特別企画 - 商品選びに役立つ旬な情報をお届け! -

150Mbps+110Mbpsの高速通信サービスのコンビを実現! 

「キャリアアグリゲーション+WiMAX2+」で都市部での高速・安定通信を狙うau

スマートフォンなどで使われるLTE回線は、高速かつレスポンスにすぐれた高い性能を備えている。通信キャリア各社は、LTE回線の増強を日々進めているが、利用者の増加により、特に都市部での通信状況はけっして良好とはいえない。そういう状況でauはこの夏、LTEの次世代高速通信規格「LTE-Advanced」の技術を応用した「キャリアアグリゲーション」と、UQコミュニケーションズの「WiMAX2+」という2種類の高速通信サービスを利用することで、都市部でも高速かつ安定した通信を実現しようとしている。


取材・記事:価格.comマガジン編集部 党員四號

 

都市部でひっぱくするデータ通信は、現在の通信キャリアの大きな課題だ。auではキャリアアグリゲーションとWiMAX2+というふたつの組み合わせて通信環境の改善を目指す

課題は都市部でのトラフィック集中

現在、モバイル回線の主流として使われるLTE回線。通信キャリアの積極的な増強方針もあり、通話エリアは爆発的な勢いで拡大している。auのLTEサービス「au 4G LTE」は、実人口カバー率が800MHz帯で99%、2.1GHz帯でも85%まで広がっており、通信エリアが狭いという問題はほぼ解消されたといっていいだろう(いずれも2014年3月時点の値)。そして、これからの課題となるのが、都市部や繁華街など一部の地域および時間にトラフィックが集中してしまう問題への対策である。

以前から、通信キャリア各社は、都市部に集中する通信トラフィックに備えて、複数の電波を使い分けたり、エリアの狭い小型の基地局を密集させるといった運用を行ってきている。auは、この夏モデルから、通常のLTEサービスに加えて、2つのLTE回線を束ねる新技術「キャリアアグリゲーション」を国内通信キャリアの中でいち早く導入するうえ、都市部に強い「WiMAX2+」を組み合わせることで、都市部でのトラフィック集中の問題に対処しようとしている。

「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」の特徴

まずは、「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」のそれぞれの特徴について説明しよう。

「キャリアアグリゲーション」については、価格.comマガジンの特別企画「LTEを倍に高速化!?auが今夏にキャリアアグリゲーションを導入」で詳細を解説しているが、その技術の要点は、従来別々に利用していた800MHz帯と2.1GHz帯のLTE回線を、ひとつにまとめて同時に利用するというものだ。ISDN時代に2本の回線をまとめて128kbps(64kbps×2)を実現したバルク接続のイメージに近いといえよう。

「キャリアアグリゲーション」のメリットは大きく3個ある。ひとつは、2種類の電波を同時に利用することで、単体ではダウンロード時75Mbpsだった速度が単純に倍になり、150Mbpsに向上する点。ふたつ目は、電波回線が相互に補完しあうことで、切断や、通信速度の低下が起こりにくくなり、通信の安定性が向上する点。3点目として、ネットワークにかかる負荷が分散されるので、「キャリアアグリゲーション」を利用していない既存のユーザーの通信環境も改善されることもメリットとなる。

なお、auは、2.1GHz帯を使った150Mbpsのサービスを郊外の一部で行っていたが、保有する電波の帯域やユーザー数の多さといった基本インフラの制限のため、都市部での展開は難しかった。だが、「キャリアアグリゲーション」では、都市部など人口密集地帯を中心に対応基地局が設置・拡大される予定。都市部において150Mbpsに対応するエリアが大幅に広がる見込みとなっている。

「キャリアアグリゲーション」を利用することで、ダウンロード時で150Mbpsの通信速度が実現する。なお、アップロード時は従来どおり25Mbpsになる

2種類のLTE回線が相互に補完しあうことで、ネットワークの安定性も向上する。回線の切断も起こりにくくなる

ネットワークの負荷を考慮して、2種類のLTE回線を効率的に使うことができる。これによって、ネットワークの負荷が分散され、「キャリアアグリゲーション」対応スマートフォンに限らず、非対応のスマートフォンの通信環境も改善される

「キャリアアグリゲーション」に対応する基地局は、サービス開始時で全国約2500局。2015年3月末までに約20,000局まで増強される予定だ

もうひとつの高速通信サービス「WiMAX2+」は、2013年10月31日よりサービスが始まっている、UQコミュニケーションズのTD-LTE互換サービス「WiMAX2+」をそのまま利用するというものだ。「WiMAX2+」は、2.5GHz帯という高周波の周波数帯を使い、ダウンロード時で最大110Mbpsという高速のデータ通信を実現している。また、「WiMAX2+」は、東京、名古屋、京阪神エリアの都市部から徐々に対応エリアを拡大しており、都市部に強い。UQ コミュニケーションズでは、2014年度末には全国の主要都市でサービス開始するとしている。

ダウンロード時で最大110Mbpsを実現する、UQコミュニケーションズの「WiMAX2+」を利用する

「WiMAX2+」の対応エリアは、UQコミュニケーションズのサイトに表示されている。首都圏や名古屋、京都、大阪、神戸といった大都市でのエリア拡大が進んでいる

「WiMAX2+」のロードマップ。2017年以降に1Gbpsの通信速度を目指している

2つの通信サービスの自動切り替えで安定した高速通信を実現する

auがこの夏モデルで用意するのは、「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」の両方に対応した端末だ。両方の通信サービスをシームレスに利用できるようになっている。ポイントは、利用する通信サービスが自動で判断されること。auのリリースによれば、「回線の混雑状況等に応じ、より混雑が少ないと当社が判断したネットワークに接続する」とのことだ。「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」の両方に接続できる場合、基本的に、ユーザー側で通信サービスを切り替えられないようになっているのだ。また、端末側でも「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」のどちらを利用しているかは明示されない。

従来の端末では、通知メニューにあるアンテナピクトに利用中の回線を「LTE」や「WiMAX」として表示していたが、2014年夏モデルの対応端末では、LTE回線と「WiMAX2+」をまとめて「4G」として表示するように変更されている。と書くと「不便そう」と思うかもしれないが、自動で通信サービスが切り替わるのには大きなメリットがある。状況に応じて、空いているほうの回線を選んでくれるので、高速通信をより安定した状態で利用できるのだ。

また、「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」は、インターネット接続サービス「LTE NET」「LTE NET for DATA」の契約によって、追加料金なしで無料で利用することが可能なのもポイント。auが、一部の対応端末で行っていた「WiMAX」追加サービスでは追加料金が必要だったことを考えると、実質的な値下げといってよいだろう。

通知メニューにあるアンテナピクトが、以前は「LTE」と表示されていたが(左写真)、「キャリアアグリゲーション」に対応するものでは「4G」に変更された(右写真)。このため、利用している回線が、「WiMAX2+」なのかLTE回線なのかをユーザーでは判別できなくなっている

なお、auの2014夏モデルのうち「キャリアアグリゲーション」と「WiMAX2+」に対応するのは、スマートフォンが「isai FL LGL24」「Xperia ZL2 SOL25」「GALAXY S5 SCL23」「AQUOS SERIE SHL25」「URBANO L03」の5機種、タブレット端末が「Xperia Z2 Tablet SOT21」の1機種。タフネススマホ「TORQUE G01」や8型タブレット「ASUS MeMO Pad 8」では利用できない。

一歩先を行く展開でライバルとの差別化を図る

スマートフォンのユーザーが急増したことで、現在、都市部でのLTE回線の速度は低下傾向にあるといわれている。そのいっぽうで、アプリのファイルが大容量化したり、高解像度の映像配信が行われるなど、ネットワークにかかる負荷は増え続けている。そうした通信状況の中、auがこの夏にスタートする「キャリアアグリゲーション+WiMAX2+」の新サービスは、他のキャリアの一歩先を行く展開といえそうだ。

「キャリアアグリゲーション」については、他のキャリアに先駆けて実現するのがポイント。いち早く下り150Mbps の高速通信を利用することが可能となっている。また、「WiMAX 2+」が利用できるのも、UQコミュニケーションズの主要株主であるKDDIならではの部分だ。他の通信キャリアでは実現が難しいところである。

auは現在、800MHz帯、1.5GHz帯、2.1GHz帯という3種類の電波を利用してLTE回線のサービスを提供しているが、これら3種類のLTE回線に「WiMAX2+」を合わせた4種類の回線網を利用できるのである。

都市部におけるネットワークインフラの整備という点では、かなり充実度の高いものに仕上がっているといっていいだろう。

なお、auの「キャリアアグリゲーション」は、800MHz と2.1GHz帯の組み合わせになっているが、技術的には、ほかの周波数帯を組み合わせることも可能だ。2個以上の周波数帯を束ねることも現在、業界で標準化が検討されている。

価格.comマガジン編集部 党員四號

東京も梅雨に入りました。湿気の季節の到来です。食品、電気製品やカメラのレンズなどのカビ害に気を付けたいものです。

ページの先頭へ