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【新製品レポート No.658】 

ワコムの新方式ペンを採用! 手書きに特化した8型Windowsタブレット「dynabook Tab S68/NG」

タブレットで手書き入力をしたい――そんなユーザーに注目してほしいのが、「アクティブ静電結合方式」という独自のデジタイザーを搭載した東芝のWindowsペンタブレットだ。8型と10.1型の2つのサイズが用意されているが、今回は8型の「dynabook Tab S68/NG」を中心にチェックしていきたい。2015年1月16日時点の価格.com最安価格は52,019円。8型Windowsタブレットとしては高価な部類に入るため、手書き入力がどれほど快適で充実しているのかが選択のポイントになりそうだ。


記事:価格.comマガジン編集部 三浦善弘

アクティブ静電結合方式という業界初のデジタイザーを搭載した東芝の8型Windowsタブレットのdynabook Tab S68/NG(右)。10.1型モデルもラインアップしており、「dynabook Tab S90/NG」と「同 S80/NG」の2機種を用意。S90/NGにはスタンドにもなるBluetoothキーボードが付属する

落ち着いた金色でビジネスでもプレイベートでも使える。液晶は標準

本体カラーは、最近の同社のパソコンでおなじみの「サテンゴールド」。明るめの金色で、見る角度によっては銀色にも見える落ち着いた色だ。Windowsタブレットでは珍しく、背面だけでなく、額縁(ベゼル)も金色となっている。本体サイズは、約132.0(幅)×210.7(奥行き)×9.6(厚さ)mm、重量は約395g。デジタイザーを搭載しない「dynabook Tab S38/23M」と比べて、0.1mm厚くて10g重いが、その差はわずかだ。ただし、他社の8型Windowsタブレットに比べると、やや重い部類に入る。他社のモデルにも言えることだが、AndroidタブレットやiPadに比べるとベゼルが太く、やぼったく見えてしまう。手書き機能を活かして、メモ帳の代わりに使う場合は、もう少し軽くて、スリムなほうが好ましいかもしれない。

ディスプレイの解像度は1280×800で、8型Windowsタブレットとしては標準的。ただ、5万円という価格を考えると、より高解像度なディスプレイの採用を期待したいところだ。また、ガラスと液晶の間に隙間があるため、見る角度によって白っぽく見えてしまうのも気になった。この隙間のために、ペン入力の際に、わずかに視差ができて、思ったところに書けないこともあった。

本体サイズは、約132.0(幅)×210.7(奥行き)×9.6(厚さ)mm、重量は約395g。他社の8型Windowsタブレットよりも少々重いが、片手でも楽に持てるサイズと重さだ

縦持ちの場合、上部にヘッドホン出力、Windowsボタン、microUSBを備える

右側面にマイク、microSDカードスロット、音量ボタン、電源スイッチを備える。ボタンが細くて小さいため、少々押しにくい

小さな字も書ける! アクティブ静電結合方式のデジタイザーを搭載

dynabook Tab S68/NGの一番の特徴は、ペンタブレット大手のワコムと協力して開発したアクティブ静電結合方式の手書き入力だ。本体のタッチパネルは静電容量方式とほぼ同じ構造だが、専用ペンには単6形電池1本を使用する仕組みで、電磁誘導方式のようなホバリングや高精度なペン入力を実現している。新方式のタッチコントローラーとペンを採用するだけでなく、ペン先の認識に影響を与える電気的ノイズを除去したり、ペンの表面フィルムの摩擦抵抗を最適化したり、多くの工夫が盛り込まれている。また、2048段階の筆圧検知機能により、筆圧に応じて選の太さや濃淡を表現することも可能だ。

実際の書き味だが、ペン先が0.2mmと極細で、ボールペンのように細い線が書けた。筆跡表示が速く、すらすら走り書きしても、しっかり追従してくるのも好印象だ。画面に手を付けて書いても、ペン先だけを検知する「パームリジェクション」を搭載しているので、意図しない場所に書きこまれることもない。紙と鉛筆の組み合わせほどではないが、書き味はWindowsタブレットとしてはトップクラスではないだろうか。

さらに、この手書き入力を最大限に活かすために、ノートアプリ「TruNote(トゥルーノート」を搭載。同社のAndroidタブレット「REGZA Tablet」にも搭載されていた東芝純正のノートアプリをWindows用に移植したものだ。手書きの文字を後から太字にしたり、色を変えたり、さらに文字をテキストに変換してOfficeアプリに貼り付けたり、ネット検索したり、使い切れないほどの機能が盛り込まれている。マイクロソフトの「Surface Pro 3」と同じように、ロック画面でも、ペンの消しゴムボタンを押しながら画面をタップすれば、すぐにメモが書ける機能も備える。

単6電池1本を内蔵する金属製の専用ペン。ペン先は0.2mmと細く、保護のためのキャップが付属する

TrueNoteは、ペンの種類、色、透明度、太さなどを調節できる。試し書きできるのが便利

手書きの文字を後から選択して、線のスタイルを変更したり、回転したりできる

「変換してコピー」を選ぶと、テキスト形式にしてメモ帳に貼り付けたり、オフィス形式に変換してOfficeアプリに貼りつけたりできる

手書き文字からWeb検索も可能。後からメモを見返すときに役に立ちそうな機能だ

手書き文字の検索も可能。星印など検索したいマークを手書きする使い方が推奨されているようだが、文字でもしっかり検索できた。どこにメモをしたか忘れたときに役に立ちそうだ

資料やホワイトボードを撮影して記録できる「TruCapture」。台形補正や歪みを補正してくれるスグレモノ。OCR機能もあるが、精度はほどほど

ボイスレコーダー「TruRecorder」。試してはいないが、複数人の会話を録音して、特定の人の発言だけを再生できる機能を備える

最後に基本スペックをおさらいしておきたい。CPUにはクアッドコアの「Atome Z3735F(1.33GHz-最大1.83GHz)を搭載。メモリーは2GBで、8型Windowsタブレットとしてはベーシックなスペックだ。すぐれた手書き入力機能を備えているとはいえ、ペイントアプリを使って、レイヤーを何枚も重ねて作業するといった本格的なイラスト作成には向いていない。コンパクトなサイズを活かして、ビューアーや手帳として使うのがいいだろう。マイクロソフトの「Office Home and Business 2013」を搭載しているので、メールに添付されたOfficeファイルを開いてチェックするといった使い方もできる。1万円台、2万円台の格安モデルとの大きな違いは、ストレージの容量が64GBと大容量な点だ。OSには、「Windows 8.1 with Bing 32ビット」を採用する。バッテリー駆動時間はJEITAバッテリー動作時間測定法(Ver2.0)で約7.5時間。なお、付属するACアダプターはコンパクトなので、持ち歩きには苦労しない。

外部インターフェイスはヘッドホン出力、microUSB2.0、microSDカードスロットを備える。センサーとしてはGPS、電子コンパク、加速度センサー、ジャイロセンサーを搭載。なお、10.1型のdynabook Tab S90/NGと同 S80/NGは、microHDMI出力端子も備える。

コンパクトなACアダプター。充電コネクターはmicroUSB

ペンは本体に内蔵できないが、クリップを挿し込んで固定できる

まとめ

dynabook Tab S68/NGは、手書き入力に特化した希少な8型Windowsタブレットだ。アクティブ静電結合方式のデジタイザーは、電磁誘導方式に匹敵する書き味を実現しており、ノートアプリのTruNoteもよくできている。ただし、気になる点もある。ペンの性能は高いが、視差があるために、書いているとズレが気になるのだ。価格.comに寄せられたクチコミでも、この点を指摘しているユーザーがいる。同等スペックのモデルが2万円前後で買えることを考えると、小さなことではあるが、ダイレクトボンディングにして視差を減らしてほしかったところ。さらに、同社のモバイルノート「dynabook KIRA」シリーズのような高解像度なディスプレイを採用すれば、価格はアップするが手書き入力タブレットの決定版になるかもしれない。とはいえ、今年はタブレットを手帳やメモ帳代わりに活用したいと考えている人にとってdynabook Tab S68/NGは、有力な選択肢であるのは変わらない。

製品 価格.com最安価格
dynabook Tab S68/NG

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