連載 - ライター・編集部員による定期連載 -

小寺信良のGadget 2 Go! 第77回 

WiMAX2+ってどうなの? 「HWD14」

以前から筆者は、UQ WiMAXのモバイルルータを契約して、外出時に利用している。WiMAXはIEEEの標準規格に準じた3.9Gの通信規格だが、一方で3GPP陣営のLTE勢が急速に勢力を拡大しつつあり、WiMAX陣営としてはむむむといった状況であった。

このまま押されてしまうようならXiとかに乗り換えかなぁと思っていたのだが、ようやく2013年10月末からWiMAXの次世代サービス、「WiMAX2+」の提供が開始された。速度的にはまだ下り最大110Mbps止まりだが、2014年には倍の220Mbpsを目指すという。

今回は現時点でWiMAX2+に対応した唯一のモバイルルータ、Huaweiの「HWD14」をお借りすることができた。「トライブリッドルーター」と呼ばれる本機は、従来のWiMAXに加えてWiMAX2+、さらにはauの4G LTEにも対応するという、3バンド仕様となっている。

唯一の対応ルータ、Huawei「HWD14」

側面にSIMカードスロットがある

2013年11月現在で、WiMAX2+のサービスエリアはまだせいぜい東京23区内といった状況なので、WiMAXとハイブリッドでなければ厳しいのは当然だ。だがそれに加えて、auの4G LTEも使えるのは大きい。

UQ WiMAXユーザーならご存じかもしれないが、WiMAXのサービスエリアは面的にはすでに広くカバーしているものの、立体に弱い。例えばビルの5~6階とか、アクセスのいい超有名ホテルでも地下の宴会場に入ると、とたんに圏外になったりする。

まあその一方で都営地下鉄線内はかなりカバーされているので痛し痒しみたいなところもあるのだが、この立体の弱さがauの4G LTEでカバーできるのならば、なかなか魅力的だ。ただし4G LTEは1ヶ月7GBまで、3日で1GBまでという制限がある。

3つのサービスが1台に同居

HWD14は、サイズ的には昨今のルータと極端に変わるところはないが、タッチスクリーンの液晶画面を装備して、本体だけでかなりの設定が可能な点が新しい。従来のルータでは、IPアドレスなどを打ち込んでWEBブラウザで設定画面にアクセスする方式が大半だが、上記トライブリッドの通信設定や省電力設定、オンラインアップデートなどが本体だけでできる。頻繁にモードを変えて利用したい人には、なかなか魅力的だ。

モード切り換えも本体だけで可能

バッテリも連続利用ではどのモードでもおよそ9時間程度だが、通信しなければ自動的にecoモードになるので、いわゆる待ち受け的な意味合いでは約950時間と、およそ40日程度保つ事になる。もちろんそんなに通信しないままほっとくなら何のために契約したんだよということになるので、あくまでも論理的には、という話である。

さらにUSB端子から外部機器に給電することもできるため、ちょっとしたお助け充電器的にも使える。ただ付属のUSB給電ケーブルが必要になるので、これを忘れないようにしないといけない。

付属のUSB給電ケーブル

実際にWiMAX2+とWiMAXが自動で切り替わる「ハイスピードモード」で山手線に乗ってモニタしてみたが、かなりの範囲でWiMAX2+の電波は掴んでいるものの、高架を潜ったりするととたんにWiMAXに切り替わったりする。エリア内でもまだまんべんなく網羅、というところまではいってないようだ。

ちょっと気になるのが、料金と利用制限だ。UQ WiMAXは他社のような2年縛りがないことがウリの一つであったのだが、WiMAX2+に対応する「UQ Flatツープラス」では原則2年縛りとなった。また4G LTEを利用すると、その月のみ1,055円プラスとなる。

またWiAMX2+は、契約して2年間は制限なしだが、3年目からはWiMAX2+と4G LTE合わせて1月7GBまでという制限がかかる可能性もあるという。詳細はまだ決定していないとのことだが、実質的には2年間使い倒して、あとはまたその時考える的なことになってくるだろう。

筆者としてはこのまま単なるWiMAXを使い続ける意味はないので、乗り換えるのはやぶさかではないのだが、使い放題が2年間に設定されているなら、いつ乗り換えるかが悩みどころとなる。自宅近郊がエリアに入った時か、220Mbpsにスピードアップした時か。

エリアは気になってよくチェックしているのだが、本当に毎日エラい勢いで拡大しているので、気になる方はサービスエリアマップをこまめにチェックするといいだろう。いずれにしても、UQ WiMAXユーザーには楽しみなサービスが始まったことは間違いない。

ライター/小寺信良

AV機器評論家/コラムニスト。デジタル機器、放送、ITといったメディアを独自の視点で分析するコラムで人気を博す。主な連載は、AV Watch「小寺信良の週刊Electric Zooma!」ITmedia「ケータイの力学」など。週刊メルマガ「金曜ランチボックス」も好評配信中。

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