バックナンバーを見ておわかりかと思うが、筆者は昨年末にWiMAXのル…
(2012年5月16日掲載)
2009年12月14日掲載
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マツダ「デミオ」に「U353」と「U353S」を取り付けたところ。「U353」と「U353S」の違いは、ボリュームノブとその周辺パネルがブラックか、イルミネーションがブルーグリーン系か赤系かどうかというだけ。今回のデミオは欧州車で多いオレンジ色のイルミネーションが基本なので黒(U353)の赤色のイルミネーションのほうがしっくりしている?と感じた。この辺は個人の好みだろう |
ケンウッドのカーオーディオと言えば、MP3とUSB接続でしょ? とすぐに反応するアナタはかなりのカーオーディオ通。その通り、ケンウッドは、カーオーディオの世界に「MP3とUSB」という概念を持ち込んだ先駆者的なメーカーである。その系譜はかなり長く、2000年2月に業界初となるMP3対応レシーバー「Z919」を発売。2006年には「U717」を筆頭とするUSB接続対応のCDレシーバーを業界に先駆けて4機種も一気に発売。2007年にはいまだに根強い人気を誇るUSB対応1DINレシーバー「U929」を発売するなど、このカテゴリーでは非常に人気のあるメーカーのひとつである。今回紹介する「U353/U353S」もその「Uシリーズ」の系譜を引き継ぐUSB対応の1DINレシーバーである。
USB対応レシーバーのいいところは、いわゆる「USBマスストレージ」に対応した製品、たとえば「USBメモリー」などをそのまま直結して、中に保存されている音楽データをそのまま再生できる点だ。最近はパソコンで音楽を聴くという人が増えているが、そのパソコンに保存されている音楽データを小型のUSBメモリーにサッとコピーして、車に乗ったらカーオーディオのUSBポートに挿し込むだけという手軽な方法で、自宅で聴いている音楽をそのまま楽しめるというのがありがたい。USBメモリーの価格は今や安いものでは数百円レベルにまで落ちているので、別途プレーヤーを購入したりする必要がなく、手軽に始められるのもメリットだろう。なお、「U353/U353S」の場合、一般的なMP3、WMAの両形式に加え、アップルのiPodなどが採用するAACにも対応している。
また、USBマスストレージの中には、一般的なデジタルオーディオプレーヤーも含まれる。ファイルを直接ドラッグ&ドロップでコピーできるメモリータイプのプレーヤーであれば、USBメモリー同様車の中で簡単に収録されている楽曲を再生することができる。
「U353/U353S」が他社製品と決定的に違うと感じたのはこのクラスでは珍しいUSBデバイスの使い勝手を向上させるソフトに対応している点だ。一般的にUSBメモリーに音楽データを保存してカーオーディオなどで再生する場合、フォルダー構造をたどって音楽データを再生するしかなく、タグ情報を活用した「アルバム別」、「アーティスト別」などの検索・再生が行えない。この欠点を補うために、ケンウッドではUSBメモリー内の音楽データを整理する「KENWOOD Mucic Editor Lite」というソフトを提供している。
ケンウッドのサイト(http://www.kenwood.co.jp/faq/music_editor_lite/download.html)から個別にダウンロードする必要はあるが、「U353/U353S」を購入したならば、無料なのでぜひ使ってみてほしい。これを使って、USBメモリー内に詰め込まれた音楽データをデータベース化しておけば、USBメモリーでもiPodなどと同様な「アルバム別検索」や「アーティスト別検索」が行えるほか、フォルダーの階層の構造を生かしてプレイリスト等の作成も可能だ。
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ドラッグ&ドロップでファイルをUSBメモリーにコピーした後にソフトを立ち上げ、そのUSBメモリーをターゲットに指定。データベース作成のボタンを押すだけで自動的にデータベースを作成し、USBメモリー内に書き込んでくれる |
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プレイリストはココからココまでの階層のフォルダー内情報をまとめる(プレイリスト化する)という方式を採用している。一般的なメディアプレイヤーが作成するフォルダーの階層は「ルート→アーティスト→アルバム」となっていることが多いので簡単に全曲ランダム(第2階層以下指定)、アーティストランダム(第3階層以下指定)などのプレイリストを作成できる。それ以外にも大量の曲リストの中から途中スキップをしながらサーチが可能となるスキップサーチに対応できるなど、従来のUSBデバイスではできない機能を付加できる点が魅力だ。
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iPod/iPhoneのデジタル接続にも標準対応している(接続には別途専用のケーブルが必要)。しかしながら耐温度特性上、メーカー推奨の使い方ではないことを理解したうえで車の中にコードを放置しなければ、iPodやiPhone付属のUSBケーブルでも動作するようだ |
今回の「U353/U353S」は、上記の一般的なUSB接続に加えて、iPodやiPhoneのデジタル接続にも対応している。ケンウッドには、iPodやiPhoneのデジタル接続に対応するレシーバーの専用シリーズとして、以前にこのコーナーでも紹介した「I-K70V」に代表される「Iシリーズ」があるのだが、今回の「U353/U353S」は、このIシリーズのお株を奪うかのようにiPod/iPhoneのデジタル接続に対応してしまっている。接続ケーブルこそ別売にはなるが(iPodインターフェースケーブル KCA-iP101:税込2,100円)、希望小売価格17,850円というエントリークラスの製品で、iPod/iPhoneのデジタル接続に標準対応した点は大きい。iPodやiPhoneをお持ちの方で、これまで対応カーオーディオをお持ちでなかった方なら、この機会に購入を検討してみるのもいいだろう。
さらに、下で紹介するようなレシーバー側の操作パネルでのコントロールのほか、iPod側で操作できる「iPodコントロールハンドモード」機能も搭載している。「U353/U353S」のディスプレイは電光管タイプの1行表示で、日本語表示にも対応していないので、正直iPodをコントロールするのにはそれほど向いていないが(そういうユーザー向きには5行表示&日本語対応の「I-K70V」が用意されているわけだが)、この「iPodコントロールハンドモード」を搭載することで、操作面での不安は感じなくて済むようになった。実際、車の中でiPodの音楽を聴く場合も、助手席などに座っている同乗者がiPodを操作するというケースはごく一般的。そういった意味で、本機にこのモードを搭載した意義は非常に大きいといえる。
また、この「U353/353S」より新たに「MY PLAYLIST」機能が搭載された。この機能は、iPod/iPod nano(第三世代〜第五世代)に対応した機能だが、iPodに収録されている音楽データのうち、最大10曲分を「U353/U353S」の本体メモリー内にプリセットしておけるというもの。これを使えば、iPodのプレイリストと同様の使い方が行えるので、好きな曲だけを集めたパワープレイも素早く行える。
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楽曲のサーチ機能も備えている。英数字の先頭1〜3文字を入力して検索をかければ、目的の曲を素早く絞り込める。1行表示のディスプレイでも、こうした機能をうまく活用すれば、意外と素早く曲をサーチできるだろう |
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「U353/U353S」の操作イメージ。本体左側のボリュームノブでメニュー操作も行えるようになっており、1つのノブをクルクル回し、クリックしていくことで操作できる。慣れると、結構快適に操作できて楽しい |
「U353/U353S」は、一見したところ、操作系のダイヤルは左側のボリュームノブのみしかないように見える。iPod/iPhone向けの「I-K70V」などは、左右に2つ大きなノブがあり、片方はボリューム、片方はメニュー操作用と分かれているのだが、「U353/U353S」に関してはボリュームのみしか見あたらない。はたして、USBメモリーやデジタルオーディオプレーヤーの音楽ファイルをどのように操作するのかと思っていたら、実はこのボリュームノブが、メニュー選択などの役目も兼ねていたのである。
まず本体左側の「SRCキー」を押すと、再生ソースを選択するモードになるので、ボリュームノブをクルクルッと回してソースを選択する。ここで、USBメモリーやiPodなどの外部ソースが接続されていればそれらを選択できるし、内部のCDやFM/AMチューナーに切り換えることもできる。再生ソースを選択したら、ボリュームノブ左にある「サーチキー」を押して、曲検索に移ろう。音楽CDや、ルートディレクトリ内に音楽ファイルが保存されているUSBメモリーの場合は、この時点でボリュームノブを回せば中の曲を選択できる。さらに深いディレクトリ構造を持ったオーディオプレーヤーの場合、ここで各フォルダを選択していくことになる。決定はボリュームノブを押し込んでクリックだ。慣れればすぐにクルクル、ピッピッと操作できるようになるはずだ。
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iPodモードでの再生画面。1行表示(最大11桁)のディスプレイなので、長めの曲名などはスクロールで表示される仕組み。操作ボタン類は左側にほぼ集中している |
メインの操作を行うボリュームノブまわり。ノブの左側によく使うボタンが集中しており、上から音楽ソースを切り換える「SRCキー」、中央に「サーチキー」と「リターンキー」が配置されている |
なお、「U353/U353S」では、サーチキーの下に「リターンキー」が新たに備わっている。これは「I-K70V」などにも搭載されていなかった機能だが、操作的には実に便利。いわゆる「キャンセル」の機能に該当するキーだが、メニュー構造が多層に渡るiPodなどでは、1つ前のメニューに戻って操作したい、というケースが非常に多い。そうした場合に、リターンキーを押すことで1つ前の階層に戻ることができるのだ。これまでのケンウッドのレシーバーでは、コントロールノブの左右クリックで階層を前後していたのだが、この左右クリックは、きちんと左右に入らないと誤操作になってしまうので、運転中の操作などではなかなかきちんとハマらないことも多かった。今回「U353/U353S」では操作体系を変え、メニューやサーチキーを押す→ボリュームキーでくるくると項目を選択→項目を発見→OKならばノブ真ん中をプッシュ、前の項目に戻るときはリターン。というわかりやすい操作体系を採用。非常にわかりやすくなったのと同時に誤操作が少なくなるという点で非常にありがたい進化だ。
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iPodの再生メニュー。iPodと同じく、プレイリスト再生、アルバム検索、アーティスト検索、曲検索などのメニューを、左側のボリュームノブを回しながら選択できる。下の階層でも同じように1つ1つ曲を送っていって、クリックで決定となる |
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このほか、車の助手席や後部座席などからも操作しやすいように、本体にも搭載されているサーチキー・リターンキーが装備された、ケンウッドのカーオーディオ製品共通の「ハンドグリップリモコン」(KCA-RC405J:希望小売価格3,150円)も用意されている。こちらには、一般のデジタルオーディオプレーヤーと同じような上下左右のキーとエンターキーが備わっており、使い勝手がいい。このリモコンと「U353/U353S」の組み合わせでは本体同様楽曲のブラウジング&サーチがリモコンで可能となっており、大量の楽曲を操るユーザーには最適なリモコンに進化している。こちらも要チェックである。
以上のように「U353/U353S」は、USBメモリーやiPod/iPhoneのデジタル接続に対応したCDレシーバーだが、希望小売価格で17,850円という破格ともいえる低価格を実現した点が何よりの魅力だ。ディスプレイ表示は1行のみで日本語表示にも未対応といったデメリットはあるが、その点を除けば、操作性やデザインも洗練されており、機能性には何ら問題はない。前面に用意されたUSBポートも何かと使いやすく便利。自分の車で手軽にiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーを活用したいと思っている人であれば、この低価格設定は非常にうれしいところだろう。音質的にも、MOS-FET 50W×4のハイパワーアンプを搭載するなど、上級機並みのスペックを実現。USBやiPodなどの音源なら、デジタル接続ならではのクリアな音質で再生できるので、音質面でも心配はない。1万円台半ばくらいの予算でこの冬カーオーディオをパワーアップさせるなら、本機は購入検討の最有力候補の1つにあげられるだろう。
| ケンウッド「U353/U353S」の製品スペック | |
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| 再生可能ソース | CD、FM/AM、USB(MP3、WMA、AAC)、iPod/iPhone |
| 最大出力 | 50W×4 |
| 定格出力 | 30W×4 |
| 電源電圧 | 14.4V(11〜16V) |
| 外形寸法 | 178(幅)×50(高さ)×160mm(奥行) |
| 重量 | 1.1kg |
※価格.com最安価格は2009年12月11日現在のものです
価格.comマガジン編集部/KAMADA
パソコンやら家電製品やらに関してめっぽう詳しいが、実は大のクルマ好きでもある。自称「イタリア人」で、愛車ももちろんラテン系一筋。今の愛車は「アルファロメオ145QV 2.0ツインスパーク」。13年オチの中古車ながら元気なアルファサウンドで、今日も疾走中!