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4K動画対応カメラや脈拍計機能なども搭載 

待望の防水・防塵対応! サムスン「GALAXY S5」レビュー

サムスン電子のスマートフォン「GALAXY S」シリーズの最新モデル「GALAXY S5」が、NTTドコモとauから2014年5月15日より発売された。脈拍計などユニークな機能が話題だが、防水・防塵仕様を取り入れるなど、国内メーカーが得意としている機能をキャッチアップした点にも注目だ。


取材・記事:価格.comマガジン編集部 党員四號

 

レザー風の表面加工が施された背面デザインを採用する「GALAXY S5」。有機ELディスプレイに、高性能のプロセッサーを組み合わせるというコンセプトは「GALAXY S」シリーズで共通

シリーズのコンセプトは堅持。防水・防塵機能を新たに搭載

「GALAXY S」シリーズは、サムスン電子が世界展開するAndroidスマートフォンの中でフラッグシップに位置付けられているモデルだ。高性能プロセッサーに代表される高いスペックに、有機ELディスプレイを組み合わせるのが特徴のシリーズだが、その最新機種「GALAXY S5」も、このコンセプトを継承。最新のクアッドコアプロセッサー「Snapdragon 801 MSM8974AC」や1920×1080のフルHD表示に対応する約5.1型のサムスン製有機ELディスプレイ、2GBのメモリー、32GBの内蔵ストレージを搭載している。ちなみに、本機のプロセッサーの動作クロック「2.5GHz」は、NTTドコモとauそれぞれから登場する2014年夏モデルのスマートフォンの中で最速を誇っている。

そうした基本性能の高さを継承したうえで、「GALAXY S5」の見逃せない特徴となるのが、「GALAXY S」シリーズとして初めて、防水仕様と防塵仕様を搭載したことだ。防水仕様はIPX5/7等級、防塵仕様はIP6X等級という高い基準を満たしている。なお、防水仕様に対応することで、USBポートのキャップや電池のカバーにゴムパッキンが装着されるようになった。

防水・防塵仕様のボディは、ボディの気密性が上がるために熱処理が難しくなるというデメリットも存在する。特に、本機の場合、搭載されるプロセッサーの動作クロックが高いため、その分、発熱も大きくなることが予想される。試してみた限りでは、サイドを覆うモールが比較的発熱することがあるようで、危険を感じるレベルではないが、充電中に無意識に触れた場合に意外な熱に驚くことがあった。

IPX5/7等級の防水仕様とIP6X等級の防塵仕様を採用。microUSBポートにはキャップが備わっているほか、バッテリーにもシールドがなされている

バッテリーボックスの中にSIMカードスロットと128GBまで利用できるmicroSDXCメモリーカードスロットが搭載される。メモリーカードの着脱には、バッテリーの取り外しが必要

上面には、ヘッドホン端子が見える

右側面には、電源ボタンが配置される

左側面には、ボリュームボタンが配置される

「GALAXY S5」の約5.1型有機ELディスプレイの画質は、なかなかにすばらしい。特に、写真や動画などの映像系コンテンツの表示では、液晶ディスプレイよりも優位性があるように感じた。また、輝度のコントロール幅が広く、明るい屋外での視認性はもちろん、暗い室内でも適切な輝度にコントロールされるのもポイント。最近人気の高輝度ディスプレイは、むしろ暗いところでは明るすぎることも珍しくないが、本機ではそうしたこともない。また、有機ELディスプレイで起こりやすい低輝度時の色かぶりもかなり改善されているようだ。

そのいっぽうで、サブピクセルの配列がペンタイル配列ということで、電子書籍のふり仮名のような、文字数が1mmを下回るような非常に細かな文字を表示させた場合に、スペックの類似する液晶ディスプレイと比較した場合よりも、文字のにじみを感じる場合があった。

歴代の「GALAXY S」シリーズのディスプレイは、映像に強いが文字の表示がやや弱いという評価が一般的だが、本機のディスプレイもまたそういう傾向があると言えよう。

コントラストのハッキリした映像は有機ELディスプレイの魅力。応答速度の速さを生かし、動画も残像感を抑えて再生できる

写真だと、背景の白がやや青みがかって見えるが、肉眼ではさほど気にならない(左写真)。1mm以下の非常に小さな文字の表示では、ペンタイル配列特有のにじみを感じるが(右写真)、電子書籍程度の文字サイズなら視認性は十分

デザインのモチーフも、従来の「GALAXY S」シリーズから変更はない。プッシュ式のホームボタンの左右に、タッチセンサー式のボタンを配した表面のボタン配置などはそのままである。「GALAXY S5」のデザインの大きな特徴は、樹脂性の電池カバーの表面デザインだろう。表面にドット状のエンボス処理と、光沢のあるグロッシー塗装が組み合わされ、パッと見た印象は革の天然素材のようだ。

カラーバリエーションは、NTTドコモ版とau版とでラインアップが異なっている。「シマリーホワイト」、「チャコールブラック」は両社で共通だが、NTTドコモ版には、鮮やかな「スイートピンク」が、au版には、落ち着いた色合いの「シャンパンピンク」が用意されている。

中央のホームボタン、左にタッチ式のタスクボタン、右にバックボタンという、「GALAXY S」シリーズのボタン配列が継承されている

背面はドット柄がエンボス加工されている。よく見ると細かなシボまでいれられていることがわかる

NTTドコモ版「SC-04F」のカラーバリエーションは、写真の左から、「シマリーホワイト」、「チャコールブラック」、「スイートピンク」の3色

au版の「SCL24」のカラーバリエーションは、写真の左から「シマリーホワイト」、「チャコールブラック」、「シャンパンピンク」の3色。ピンク系のカラーがNTTドコモ版と異なっている

脈拍計や歩数計を搭載し、日々の健康管理に役立てられる

健康管理に役立つ各種センサーを搭載しているのも、「GALAXY S5」の大きな特徴だ。脈拍を計測する「心拍数センサー」をボディの背面に搭載しているほか、歩数計機能も搭載している。

心拍数は、本体内蔵のアプリ「S Health」を起動してから、背面のセンサーに指をかざし数秒で計測が完了する。気軽に利用することが可能だ。計測した結果は、「S Health」上で管理できる。また、本機のホームボタンには、指紋センサー「指紋認証センサー」が搭載されており、ロック画面の解除やオンライン決済の認証などに使うことができる。

さらに、サムスンから発売されているスマートウォッチ「Gear Fit」や「Gear 2」との連動も可能。これらのスマートウォッチを使えば、「GALAXY S5」を持ち歩かなくても、運動中の心拍数や歩数管理などを計測できる。よりハードな運動を行う場合などに組み合わせて使うとよいだろう。

メインカメラの下にある「心拍数センサー」に指を軽く押し付けることで心拍数を計ることができる。計測結果は内蔵アプリ「S Health」で確認できる

歩数計機能も搭載。こちらも「S Health」から利用する

ホームボタンに内蔵された指紋センサー「指紋認証センサー」は、画面のように、指を上から下になでるようにスライドさせることで認証が解除される

カメラ機能も強化されている。画質の向上もさることながら、オートフォーカスに一眼レフカメラなどにも採用されている位相差オートフォーカスを採用したことで、合焦速度が速くなったことが見逃せない。シャッターを押してから0.3秒でシャッターが切れる高速オートフォーカスを実現している。

また、肉眼に近い印象の写真撮影を実現するHDR合成機能も使いやすくなっている。HDR合成自体は、従来の「GALAXY S 4」にも搭載されていたが、「GALAXY S5」では、ディスプレイで効果を確認しながらHDR撮影が行える「リアルタイムHDR」に対応するようになった。HDRのオン/オフの切り替えもカメラのファインダー画面からボタンひとつで切り替えることができるので、非常に使い勝手がよい。通常HDR合成のような機能は、メニューの奥のほうにオン/オフの切替えがあることが多かったが、「GALAXY S5」では、画面上で構図を確認して、必要であればすぐにHDR機能を呼び出すことができるので、活用する機会が増えるはずだ。

このほか、一眼レフのような背景をぼかした写真を撮影できる「選択オートフォーカス」や、90度の広い画角に対応したサブカメラ、4K動画の撮影に対応などに対応しているなど最新の撮影環境を取りこんだカメラに仕上がっている。

メインカメラは、画素数約1600万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載する

一眼レフカメラなどに使われる位相差オートフォーカスを搭載。合焦速度が速く、動物や子供、乗り物など動く被写体でも撮影しやすい

HDR合成オフ

HDR合成オン

逆光など明暗の差が激しい構図でも、肉眼の印象に近い撮影を行えるHDR合成機能を搭載。画面上で効果を確認してから撮影できるので操作性が非常によい

バッテリー性能はやや見劣りするものの、超低消費電力モードなどを搭載

「GALAXY S5」は、容量2800mAhのバッテリーパックを備えている。NTTドコモ版の「SC-04F」では、実使用時間が約65.0時間、連続待ち受け時間(3G/LTE)が連続通話時間が約500時間/約440時間、連続通話時間(3G)が約1020分。au版の「SCL23」では、連続待ち受け時間(3G/LTE・WiMAX2+)が約480時間/約450時間、連続通話時間(3G)が約1170分。以下の表をご覧いただきたいのだが、2014年夏のスマートフォン主力モデルとの中で比較すると、「GALAXY S5」よりもスペック上のバッテリー性能が上回るモデルがいくつか存在している。

NTTドコモの2014年夏スマートフォン主力モデルのバッテリー性能比較

製品名 バッテリー容量 実使用時間 連続待ち受け時間
(3G/LTE)
連続通話時間(3G)
AQUOS ZETA SH-04F 3,300mAh 約101.7時間 約900時間/約770時間 約1380分
ARROWS NX F-05F 3,200mAh 約88.2時間 約860時間/約720時間 約840分
Xperia Z2 SO-03F 3,200mAh 約79.2時間 約650時間/約570時間 約930分
Disney Mobile
on docomo SH-05F
3,000mAh 約76.9時間 約700時間/約580時間 約960分
GALAXY S5 SC-04F 2,800mAh 約65.0時間 約500時間/約440時間 約1020分
Xperia A2 SO-04F 2,300mAh 未計測 約500時間/約450時間 約580分

auの2014年夏スマートフォン主力モデルのバッテリー性能比較

製品名 バッテリー容量 連続待ち受け時間
(3G/LTE・WiMAX2+)
連続通話時間(3G)
URBANO L03 3,000mAh 約730時間/約700時間 約1480分
AQUOS SERIE SHL25 3,150mAh 約980時間/約830時間 約1390分
Xperia ZL2 SOL25 3,000mAh 約670時間/約640時間 約1340分
GALAXY S5 SCL23 2,800mAh 約480時間/約450時間 約1170分
isai FL LGL24 3,000mAh 未計測 未計測
TORQUE G01 3,000mAh 未計測 未計測

今回、au版の「SCL23」をしばらく使用してみたが、フル充電した状態でのバッテリーの持続は1日半〜2日といったところ。必要十分なバッテリー持続時間ではあるが、体験的には、最近の国内メーカー製スマートフォンと比べて、バッテリー性能は落ちるように感じた。

この1年で、スマートフォンのバッテリー性能は大きな進歩を遂げている。「GALAXY S5」も、以前と比べればバッテリー性能が向上してはいるが、ライバルと比較すると、やや遅れを取っている感はある。ただ、「GALAXY S5」は、画面をモノクロにしたり、動作するアプリも制限した超低消費電力モードの「ウルトラ省電力モード」や、災害時など緊急用の「緊急時長持ちモード」を使うことで、バッテリーの残量を節約することが可能。また、電圧をアップすることで従来の急速充電をさらに強化した「Qualcomm Quick Charge 2.0」にも対応しており、NTTドコモの「ACアダプタ05」や、auの「共通ACアダプタ05」のような対応の充電器と組み合わせることで、より高速な充電が可能となっている。

容量2800mAhのバッテリーパックを採用。競合機種が軒並み3,000mAh以上のbatteryを搭載していることを考えると、容量はやや少ない

「GALYXY S」シリーズの特徴を継承し、ブラッシュアップした端末

2014年夏のスマートフォンの主力モデルを見ると、5インチクラスのフルHDディスプレイに、最新のクアッドコアプロセッサー「Snapdragon 801」シリーズ、Android 4.4を組み合わせており、それぞれの機種で、基本性能に大きな違いはない。

そうした横並び感が強まっている状況で、「GALAXY S5」の強みとなるのは、「GALYXY S」シリーズの特徴でもある、動画や静止画といった映像に適した有機ELディスプレイの画質と、カタログスペック上は最強の処理性能を持つことだろう。あらためて、画質と処理性能の高さが魅力の端末だと感じた次第だ。「GALYXY S」シリーズのユーザーにとっては、防水・防塵に対応したのも見逃せない点だろう。もちろん、「心拍数モニター」などの健康管理機能など、独自性を備えているのも大きな魅力。今回使用してみて、「GALYXY S」シリーズの特徴を継承しつつ、細かいところをブラッシュアップして、完成度を高めた端末という印象を受けた。

なお、「GALAXY S5」は、NTTドコモ版、au版ともに、各キャリアの新しいサービスに対応している。NTTドコモ版の「SC-04F」は、LTE回線上で音声通話やテレビ電話「ビデオコール」などを利用できる「VoLTE」に対応。au版の「SCL23」は、周波数帯の異なるLTE回線を同時に束ねて使うことで高速化を実現する「キャリアアグリゲーション」のほか、ダウンロード時で最大110Mbpsの速度を実現する「WiMAX2+」にも対応している。いずれの機能も追加料金なしで利用できる。

価格.comマガジン編集部 党員四號

ソニーとパナソニックの有機ELディスプレイ事業売却の報道には少し驚きました。スマホやタブレットなどのスマートデバイス用ディスプレイの動向はまだわかりませんが、今後の動きが気になります。

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