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触って比べた! NTTドコモ「Xi」対応最新タブレット2製品 

何が違う?「ARROWS Tab LTE」と「GALAXY Tab 10.1 LTE」

NTTドコモは、2011年9月8日、Androidタブレット端末の新モデルとして「ARROWS Tab LTE F-01D」(富士通製)と「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」(サムスン製)の2機種を発表した。両機種とも、次世代通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応し、最新版OSである「Android 3.2」に対応するなど、最新スペックを備えた注目マシンだ。


今回は、この2機種の発表会の会場にて、短時間ではあったが両機種に触れて、その性能などを確認することができた。以下、それぞれの機種ごとに、Xiの回線速度や、処理スピードなどを試して比較しながら、両機種の個性を探ってみた。

防水ボディに、ハンドジェスチャー機能やワンセグを備えた
「ARROWS Tab LTE F-01D」

富士通製の「ARROWS Tab LTE F-01D」は、1280×800ドット表示に対応する10.1型液晶を備えたボディ。サイズは、約262(幅)×181(高さ)×11.5(厚み)mmで、重量は597gだ。同時に発表された「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」の565gより若干重いものの、600gを切る重量に抑えられているのは立派だろう。この端末固有の機能としては、IPX5/IPX7等級の防水機能を備えているところと、タブレット端末としては初めてワンセグチューナーを備えているところがあげられる。また、水まわりで操作することを考慮して、インカメラを使ったハンドジェスチャーコントロール機能を備えているのも特徴。これにより、濡れた手のままでも、本体に触ることなく、基本的な操作を行えるのである。バッテリーは6560mAhという大容量のものを搭載しており、Xi使用時の連続待ち受け時間で約900時間という長時間駆動を実現している。ひんぱんな充電が必要なスマートフォンと異なり、週に1回か2回の充電で事足りるスタミナは魅力だ。


処理速度の面を見てみよう。搭載するCPUは、1GHzで動作するデュアルコアCPU「OMAP 4」で、ワーキングメモリーは1GB。搭載OSは最新のAndroid3.2だ。ベンチマークアプリ「Quadrant Standard」を試してみたところ、総合スコアは、同時発表の「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」より多少低めという結果となった。ネックとなっている部分は不明だが、計測中の描画系ベンチの動作にもたつきがあり、この辺がネックとなっているような印象だ。ただし、本機はまだ開発途中ということで、今後このあたりはチューニングされる可能性はある。あくまでも参考としてとらえていただきたい。


本機の特徴であるハンドジェスチャー機能は、手をカメラの手前30cmくらいの位置にかざし、画面の端に表示される操作を示す矢印に合わせて手を動かすことで、各種の操作を行うというもの。ワンセグのチャンネルを変えるとか、ホームアプリの画面を切り替えたり、アプリを起動したりといった、よく使う基本動作なら十分に活用できる。

ブラックで統一された前面に対し、背面は一転してホワイト基調で、明るい印象。アウトカメラは510万画素のCMOSで、画素数的にはいまひとつな印象

本体右側面。インターフェイスは、左から、ステレオミニジャック、MicroUSBポート、microSDカードスロット、SIMカードスロットを備える。よく使われるSDメモリーカードスロットでない点はやや残念

IPX5/IPX7等級の防水仕様を満たしており、浴室やキッチンなどの水まわりに置いても使用可能。水しぶきがかかる程度であればそのまま使うことができるため、お風呂テレビとしても活用できる

著作権保護技術DTCP-IPを備えたDLNA対応ブルーレイレコーダーなどと連携して、録画した地デジ放送をHD画質でストリーミング再生できる。リビングに置いたブルーレイレコーダーに録画した番組を個室で視聴するといった使い方ができる


多彩なセキュリティ規格に対応したテザリング機能

「ARROWS Tab LTE F-01D」は、テザリングに対応しており、無線LANルーターとしても使うことができる。テザリングでは、対応するセキュリティ方式にばらつきがあるが、本機の場合、セキュリティ設定なしからWPA/WPA2 PSK MIXまで、7種類のセキュリティ規格に対応している。強固なセキュリティが必要なビジネスシーンでの通信から、セキュリティ設定のできない携帯ゲーム機などのネットワーク通信まで、使う機器に応じた最適のセキュリティを選ぶことができるのだ。

テザリングで接続する場合のセキュリティ設定が豊富。WPA/WPA2 PSK MIXにまで対応しているAndroid端末は珍しい

なお、気になる「Xi(クロッシィ)」の回線速度を、発表会場内からWebサービスを使って計測してみたところ、下り方向で3.9Mbps、上り方向で8.94Mpbsという結果となった。最大37.5MbpsをうたうXiとしては下り方向がいまひとつの結果となったが、上りのスコアを見るかぎり下りの回線速度にも期待できそうである。これだけの通信帯域をテザリングで使えるのであれば、さまざまなシーンで快適な高速通信が行えるだろう。大容量バッテリーを搭載していることもあり、Wi-Fiルーターとして見てもなかなか魅力的といえよう。

「Xi(クロッシィ)」を使った通信テストでは、下り方向の速度が3.9Mbpsと、最大37.5MbpsをうたうXiとしては今ひとつ伸び悩んだ。混んでいる会場内でテストしたため、環境的な問題が大きかったのだろう

下り方向とは逆に、上り方向の速度は、8.94Mbpsという良好な結果となった。競合するサービスである「WiMAX」と比べてもこの上り速度は相当に速い。Wi-Fiと比較してもそん色ないレベルだ


個性的なデザインと多彩な機能を備え、強固なセキュリティ設定を持ったテザリングも心強い

以上、「ARROWS Tab LTE F-01D」は、形の似通ったタブレット端末の中では比較的個性的なデザインの防水仕様のボディを採用し、タブレット端末では初となるワンセグ機能を備えていることなどから、家庭で使用するのに適した製品に仕上がっている。さらに、ビジネス用として見ても、強力なテザリング機能が魅力的だ。高度なセキュリティが求められるビジネスPCから、携帯ゲーム機まで、さまざまなシーンで使うことができそうである。

軽量ボディに1.5GHzのデュアルコアCPUを備えた高性能が特徴
「GALAXY Tab 10.1 LTE」

サムスン製の「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」は、1280×800ドット表示対応の10.1型液晶ディスプレイを備えたタブレット端末。基本的な構成は、上述の「ARROWS Tab LTE F-01D」と似ているが、ボディのサイズは約257(幅)×175(高さ)×8.6(厚さ)mmで、重量は約565gと、「ARROWS Tab LTE F-01D」に比べて厚みで2.7mmほど薄く、重量では約32g軽い。両機を持ち比べてみると、確かにボディのコンパクトさでは「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」のほうがすぐれている。


ボディデザインは、表面は全面ノングレア液晶パネルでスイッチ類がなく、機能的で洗練されてはいるが、個性には乏しい。ただし裏面は一転してホワイトが基調となっており、表側の黒と裏側の白の対比が印象的。なお、側面には光沢を落としたメタルモールが周囲を囲んでいる。


ハードウェアスペックを見ると、CPUに、1.5GHzで動作するクアルコム社のデュアルコアCPU「APQ8060」を採用し、1GBのワーキングメモリーを搭載する。ベンチマークアプリ「Quadrant Standard」を使って速度を計測してみたところ、総合スコアで1631をマークした。発表会の会場ということもあり条件に制約はあるので数値はあくまで参考ということで了承いただきたいが、Android 2.3世代のスマートフォンの標準的なスコアのレベルと同等だ。ベンチマークアプリの動作を見る限り、2Dおよび3Dの描画で引っかかりを感じることはなく、体感速度は相当に軽快といってよいレベルだ。


さらにハードウェアスペックを見てみると、バッテリーの搭載容量が7000mAhと大きいのが特徴だ。現時点で、連続待ち受け時間や連続通話時間は公表されていないが、バッテリー駆動時間にはかなり期待できる。


また通信機能としては、高速回線の「Xi(クロッシィ)」に加え、下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbpsに対応する「FOMAハイスピード」や、Bluetooth 3.0にも対応している。Wi-Fi機能も強力でIEEE802.11a/b/g/nの4規格をカバーしているうえに、2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルチャネルに対応している。こうした通信機能が満載なのは、いかにもサムスンらしい。

薄く軽いボディは本機の大きな特徴。手にすると薄さや軽さもさることながら、重量バランスがすぐれており持ちやすいことがわかる

背面はホワイト基調で、表面のブラックで統一された液晶面との対比が印象的。なお、背面に搭載されるカメラは、有効320万画素のCMOSセンサーを備えている。液晶側のインカメラは有効約220万画素となる。いずれも画素数的にはやや物足りないところ

右側面には、左から、SIMカードスロット、ステレオミニジャック、ボリュームコントロール、電源スイッチが備わる

同梱されるクレードルと接続するための独自規格のコネクターは、やはり同梱されるSDカードリーダーとの接続にも使われる。Androidで広く使われるmicroUSBポートは備えておらず、充電やパソコンなどからのデータ転送もこのコネクターを通じて行われる

ベンチマークアプリ「Quadrant Standard」の計測結果は1631となった。右の画像はスコア部分の拡大画像。Android 2.3世代のスマートフォンの平均的なスコアとほぼ同レベルで、動作はかなり軽快

こちらも「Xi(クロッシィ)」の回線速度を、発表会場内からWebサービスを使って計測してみた。左写真は、下り方向のダウンロード速度で13.34Mbpsを記録している、右写真は上り方向の速度で6Mbpsとなった。下り最大37.5Mbps、上り最大12.5MbpsのXiとしては妥当なスピードだろう。なお、通信回線をWi-Fiに切り替えてみたが、回線のレスポンス的には断然Xi回線のほうがすぐれていた

テザリングのセキュリティ設定は、「WPA2/PSK」または「セキュリティ設定なし」のふたつしか選べなかった。WEPしか対応していないような古いWi-Fi機器ではセキュリティなしで接続を選ぶことになる。この点はやや残念だ


ハードウェア的にはシンプル。機能よりも処理速度を重視する人向けの端末

以上、「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」は、前述の「ARROWS Tab LTE F-01D」と比べると、ワンセグが搭載されていなかったり、防水ボディでなかったりと、比較的シンプルなハードウェア構成だ。その半面、CPUの動作クロックは1.5GHzと、1GHz駆動のCPUを採用する「ARROWS Tab LTE F-01D」より50%ほど高くなっているため、処理速度は速く、機能性より処理速度を重視する人に適しているだろう。余裕のある処理能力は、いろいろなアプリをインストールして使う場合にも有利だ。

Xiの料金プランも見直され、定額分が5GB→7GBに増加

上記2種類の「Xi(クロッシィ)」対応タブレット端末の発売に合わせて、Xi自体のパケット料金プランの内容も見直された。従来、月額のデータ通信量が5GBを超えた場合には追加料金が発生していたが、新しいプラン内容では、月額のデータ通信量制限が7GBまで増えたうえで、7GBを超えた場合の扱いを2種類のうちから選べるようになる。ひとつは従来どおり2,625円/2GBの料金を払いつつ速度を維持するプランで、もうひとつは追加料金は発生しなくなるが、帯域が128Kbpsに制限されるというものだ。NTTドコモでは7GBというデータ通信量には97%までのユーザーが収まるとしており、このたびNTTドコモと提携することとなった動画配信サービス「Hulu」の番組に換算すると、30時間程度の視聴が行えるほどの量だという。

また、これに合わせて、2012年4月30日まで月額データ通信料金を1,575円割り引くキャンペーンを行う。「Xiデータプラン フラット にねん」では月額料金が4,410円、「Xiデータープラン2 にねん」では4,935円に割り引かれる。なお、今回発表された2製品はいずれも音声通話に対応していないため、テザリング使用時でも上記のデータ通信プランの料金のまま使うことができる。

Xiの新しい料金プランのイメージグラフ。5GB/月から7GB/月にデータ通信量の上限が引き上げられ、それを超えた場合に、従来どおり追加料金を払う代わりに帯域を維持するか、追加料金は発生しない代わりに帯域を128Kbpsに制限するかを選ぶことになる

似ているようで個性の異なる2台。
実質的に定額制に近くなった「Xi」も普及期に突入

今回発表された「ARROWS Tab LTE F-01D」と「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」の2種類のタブレット端末は、一見するとよく似た製品に見える。しかし、防水やワンセグといった家庭向けの機能を重視する「ARROWS Tab LTE F-01D」に対して、処理速度を重視する「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」というように、そのコンセプトは大きく異なっている。このあたりのキャラクターの差は、国内ユーザーを対象にした富士通製の製品と、グローバルユーザーを対象にしているサムスン製の製品という違いと言ってもいいかもしれない。

また、両機種とも、ドコモの高速回線Xiに対応しているのも大きな魅力。次世代モバイル回線といえば、これまで「WiMAX」の注目度が高かったが、Xiは、料金プランが見直されたことで、実質的には定額制に近いものとなり、より利用しやすくなった。まだ対応エリアは都市部に限られるが、利用できるエリアも徐々に広がっており、いよいよ本格的な普及期に入りつつあるといえるだろう。NTTドコモでは、近い将来にXi対応スマートフォンを複数リリースする予定としているが、こちらも合わせて楽しみだ。

記事:価格.comマガジン編集部 党員四號

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