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機能・サービスか、ネットワーク品質か、それが問題だ 

ソフトバンクとauどっちを選ぶ? 「iPhone 4S」が発売開始!

2011年10月14日、アップルの新型スマートフォン「iPhone 4S」の発売が開始された。今回の新型iPhoneは、これまで日本国内において独占販売を行っていたソフトバンクモバイルに加えて、au(KDDI)からも販売されることとなり、キャリアの選択が可能となったことが大きな注目点。ここでは、発売当日に東京都内のショップ・ショールームで行われた両キャリアの発売セレモニーの模様をレポート。さらに、実際の通信スピードの簡単なテスト結果と、両キャリアでの機能・サービスの違いも紹介する。


「iPhone 4S」のスペックの特徴は、触ってみてわかった「iPhone 4S」の進化点!をチェック!

発売セレモニー・ソフトバンクモバイル編 機種変更時の低コストをアピール

ソフトバンクショップ表参道店

ソフトバンクモバイルは14日早朝、東京のソフトバンクショップ表参道店で、iPhone発売日には恒例となったセレモニーを実施。ショップの前には、「iPhone 4S」をいち早く手に入れたい200人以上の方が列をなしていた。こちらも、iPhone発売日にはおなじみの光景である。


セレモニーでは、同社の孫正義社長が登場し、「iPhoneなどジョブズが作った作品は本当にすばらしい。製品というよりは芸術品に達している。それは、私よりも今日ここに並んでいる方のほうがよく知っているはず」とコメント。先日亡くなった米アップルの創業者で元CEOのスティーブ・ジョブズ氏については、「ジョブズと最後に会ったのは今年6月。そのときの印象はやる気にみなぎっていた。亡くなって残念だ」とも語った。


その後、フリーアナウンサーの西尾由佳理さんが登場し、孫社長との二人のトーク形式でセレモニーが進行。トークでは、西尾さんが「普段はiPhone 3GSを使用しており、料理を作ったときに写真を撮るなどして活用している」とコメント。対して孫社長は、「今回のiPhone 4Sのカメラ機能は大幅に性能がアップしている」とアピール。また、「iPhone 3GSからの機種変更では、それまでの分割支払い金が残っていても、ソフトバンクが負担するためお得」とコスト面のアピールも欠かさなかった。


その後、カウントダウンが始まり、午前8時ちょうどにショップが開店。列の最初に並んだ方には、孫社長から直々に「iPhone 4S」が手渡された。ちなみに、最初に並んだ方は、前日の午後6時から並んでいたとのこと。

ショップの前には、発売当日に「iPhone 4S」を求める多くの方(200人以上)が列をなしていた

ゲストMCとしてフリーアナウンサーの西尾由佳理さんが登場。孫社長とトーク

最初の購入者には、孫社長から直々に「iPhone 4S」が手渡された

発売セレモニー・au(KDDI)編 ネットワーク品質に自信

auのショールーム「KDDIデザイニングスタジオ」

au(KDDI)は、東京・原宿にある同社のショールーム「KDDIデザイニングスタジオ」で発売セレモニーを14日午前7時45分より開催。イベントでは、同社社長の田中孝司氏が登場し、「iPhoneを発売できることになり本当に嬉しい」と前置きしたうえで、「auは『iPhoneに、もっと“つながり”を』をメッセージにiPhone 4Sを販売していく」と発表。ソフトバンクモバイルをけん制し、auのネットワーク品質を強くアピールした。さらに田中社長は、「auは全国各地、山の上にも基地局を設定してきた。通信速度のスペックを比較する見方もあるが、実際にiPhone 4Sを使ってみれば違いがわかる」と、auのネットワークに自信を見せた。


加えて、田中氏は、ソフトバンクモバイルと比べて、月額で約500円高い設定となった料金プランについても説明。「オプション料金を含めるとソフトバンクモバイルと差はない」とし、「auの高品質なネットワークを使ってiPhoneを利用できることに価値を見出してほしい」と訴えた。


あわせて、au(KDDI)は、同ショールームにおいて午前8時より「iPhone 4S」の即売会も実施。前日に整理券を配布した50名を対象に販売が行われ、1人目の方には、田中社長から「iPhone 4S」が手渡された。1人目の方は東京・練馬区から来たという女性で、「以前よりiPhoneを使っていたが、auのほうが電波状況がよいと聞いたので乗り換えに来た」と何とも気の利いたコメント。普段は、「自宅だと圏外となってしまうことが多く、ベランダに出て使用することもある」とのことで、自宅内でスムーズにiPhoneを利用できることを望んでauに乗り換えを決意したようだ。

「iPhone 4S」即売会の前に行われた田中社長のプレゼンテーションには報道陣がズラリ

即売会の1人目の方は、au(KDDI)が描いたようなストーリーでソフトバンクモバイルからの乗り換えを選択したユーザーであった。田中社長が「やらせじゃないですよ(笑)」と報道陣の笑いを誘う場面もあった

「KDDIデザイニングスタジオ」は通常、端末の販売は行っていないが、今回は、2Fに臨時の受付が設置され、50名に対して「iPhone 4S」の販売を行った。2人目と3人目の方の契約はおよそ30分で完了しており、大きな混乱はないように見えた


ソフトバンクショップ表参道店だけでなく、アップルの直営店「アップルストア渋谷」でも「iPhone 4S」を求める長蛇の列ができていた

「アップルストア渋谷」の入口付近には、アップルファンからの故スティーブ・ジョブズ氏への献花とメッセージが集まっていた

ソフトバンクモバイルとau(KDDI)で通信スピードを比較してみた

今回、ソフトバンクショップ表参道店(東京・表参道)、ならびに「KDDIデザイニングスタジオ」(東京・原宿)の両方で、それぞれの「iPhone 4S」端末を触ることができたので、3G通信のスピードの簡単なテストを行ってみた。その結果をレポートしよう。

通信スピードのテストでは、10月14日の午前9時台に、Webサイト「BNRスピードテスト 画像読み込み版」で5回実施。その平均値を算出してみた。なお、「BNRスピードテスト 画像読み込み版」は、1回のテストで111.73kBの画像データを5回連続で読み込み、最高データ転送速度と平均データ転送速度を算出する内容となっている。

「BNRスピードテスト 画像読み込み版」のテスト結果

    1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均
ソフトバンクモバイル 最高速度 3.03Mbps 2.16Mbps 2.08Mbps 2.85Mbps 2.26Mbps 2.48Mbps
平均速度 1.60Mbps 1.50Mbps 1.26Mbps 2.65Mbps 1.28Mbps 1.66Mbps
au(KDDI) 最高速度 2.23Mbps 0.92Mbps 1.76Mbps 1.75Mbps 1.77Mbps 1.69Mbps
平均速度 1.62Mbps 0.84Mbps 1.11Mbps 1.10Mbps 0.99Mbps 1.13Mbps

東京、それもフラッグシップとなるショップならびにショールームで実施したテストであるため、3Gネットワークの回線品質は、両キャリアともに高いレベルであることが予想される。また、「iPhone 4S」の3Gネットワークのデータ転送速度は、ソフトバンクが下り最大14.4Mbps、au(KDDI)が下り最大3.1Mbpsとなっており、理論上はソフトバンクモバイルが優勢で、テスト結果もソフトバンクモバイルがスピードで上回るという順当な結果となった。ただ、スペックほどの差はなく、ソフトバンクとau(KDDI)それぞれの端末で同じWebサイトを閲覧した限りでは、体感スピードに大きな差は感じなかった(※むしろ、auのほうがスピーディーだと感じる場合もあった)。また、au(KDDI)の端末でも、ネットワークが途切れるようなことはなく、YouTubeアプリでの動画再生も問題なくこなせていたことも付け加えておきたい。

なお、上記の結果は、簡易的なテストによるものであることはご了承いただきたい。この結果だけで両キャリアのネットワーク品質の優劣は決められない。地域・場所によっては上記と異なる結果になることも多々あるはずで、実際のネットワーク品質については、「iPhone 4S」の価格.comクチコミ掲示板で実ユーザーの声を確認していただければと思う。

左がソフトバンクショップ表参道での結果例、右が「KDDIデザイニングスタジオ」での結果例

なお、両キャリアともに、ネットワークの利用量によって通信スピードを制限する基準を設定しているので、あわせて紹介しておこう。ソフトバンクは、月間のデータ量をチェックしており、月間で約1.2GB(1000万パケット)を超えると翌々月から制限が入る可能性がある。いっぽうのau(KDDI)は、直近3日間のデータ量を見ており、3日間で約366MB(300万パケット)を超えると、その翌日に制限が入る可能性がある。

ソフトバンクモバイルとau(KDDI)の主な機能・サービスを比較してみた

以下、ソフトバンクモバイルとau(KDDI)とで、「iPhone 4S」において利用できる主な機能・サービスをまとめる。キャリア選択の参考にしていただきたい。

「iPhone 4S」の主な機能・サービスの比較

  ソフトバンクモバイル au(KDDI)
最大データ転送速度 下り14.4Mbps、上り5.76Mbps 下り3.1Mbps、上り1.8Mbps
通話の通信と同時利用 △(Wi-Fi接続時は可)
SMSの利用
キャリアメールの利用 ◯ (最短15分間隔で確認)
公衆無線LANの利用 ◯(公称10万スポット)
Skype
iMessage、FaceTime ×(対応予定)
緊急地震速報
国際ローミング

「iPhone 4S」の機能・サービス面を比較すると、正直なところ、細かいところでソフトバンクモバイルのほうに分がある。使い勝手の面で大きなポイントとなるのが、「通話と通信(3Gネットワーク)の同時利用ができるかどうか」だ。ソフトバンクモバイルは通話と通信の同時利用が可能だが、auは対応していない。これは、au(KDDI)が採用する「CDMA2000(CDMA EV-DO Rev.A)」という通信方式が規格上、対応していないからだ。そのため、au(KDDI)では、3Gネットワーク通信中に着信が入ると、通信が中断され場合がある。具体的には、「ハンズフリー通話をしながらマップ機能を使って道案内をする」「通話中にメールを受信して内容を確認する」といったことができないのである。

このように書いてしまうと、機能・サービスにおいてはau(KDDI)の“完敗”のように感じてしまうかもしれないが、au(KDDI)を選ぶメリットは、発売セレモニーで田中社長が発言にもあるように、やはり、「ネットワークの品質」ということになる。「iPhone 4S」においては、従来の800MHz 帯ではなく、現在移行を進めている「新800MHz帯」(※2012年7月に完全切り替え予定)のみの利用となっているのが気になるところではあるが、au(KDDI)の既存端末での「エリアの広さ」「つながりやすさ」には定評がある。

「iPhone 4S」の選び方としては、機能・サービスを重視するならソフトバンクモバイル、ネットワーク品質の実績で選ぶならau(KDDI)という図式が浮かび上がってくる。「iPhone 4S」の購入を検討している方は、両キャリアの特徴をよく理解したうえで、自分のニーズに合ったほうを選択してほしい。


「iPhone 4S」実機ムービー(※au端末を使用)

※以下のサムネイル画像をクリックするとWMV形式の動画(1280×720ドット)が再生されます。ご使用のパソコンによっては再生できない場合がありますのでご了承ください。

   

Webブラウザー「Safari」を起動して「価格.com」(パソコン版)を開いてみた。従来モデルよりもスピーディーに表示されるようになった(※au端末を使用)

   

カメラ機能を起動・利用してみた。音量アップボタンでシャッターが切れるようになったのがポイント(※au端末を使用)

   

話題の音声認識機能「Siri」も、設定で機能をオンにして試してみた。筆者のつたない英語力では「Who are you?」を認識してもらうのが精一杯だった…(※au端末を使用)

取材・記事:価格.comマガジン編集部 mkr、ルッチー

「iPhone 4S」のラインアップ(ソフトバンクモバイル)

モデル 特徴
iPhone 4S 64GB [ブラック SoftBank] 64GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 64GB [ホワイト SoftBank] 64GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル
iPhone 4S 32GB [ブラック SoftBank] 32GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 32GB [ホワイト SoftBank] 32GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル
iPhone 4S 16GB [ブラック SoftBank] 16GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 16GB [ホワイト SoftBank] 16GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル

「iPhone 4S」のラインアップ(au)

モデル 特徴
iPhone 4S 64GB [ブラック au] 64GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 64GB [ホワイト au] 64GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル
iPhone 4S 32GB [ブラック au] 32GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 32GB [ホワイト au] 32GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル
iPhone 4S 16GB [ブラック au] 16GBメモリー搭載、ブラックカラーモデル
iPhone 4S 16GB [ホワイト au] 16GBメモリー搭載、ホワイトカラーモデル

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