトウェアの両方をアップル一社が作っているため、装備されるハードウェアに最適なように細かなソフトウェア的なチューニングが施されている。特に、よく「ヌルヌルと」と表現されるタッチパネルの操作感などは、Android機にはない独特なインターフェイスで、ある意味ファジーというか、自然な感じのインターフェイスに仕上がっている。画面のスクロールなどでも、慣性に従って動くようなフィーリングがあり、非常に気持ちがいい。また、ほぼすべての操作をタッチパネルで行うように設計されており、外に出ているボタンは、メイン画面に戻る「ホームボタン」のみ。各種のアプリでの操作体系も統一されているので、ひとつアプリの操作をマスターできれば、ほかのアプリになじむのも早い。こうしたインターフェイスのよさは、アップルが長年培ってきた経験によるもので、他社の追随を許さない部分だ。

ボタンはひとつだけ。ほぼすべての操作はタッチパネル上で行う

ただし、欠点もないわけではない。その1つが、パソコンなどとのデータのやり取りがめんどうなことだ。たとえば、Android機には多いメモリーカードスロットなどの拡張スロットがない。USBケーブルで自分のパソコンと接続し(iOS 5からWi-Fi接続による同期にも対応)、データの同期のためには「iTunes」が必要となる。このようにiPhoneでは、拡張性や、パソコンなどとの接続性ではAndroidと比べてやや不便な点があるということは押さえておきたい。

アイコンの並ぶiPhoneの基本画面(左側画面)。最新の「iPhone 4S」(iOS 5)では、ステータスバーを下にスライドさせて表示する「通知センター」を装備している(右側画面)


3個のボタンとタッチ操作を組み合わせて使う「Android」

AndroidのユーザーインターフェイスはiPhoneに似ているが、画面の下に「メニュー」「ホーム」「バック」の3個のボタンが装備されているのが基本だ(端末の中にはオプションの「検索」の合計4個のボタンを装備するものもある)。これらのボタンは、便利に使えば、素早い操作が可能なのでいい面ももちろんあるが、アプリによって操作方法が統一されていないところがあり、その点でやや使いにくい部分があるのは否めない。

Androidでは基本的に3個(端末によってはオプションの「検索」を加えた4個)のボタンとタッチパネルを組み合わせた操作が基本となる

だが、Androidの操作の中心となる「ホーム画面」は、カスタマイズできる幅がとても広い。アプリのアイコンやフォルダに加え、iPhoneにはない小型のプログラム「ウィジェット」を置くことができるので、パソコンのデスクトップ画面のように時計やメモなどを貼り付けておけばいちいちアプリを起動する必要がない。好みのユーザーインターフェイスに作り変えるという楽しみもある。また、「ホーム画面」自体を差し替えることで、まるで違った印象のユーザーインターフェイスにも変身できるのである。

Androidスマートフォンで、PCとデータをやり取りする必要がある場合は、端末からmicroSDメモリーカードを抜き出して、PCに差し込めばよい。このほか、テレビやデジタルフォトフレームなどのSDメモリーカードスロット搭載する機器を介して簡単にデータを出力できる。HDMI端子を備えた端末も豊富で、ディスプレイや薄型テレビなどのHDMI搭載機器に映像を映し出すことも容易だ。このように、いろいろな機器との手軽に連携できる拡張性は、Androidの利点となっている。

左画面は、シャープの一部の端末に採用されている「ラウンドホーム」というAndroidのホーム画面。右画面は、NTTドコモのスマートフォンに広く採用される「docomo Palette UI」

アプリの量と質では「iPhone」が勝るが、Flash対応は「Android」の強み

圧倒的なアプリの量と質を持つが、Flashには対応していない「iPhone」

iPhoneの大きな魅力の1つは、iPhoneで使えるアプリの量と質だ。Androidよりも2年ほど早く登場したiPhoneは、多くのユーザーの注目を集め、対応するアプリも大小問わずさまざまなものが開発されている。Androidも最近アプリは増えてきているが、iPhoneの先行メリットは大きく、その差を埋めるまでには至っていない。アプリを配布するアップルのサイト「App Store」では、有料無料を含めた世界中のアプリがそろっているし、「iTunes Store」では音楽や動画などの豊富なコンテンツを簡単な操作で購入できる。

なお、「App Store」のアプリは、登録時にアップルによる厳しい審査があり、管理が徹底されているのも特徴だ。アダルトコンテンツはもちろん、技術的に問題のあるもの、ウイルスなどのマルウェアも事前の審査で排除されている。豊富なコンテンツを安心して楽しめる点も、iPhoneが多くの人に支持されている理由のひとつといえるだろう。

しかし、Androidでは対応しているFlashに対応しておらず、Web上にあるFlashゲームやFlash動画を直接再生することができない。また、一部のWebサイトなどではページが正しく表示されないこともある。Flashに対応することで、想定できないセキュリティ上の問題が起こることを懸念しているためでもあるが、インターネットの可能性がやや狭まってしまう点で、現状ではiPhone最大の欠点といえる。

アップルの審査をクリアしたアプリだけが並ぶ、iPhoneの公式アプリサイト「App Store」


Android 2.2からFlashに対応している「Android」

基本的にFlash非対応のiPhoneに対し、Androidは、昨年2010年の秋に登場した「Android 2.2」より「Adobe Flash Player」に対応している。Flashは、動画やアニメーション、音声データ、ゲームなどいろいろなWeb上のマルチメディアコンテンツの再生に使われている標準技術となっており、この「Adobe Flash Player」を使うことで、Webブラウザー上で「YouTube」や「ニコニコ動画」などのFlashを使った動画を直接再生できる。また、有料サービスでも、アニメ配信サービス「バンダイチャンネル」や、アメリカの動画配信サービス「Hulu」のような、Flash対応コンテンツサービスを直接利用可能だ。この点は、Androidの現時点でのiPhoneに対する大きなアドバンテージといえるだろう。

なお、Android用のアプリは、Googleが運営する最大手のアプリサイト「Androidマーケット」が主流だが、このほかにも大小さまざまなアプリサイトが存在している。これらの有名無名のアプリサイトの中にはゲームに強いものや、アダルトコンテンツ専門のアプリサイトなども存在し、まさにPC用サイトと同じような自由な広がりがあるが、その分、マルウェアなどのセキュリティ管理には、PC同様気をつけなくてはいけない。そもそもの「Androidマーケット」自体も、明確な審査は存在せず、利用は自己責任。こうした自由度と相反する責任が問われる点は、管理の行き届いたiPhoneの「App Store」と大きく異なる点だ。

1AndroidのアプリサイトはGoogle直営の「Androidマーケット」(左側画面)だけではない。個性的なアプリのラインアップが特徴の専門サイトも多数存在する。たとえば「SlideME」(右側画面)は、ゲームや洋書の電子書籍が豊富なアプリサイトだ

すべてがアップルの管理下にある「iPhone」と、いろいろな面で自由度の高い「Android」

以上、端末のバリエーションや、操作性、アプリやサービスの視点から、iPhoneとAndroidとを比較してみた。

以前のAndroid端末は、処理能力の不足が指摘されていたが、最近ではそれも改善し、処理速度の向上は目を見張るほどだ。端末によっては、iPhoneよりも数段速いというようなものも存在する。そのいっぽう、iPhoneのほうも、従来指摘されていた、回線品質やエリアの問題も、auの参入によってかなり解消されたといえる。アプリの量や質ではまだiPhoneのほうが上だが、昨今Android対応アプリが急激に増加しており、その差もだいぶ縮まってきた。今や、iPhoneとAndroid、どちらを選んでも、それほどできることに違いはなくなってきている。

だが、今でも両者の間に違いはある。Androidは参入しているメーカーが多いため、日本国内仕様の製品も多く、こうしたものは、「おサイフケータイ」、「ワンセグ」、「赤外線通信」「防水/防塵ボディ」のような従来の携帯電話の機能を備えているが、iPhoneにはこうした機能はなく、そもそも端末の選択肢がない。

また、画面のカスタマイズ要素が多いAndroidに対して、iPhoneはカスタマイズ要素が少ないが、その分、iPhoneの操作はあまり煩雑にならず使いやすいというメリットもある。また、アップルが運営する「App Store」や「iTunes Store」は、管理されているがゆえの安心感があり、コンテンツの質も概して高く、操作もわかりやすい。

豊富なアプリやiTunes Storeからの音楽ダウンロードなどを重視するのであれば、間違いなくiPhoneが有利だが、インターネットのWeb閲覧などでいえば、Flashなどの制限がないAndroidのほうが若干有利だ。また、Androidはユーザー側が好きなようにカスタマイズできる余地も多く残されていることから、こうしたガジェットが好きな方ならいろいろ触っていじり倒せるという楽しみ方もある。

どちらかと言えば、ソフトやコンテンツ面で強みを持っているのがiPhoneで、ハードウェア面で強みを持っているのがAndroid、というのがひと言で言ったときの両者の特徴だが、言葉で言うほど、両者の間に違いがあるわけではない。ただ、重視する機能によってはiPhoneがいいこともあるし、Androidがいいこともあるので、こうした両者の思想の違いはよく押さえておいたほうがいいだろう。

記事:価格.comマガジン編集部 党員四號

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