連載 - ライター・編集部員による定期連載 -

【連載】最新PCパーツラボ 第23回 

Bulldozerアーキテクチャ採用の8コアCPU「FX-8150」を試す

初の8コアCPU「FX-8150」のパフォーマンスを「Core i7 2600K」と比較

それではさっそく、初の8コアCPU「FX-8150」のパフォーマンスを詳しくチェックしていこう。今回の検証では、インテルの「Core i7 2600K」を中心としたシステムを用意し、パフォーマンスを比べてみた。検証環境は以下のとおりだ。

Intel「Core i7 2600K」を搭載した検証用PC環境

パーツ メーカー名 製品名
CPU インテル Core i7 2600K
CPUクーラー Antec KUHLER-H2O-920
マザーボード GIGABYTE GA-Z68XP-UD3R/G3 [Rev.1.3]
メモリー Corsair TCMX8GX3M4A1600C9 (DDR3 PC3-12800 2GB 4枚組)
3.5インチHDD HGST HDE721010SLA330 (1TB SATA300 7200)
電源ユニット Seasonic Xseries SS-750KM
OS マイクロソフト Windows 7 Ultimate 64bit版
AMD「FX-8150」 ASUS「Crosshair V Formula」

今回検証に使用したCPUは、「AMD FX」シリーズの最上位モデルとなる「FX-8150」。初回出荷の500セットには、独自のカスタマイズを施したという水冷クーラーが標準で付属する。なお、今回の検証では、初回出荷のパッケージに付属する水冷クーラーと同等の性能を備えたAntecの「KUHLER-H2O-920」を使用している。マザーボードは、「AMD 990FX」チップセットを搭載したASUSの「Crosshair V Formula」を組み合わせた

CPU-Z

CPU-Zで「FX-8150」の詳細情報を表示したところ。8コア8スレッドのCPUであることが確認できる

検証結果

グラフ1:Sandra 2011 SP5 (Processor Arithmetic) グラフ2:Sandra 2011 SP5 (Processor Multi-Media)

グラフ1:Sandra 2011 SP5 (Processor Arithmetic)

グラフ2:Sandra 2011 SP5 (Processor Multi-Media)

グラフ3:CINEBENCH R11.5 64bit グラフ4:PCMark Vantage x64

グラフ3:CINEBENCH R11.5 64bit

グラフ4:PCMark Vantage x64

グラフ5:PassMark Performance Test 7.0 (CPU Test) グラフ6:POV-ray v3.7 RC3

グラフ5:PassMark Performance Test 7.0 (CPU Test)

グラフ6:POV-ray v3.7 RC3

グラフ7:3DMark Vantage x64(3DMark SCORE) グラフ8:3DMark Vantage x64(CPU SCORE)

グラフ7:3DMark Vantage x64(3DMark SCORE)

グラフ8:3DMark Vantage x64(CPU SCORE)

グラフ9:3DMark Vantage x64(GPU SCORE) グラフ10:Heaven Benchmark version:2.5

グラフ9:3DMark Vantage x64(GPU SCORE)

グラフ10:Heaven Benchmark version:2.5

グラフ11:LOST PLANET 2 DX11 グラフ12:BIOHAZARD 5 DX10

グラフ11:LOST PLANET 2 DX11

グラフ12:BIOHAZARD 5 DX10

グラフ13:THE LAST REMNANT グラフ14:FINAL FANTASY XIV

グラフ13:THE LAST REMNANT

グラフ14:FINAL FANTASY XIV

グラフ15:MHFベンチマーク【絆】 グラフ16:消費電力

グラフ15:MHFベンチマーク【絆】

グラフ16:消費電力

CPUパフォーマンスに関しては、「Sandra 2011 SP5 (Processor Arithmetic))や「PassMark Performance Test 7.0 (CPU Test)」の一部で「Core i7 2600K」を上回る結果を示したが、全体的には「Core i7 2600K」を下回る結果が目立つ。従来のAMD製CPUに比べると、なかなか健闘しているとは思うが、「Core i7 2600K」に比べると、やはり力不足な面は否めない。3D関連のベンチマーク結果も同様で、タイトルによりばらつきがあるものの、「Core i7 2600K」の結果を上回るものはほとんどなく、「Core i7 2600K」の下に甘んじることが多かった。特に低解像度設定では、高解像度設定に比べて「Core i7 2600K」との差が広がり、あまりよい結果が出なかった。

消費電力については、アイドル時では「Core i7 2600K」とあまり差はなかったが、ピーク時では、「Core i7 2600K」に比べて78Wも高くなってしまった。TDPが125Wで、コア数も8個ということで、ある程度の増加は予想していたが、それらを加味しても、この数値はかなり高いと言わざるを得ない。この結果は少々残念だ。

まとめ

以上、「FX-8150」のパフォーマンスを見てきたが、従来のAMD CPUに比べると、パフォーマンスの向上は見られるものの、劇的に向上したというほどではない。初の「Bulldozer」採用製品ということで、かなり期待していたのだが、今回の検証結果を見た限りでは、既存製品からすぐに乗り換えるほどのメリットはあまり感じられなかったのが正直なところだ。

ただ、今回は定格動作クロックでの検証だったが、オーバークロックすることで、パフォーマンスアップが期待できる。実際、「AMD FX」シリーズはオーバークロック耐性が高く、海外の液体窒素を用いたオーバークロックで8.429 GHzのクロック速度を達成し、ギネスブックの世界記録として登録されている。さすがに液体窒素を用いたオーバークロックは一般ユーザーでは気軽に行えないだろうが、倍率アンロックの「AMD FX」シリーズなら、倍率可変によるオーバークロックが手軽に行える。オーバークロックを楽しむユーザーには、非常に面白い選択肢になるかもしれない。


 

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