バックナンバーを見ておわかりかと思うが、筆者は昨年末にWiMAXのル…
(2012年5月16日掲載)
2012年1月27日掲載
「NEW NEXT NIPPON NORIMONO」をキャッチコピーに登場したホンダの新型軽自動車「N BOX」。新しいスタンダードへの強い意気込みを感じさせるコピーを与えられた新型モデルは、いったいどのようなクルマなのだろうか? 開発者インタビューも交えながら、モータージャーナリスト・鈴木ケンイチ氏がくわしく紹介する。
ホンダの新型軽自動車「N BOX」は、2011年12月開催の「東京モーターショー 2011」開幕の直前となる、11月末に発表された。「東京モーターショー 2011」のホンダ・ブースでは、「N BOX」を源流とする、いくつかの派生モデルが展示されており、軽自動車の新ラインアップ「Nシリーズ」を新しく展開していくことを高らかにアピールしていた。ちなみに、「Nシリーズ」は、ホンダ軽自動車の原点となる「N360」の“N”をキーワードに命名されている。
その「Nシリーズ」の第1弾モデルとなるのが「N BOX」だ。目指したものは“ミニミニバン”。軽自動車の枠の中で最大限の広さを追求しているのが特徴だ。
広さの実現に大きく貢献したのが、新しいプラットフォームだ。「N BOX」は、「フィット」でも使われる「センタータンク・レイアウト」(燃料タンクを後席下ではなく、車体の中央下に配置する)を軽自動車として初めて採用した。また、エンジンルームのコンパクト化も徹底。新しく開発したエンジンとCVTを小さくするだけでなく、衝突安全の確保のために、衝突後につぶれて小さくするという工夫まで施した。
その結果として得たものが、ホンダのクルマ作りの理想「マンマキシマム/メカミニマム(人の空間は最大に、メカは小さく)」を具現化した広々とした車内空間だ。軽自動車として広いだけでなく、乗員数の少なさを逆手に取り、一人当たりのスペースは5人や7人乗りのミニバンにも負けないほどとなった。
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フィットにも採用されている「センタータンク・レイアウト」。燃料タンクを車体の中央に持って来ることで、後部座席より後ろの床面を低くできる |
衝突安全性能を確保しながら、小さなエンジンルームを実現させるため、衝突時にエンジン関係のパーツが潰れて空間を生み出すようになっている |
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前後のシートの間隔はたっぷりある。男性が座っても膝の前には余裕の空間。また頭上空間も十分すぎるほどある |
後席は座面を持ち上げることができる。床が低いため、天井までの上下寸法は140cmにもなる。小さな子どもであれば室内で立って着替えも可能だ |
とはいえ「N BOX」はただ“広い”だけではない。メインのターゲットとなる子育てファミリーの女性ユーザーの使い勝手にとことんこだわった。
自転車をただ載せられるのではなく、「楽に」載せられるようにした。ラゲッジルームの床をとことん低くし、逆に天井は高くした。これにより、女性でもより楽に自転車をクルマに乗せられる。また、クルマのキーをポケットではなく、バッグなどに入れることの多い女性のために、スマートキーを標準装備に。ティッシュボックスを丸ごと収納できるグローブボックスも女性の意見をもとに採用したという。さらに、車庫入れや縦列駐車をアシストする「ピタ駐ミラー」を開発。ミラーを組み合わせることでクルマの死角を減らしている。
こうした細かい工夫を数多く積み上げていることが「N BOX」の大きな特徴なのだ。
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クルマの死角を減らすために「ピタ駐ミラー」を採用。サイドミラーの外側に鏡を備え、ピラー部に備えた鏡で斜め前を確認できるようになっている。また、車体の真後ろの直下も見えるようにバックドア上にミラーを設置している |
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また、より強いイメージを求めるユーザーに向けては、ブラックを基調にメッキなどを配したインテリアの「N BOX カスタム」を用意。こちらにはターボを装着した「ターボ・パッケージ」がラインアップされている。男性ユーザーなどに「N BOX カスタム」は人気が出そうだ。
次に、「N BOX」の走りをレポートしたい。新開発されたパワートレインは3気筒DOHCとCVTの組み合わせだ。最高出力は43kW(58PS)/7300rpm、最大トルクは65Nm/3500rpm。ターボ・モデルだと47kW(64PS)/6000rpm、最大トルクは104Nm/2600rpmとなる。
試乗したのはターボのない「NAモデル」。DOHCということで「高回転で伸びるのか?」と思ったが、走り出せば、大柄な車体をグイグイと押し出すトルクの太さが印象的だ。高速道路へ合流するための加速力も十分。高速道路の流れについていくことに苦はない。また、先にエンジン回転が上がり、車速が遅れて上がるというCVTならではのフィールは若干あるけれど、トルクフルなエンジン・キャラクターもあって不満は少ない。
ターボ・モデル以外には、アイドリング・ストップ機能をホンダの軽自動車として初採用した。作動は完全停止後1秒後だ。始動もスムーズで、なんらドライブに違和感を与えない。これでJC08モード燃費はFFモデルで22.2km/lとなる。驚くほどよいわけではないが、空力の悪いワンボックスタイプとしては良好な数字だ。
ハンドリングには安心感がある。ロールするときにグラリと倒れるような不安感はない。ステアリングの操作感はパワーアシストが強めで軽い。ステアリング操作に対するクルマの動きが穏やかであり、さらに直進性も良好なことも安心感を強める。また、標準装備となる横滑り防止装置(VSA)の存在も心強い。
「N BOX」は、軽自動車としては大柄ではあるが、十分な動力性能があり、それでいてリラックスできる安心感も兼ね備えているのだ。
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エンジンはNA(自然吸気)とターボの2種類を用意する。最高出力はNAで最高出力43kW(58PS)、JC08モード燃費22.2km/l(FFモデル)。ターボで最高出力47kW(64PS)、JC08モード燃費18.8km/l(FFモデル)。NAモデルにはアイドリング・ストップ機能が備わる |
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