バックナンバーを見ておわかりかと思うが、筆者は昨年末にWiMAXのル…
(2012年5月16日掲載)
2011年9月16日掲載
国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ 2011」が、幕張メッセにて開幕した。会期は9月15日から18日の4日間で、15日と16日がビジネスデイ、17日と18日が一般公開日となっている。
今回の「東京ゲームショウ 2011」で、もっとも熱い注目を集めていたのは、発売日が12月17日に決定したソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の新型携帯ゲーム機「PlayStation Vita」。毎年その年を代表するトピックを取り扱う基調講演では、「PlayStation Vitaの全貌」と題した講演が行なわれ、高い関心を集めていた。また、80台以上の試遊台が用意されたSCEブースでは、一般向けとしては今回が初のプレイアブル出展ということもあり、開場直後から「PlayStation Vita」をひと足先に体験したい来場者たちの長い行列ができていた。
今回のレポートでは、基調講演の様子と、SCEブースで体験した「PlayStation Vita」のファーストインプレッションをお届けしよう。
「PlayStation Vitaの全貌」と題した今回の基調講演では、実機を使用したデモンストレーションを中心に、「PlayStation Vita」で「何ができるのか?」にスポットを当てた発表が行なわれた。
SCEのワールドワイドスタジオ プレジデント・吉田修平氏の挨拶に続いて登壇したのは、SCEのSVP兼第2事業部長・松本吉生氏。まずは、「PlayStation Vita」の基本的なスペックや価格について解説したあと、発売日についても12月17日に発売すると改めて明言。
ゲームタイトルについては、ロンチタイトルとして26タイトルを本体と同時発売すること、100タイトル以上が制作中であることを表明し、これはプレイステーションの歴史の中でも最大級だとアピールした。
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インターネットのWebサイトを閲覧できる「ブラウザー」や、位置情報をもとに、周囲のフレンドやほかのPS Vitaユーザーの情報を収集する「near(ニア)」など、15種類のアプリを内蔵 |
本体と同時に発売される、26本のローンチタイトル |
すでに100以上のタイトルが開発中とのこと |
続いて、「PlayStation Vita」のコンセプトは、単なる新しい携帯ゲーム機ではなく、「新しいエンターテインメントを楽しめるよう、ゲーム体験を実生活に取り込むことでこれまでにない楽しみを提供したい」と話を続け、PlayStation Storeを通じて配信される「Facebook(フェイスブック)」、「foursquare(フォースクエア)」、「Skype(スカイプ)」、「Twitter(ツイッター)」の各ソーシャルサービス専用アプリケーションに関する説明を行った。
これらのアプリケーションは、「PlayStation Vita」のインターフェイスに最適化され、快適な操作が可能となっているという。また、「PlayStation Vita」本体のアップデートについても触れ、「PlayStaion 3」や「PSP」と同様に、システムソフトウェアのアップデートによって機能面の拡充が予定されていることも明らかになった。
「PlayStation Vita」のソーシャルサービスに関する説明が終わると再び吉田氏が登壇。「PlayStation Vita」用完全新作タイトルとして開発が進められているという、『RESISTANCE BURNING SKIES』の実機デモプレイを行なった。
デモプレイは、ゲームを起動するところからスタート。「PlayStation Vita」では、ゲームアイコンをタップすると起動前に「ライブエリア」と呼ばれる情報ページが表示され、ゲームを楽しむための情報や、プレイヤーが興味を持ちそうな情報が閲覧できる。「ライブエリア」内のダウンロードコンテンツ情報をタップすると、「PlayStation Store」が起動してすぐに購入することができたり、ゲームのオンライン大会の情報をタップすると、ゲームのメニュー画面を介さずに直接オンライン大会に参加することもできるという。
さらに、ユーザープロフィールの閲覧や、フレンドとのメッセージ機能、トロフィー情報の比較を行うことも可能となっているなど、直感的な操作でゲームに関するさまざまな情報にアクセスできるとアピールした。
「ライブエリア」の解説が終わると、いよいよゲームの起動アイコンを選択してゲームをスタート。『RESISTANCE BURNING SKIES』は、SCEの人気FPS『RESISTANCE』シリーズの最新作だ。本作は完全新作ストーリーとなっており、プレイヤーはニューヨークの消防士となって謎の生物“キメラ”と戦っていくことになる。「PlayStation Vita」には、2つのアナログスティックが搭載されていることもあり、移動やエイミングが非常に快適な印象を受けた。
2つのアナログスティックとボタンを使用するオーソドックスな操作に加えて、画面上に表示されているアイコンをタップすることで武器を切り替えたり、グレネード(手りゅう弾)のアイコンをドラッグすることで着弾点を調整できるなど、「PlayStation Vita」ならではのタッチパネル機能を生かした操作システムも採用されており、携帯ゲーム機ながら据え置き型ゲーム機の操作感に迫る、快適なインターフェイスを実現していることがわかった。なお、『RESISTANCE BURNING SKIES』は、2012年発売予定となっている。
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人気FPS『RESISTANCE』シリーズの最新作となる『RESISTANCE BURNING SKIES』のデモプレイを通じて、「PlayStation Vita」のユーザーインターフェイスの解説が行われた |
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次に行なわれたのは、開発中のAR(Augmented Reality:拡張現実)技術についてのテクニカルデモ。これまでSCEが力を入れてきた、カメラを使ったAR技術を進化させた2種類のデモが紹介された。
まず紹介されたのは、「Wide Area AR」と呼ばれる技術。ARマーカーを読み取る技術は、ゲームをはじめ、一般的なものとなりつつあるが、ARマーカーが画面外にずれると急にキャラクターが消えてしまうのが難点だった。「Wide Area AR」は、複数のARカードとマーカーを用いて、カメラが動いても(Vitaとプレイヤーが動いても)広い範囲でARを表示することができる。今回のデモでは、テーブルの上と床にマーカーを配置して、高低差のあるレースゲーム風コースを作ったり、複数のARマーカー間をキャラを巡回させることができるなど、これまでの「キャラクターが表示される」だけのARとはひと味違う「遊び」が期待できそうだ。
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内蔵カメラを使用したAR(拡張現実)のテクニカルデモ。「Wide Area AR」や「Markerless AR」といった最先端のARが実現できるのも、ハイスペックな「PlayStation Vita」ならでは |
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次に紹介されたのは、「Wide Area AR」をさらに進化させた「Markerless AR」という技術。「Markerless AR」は、カメラで捉えた環境を3Dとして認識し、ARマーカーを使わずにキャラクターを表示することができるというもの。何もないところに同社のキャラクター「ピポサル」が現れて画面上を走りまわったり、大勢のピポサルがバナナに群がったりする様子が公開された。なお、これらの機能は現在開発中で、今後ベータキットをデベロッパーに配布する予定となっている。
続いては、「PlayStation 3」との連携について。クラウドサーバーを使ったセーブデータの共有や、「PlayStation 3」と「PlayStation Vita」とのクロスプラットフォームでの対戦が実現されている。「PlayStation 3」のレースゲーム『wipeout HD』と、「PlayStation Vita」で発売予定の『wipeout 2048』で対戦プレイが可能になるほか、「PlayStation 3」のレースゲーム『ModNation 無限のカート王国』用のコースデータを、「PlayStaion Vita」で発売予定の『ModNation RACERS』でそのまま利用することができることが明らかになった。
次に、「PlayStation 3」の地デジチューナー「torne」との連動機能についてのデモンストレーションが行われた。「PlayStation Vita」に番組表を表示させて録画予約をしたり、「PlayStation 3」と「torne」を介して、放送中の番組を「PlayStation Vita」で見るといったことも可能だ。なお、これらの機能は12月に行われる「torne」のアップデートで実装される予定となっている。
また、「PlayStation 3」のゲーム画面を「PlayStation Vita」の有機ELパネルに表示し、「PlayStation Vita」側で操作するという「Remote Play」も搭載される。会場では、「PlayStation Vita」上で「PlayStation 3」版『KILLZONE 3』をプレイするデモが行われた。デモでは時々遅延する場面があったものの、おおむね快適に動作していた。なお、「PlayStation Vita」のボタン数は「PlayStation 3」のコントローラーよりも少ないが、背面のタッチパネルなどにボタンを割り振ることでフォローできるという。
さらに、「PlayStation Vita」を「PlayStation 3」のコントローラーとして使用するデモも実施。特別仕様の「リトルビッグプラネット」を使って、「PlayStation 3」と「PlayStation Vita」とで協力プレイをする様子が公開された。「PlayStation Vita」を単なる「PlayStation 3」用コントローラーとして使うのではなく、タッチパネルを使って飛行機を動かすなど、「PlayStation Vita」のハードウェア特性を生かしたプレイが実現されており、「PlayStation 3」だけでは実現できなかった、新しいゲーム体験が期待できそうだ。
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「PlayStation 3」のゲーム画面を「PlayStation Vita」のディスプレイに表示し、「PlayStation Vita」側で操作する「Remote Play」や、「PlayStation Vita」を「PlayStation 3」のコントローラーとして使用するなど、新しい遊び方を提示 |
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最後は、再び松本氏が登壇し、初代「PlayStation」用のソフトをエミュレータで動かして、スマートフォンなどでプレイできるようにするクロスプラットフォーム戦略「PlayStation Suite」の進捗状況が発表された。現在、対応ソフトを作るための開発キット「PlayStation Suite SDK」が開発中で、11月をめどにベータ版をリリースする予定であること、3Dゲーム作成用のゲームライブラリと非ゲームアプリケーションを作るためのUIツールキットも提供されることが明らかになった。
「PlayStation Suite」は現在のところ、「PlayStation Certified」を取得したAndroid端末でのみ実行可能だが、「PlayStation Vita」でも利用可能。会場では、「PlayStation Vita」と「Xperia PLAY」で、同じゲームをプレイするというデモも行われた。なお、アプリケーションは一定の審査を経たあとに「PlayStation Store」で販売される予定で、配信開始は来年春の予定となっている。
「PlayStation Vita」が初めて一般公開されるとあって、今回のゲームショウ最大の注目度を集めているSCEブースでは、「PlayStation Vita」の試遊台を80台以上用意。しかし、開場から15分ほどで、ブース内にはひと足先に体験プレイをしようとする人々が長蛇の列を作っていた。
なかでも、『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』や、『アンチャーテッド-地図なき冒険の始まり-』といった注目度の高いタイトルは、「ただいまの時間、大変混雑しているためお並びいただくことはできません」の看板が出るほどだった。
ここでは、そんな中プレイすることができた「PlayStation Vita」のファーストインプレッションをご紹介しよう。
まず実機を見て感じたのは、ディスプレイの大きさ。スペック上では「PSP」の4.3インチに対して「Playstation Vita」は5インチと、0.7インチしか違いはないが、スペック差以上に大きい印象を受けた。また、ディスプレイはマルチタッチに対応しており、「触れる」「はじく」といった直感的な操作でゲームを楽しむことができる。なお、ディスプレイが大きくなったことで本体の横幅も大きくなっているが、本体側面から背面にかけて丸みを帯びた形状になっており、非常に持ちやすい。
十字キーと○×△□ボタンは、ともに「PSP」の半分〜7割程度の大きさになっていて、「PSP」の“ポチポチ”とした感触から「PSP Go」の“カチカチ”とした感触に変更されており、ハッキリと「ボタンを押した」という感覚になっている。逆にL/Rボタンは若干やわらかくなっており、ボタン自体の反応もよくなっていると感じた。
また、「Playstation Vita」の大きな特徴である2本アナログスティックは、「PlayStation 3」のアナログスティックよりも短いぶん若干硬めな印象。最初はスティックを倒すときは意識的に「グッ」と倒す必要性を感じたが、数分もプレイすると気にならなくなり、スムーズに操作できるようになった。
本体背面に搭載されたマルチタッチパッドは、非常になめらかな感触。本体前面のマルチタッチスクリーンと組み合わせて使用することで、ゲームプレイに「触る・つかむ・なぞる・押し出す・引っ張る」といった、立体的な操作を実現できるため、これまでにないゲームの登場が期待できそうだ。
「PlayStation Vita」の試遊台コーナーでは、実際にゲームをプレイする前に「PlayStation Vita」の内蔵アプリ『Welcome Park』で、基本操作を学ぶことができる。この『Welcome Park』は、ミニゲームを通じてタッチスクリーン、背面タッチパッド、モーションセンサーなどの操作を練習するというもの。普段あまりゲームをプレイしない方でも、スムーズに「PlayStation Vita」ならではの操作をマスターすることができる。
『Welcome Park』をクリアすると、いよいよ「PlayStation Vita」のゲームとご対面。今回は、セガから発売予定の人気テニスゲームの最新作『パワースマッシュ4』を体験プレイしてみた。「PlayStation 3」版の『パワースマッシュ4』を、そのまま手のひらサイズに収めたような美しいグラフィックに感動。処理落ちなども一切なく、「PlayStation Vita」のパフォーマンスの高さがうかがえた。
ゲームは、左アナログスティックとボタンを使った従来型の操作に加えて、「タッチパネル」を使った操作にも対応。画面にタッチすることで移動先を指定したり、ボールを打ちたい方向に手前から指でタッチしたままスライドさせる(スラッシュ)ことでショットを打つことができる。従来のボタン操作とはまったく異なる感覚だけに、慣れるまで少々時間がかかったものの、コツをつかむと体感ゲームをプレイしているような楽しさが味わえた。
以上、簡単なファーストインプレッションをお届けしてきたが、筆者がもっとも感動したのは「PlayStation Vita」のハードウェアとしての完成度の高さ。大きく美しいマルチタッチ対応の有機ELディスプレイに、2本のアナログスティックや背面タッチパッドをはじめとする快適な操作インターフェイス。そして、これらを最大限に生かすことのできる高いパフォーマンスを備えた「PlayStation Vita」は、筆者をはじめとするゲームファンが待ち望んでいた「全部入り」の携帯ゲーム機と言えるだろう。
ゲームショウに行こうと考えている方は、長蛇の列に並んででも「PlayStation Vita」に触れてみてほしい。それだけの価値はきっとあるはずだ。
SCEブース内には、専用メモリーカードやゲームソフト用の収納ケース、イヤホン、クレードルといった「PlayStation Vita」用の周辺機器や、ゲームソフトのパッケージなども展示されていた。
さらに、「PlayStation Vita」本体のカラーにレッドやブルー、オレンジを採用したカラーバリエーションモデルも参考展示。来場者たちは足を止めて「オレンジが欲しい」「私はレッドがいいなあ」といった会話をしており、カラーバリエーションモデルに対する注目度の高さがうかがえた。
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充電やデータ転送が行える「クレードル」。本体と同時発売で、価格は2,800円 |
有機ELディスプレイを保護する「保護フィルム」。本体と同時発売で、価格は800円 |
本体に同梱されている物と同様の、「ACアダプター」と「USBケーブル」も本体と同時発売。また、「ポータブルチャージャー」と「カーアダプター」は、2012年春発売予定 |
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本体がすっぽり収納できる「ポーチ」が1,500円、本体に装着したまま操作ができる「ケース」が1,800円、PS Vitaカードや専用メモリーカード、ACアダプターなどを収納できる「トラベルポーチ」(クロス&ストラップ付き)が2,300円。いずれも本体と同時発売となっている |
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