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“ハイグレード・ポートレートレンズ”と名付けられた望遠端焦点レンズ 

M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8は“松レンズ”に匹敵する描写力!?

オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、“ハイグレード・ポートレートレンズ”という名称が付けられた、マイクロフォーサーズ用の新しい単焦点レンズ。35mm判換算で150mm相当の画角となる望遠レンズで、マイクロフォーサーズ用の交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL」シリーズとしてはハイスペックな製品となっており、その描写力の高さに注目が集まっている。実写サンプルを用いてくわしくレポートしよう。

レンズの特徴をチェック

2012年7月6日に発売された「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」。ボディカラーは薄くゴールドがかったシルバー

「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、スペックとデザインの両面でハイグレードなレンズとなっている。スペック面では、9群10枚のレンズ構成を採用し、前方にED(特殊低分散)レンズを3枚、後方にHR(高屈折率)レンズを2枚用いることで、軸上色収差と球面収差を抑制。ボケ味にもこだわっており、9枚構成の円形絞り羽根を採用するほか、特殊硝材を多用したレンズをバランスよく配置することで、口径食の発生も抑制している。さらに、二線ボケやエッジの色つきの発生を抑えた光学設計になっているのも見逃せない。レンズ表面には、独自の「ZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)」コーティングを施し、ゴーストやフレアーの発生も抑えている。また、オートフォーカス機構には、インナーフォーカス方式の「MSC(Movie & Still Compatible)」を採用。高速かつ静粛なピント合わせが可能となっている。


デザイン面では、高級感のあるシルバーの金属鏡筒を採用。最前面に配置された直径約50mmの大口径ガラスレンズの存在感が見事で、写りのよさを想像させるフォルムとなっている。また、「開放F1.8」の大口径レンズながらも、全長69mmのコンパクトボディを実現しているのもポイント。今回、「OLYMPUS OM-D E-M5」に装着して撮影してみたが、重量バランスが良好で撮影しやすかった。

ボディサイズは最大径64×全長69mmで、重量は305g。コンパクトな「OLYMPUS OM-D E-M5」にマッチするサイズ・重量だ。最短撮影距離は0.84m。最大撮影倍率は0.1倍(35mm判換算0.2倍相当)。フィルター径は58mmとなっている

大きめの金属製フォーカスリングを採用。適度なトルク感があり、マニュアルでのピント合わせもスムーズに行える

別売オプションとして、レンズのデザインにマッチした金属製の専用フード「LH-61F」とキャップ「LC-61」が用意される

「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」の主な仕様

焦点距離 75mm(35mm判換算150mm相当)
F値 F1.8〜F22
レンズ構成 9群10枚(EDレンズ3枚、HRレンズ2枚)
最短撮影距離 0.84m
最大撮影倍率 0.1倍(35mm判換算 0.2倍相当)
最近接撮影範囲 173×130mm
絞り羽枚数 9枚(円形絞り)
フィルター径 58mm
大きさ(最大径×全長) 64×69mm
重量 305g

作例から描写力をチェック

※サムネイル画像をクリックするとリサイズ・補正を行なっていない撮影写真(JPEG、4608×3456ドット)が別ウィンドウで開きます。なお、いずれも、カメラには「OLYMPUS OM-D E-M5」を使用し、画質モード「Large/Super Fine」、高感度ノイズ低減「標準」、長秒時ノイズ低減「オート」、シェーディング補正「OFF」の設定で撮影しています。

ISO200、F4、1/400秒、EV+0.3、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、絞り優先AE

ISO500、F5.6、1/160秒、EV+0.7、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、絞り優先AE

ISO200、F4.5、1/250秒、EV+0.3、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、フラッシュ発光、絞り優先AE

ISO200、F4、1/250秒、EV-0.3、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、フラッシュ発光、絞り優先AE

ISO200、F4、1/800秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、絞り優先AE

ISO200、F3.5、1/500秒、EV+1.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、絞り優先AE

ISO500、F2.8、1/160秒、EV+0.7、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、絞り優先AE

ISO200、F2.8、1/250秒、EV+0.7、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、フラッシュ発光、絞り優先AE

ISO200、F5.6、1/250秒、EV+0.7、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Portrait、フラッシュ発光、絞り優先AE

ISO200、F5.6、1/2000秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F2.5、1/1600秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F3.2、1/1000秒、EV-0.3、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、絞り優先AE

ISO200、F2.5、1/320秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F1.8、1/1000秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F2.5、1/2500秒、EV-1.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、絞り優先AE

ISO200、F5.6、1/1250秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F2.8、1/1250秒、EV0.0、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

ISO200、F1.8、1/1000秒、EV+0.3、測光:ESP、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish(標準)、絞り優先AE

「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、とにかく描写力にすぐれるレンズだ。画面のすみずみまで明るく、クリアでヌケのよい写りは、高性能な単焦点レンズならでは。ボケ味も自然で美しく、立体感や空気感もうまく表現できている。写りに関わるあらゆる点がハイレベルな1本となっているが、なかでも、解像感の高さは目を見張るものがある。むやみにコントラストを高めていないので、カリカリと角が立つわけではなく、細かいところが緻密に表現できているのがすばらしい。絞った際の解像感が高いため、開放だとやや描写が甘く見えてしまうが、開放でもピント位置では非常にシャープな描写が得られている。

なお、オリンパスは、フォーサーズ用レンズについては、「SHG(スーパーハイグレード)」「HG(ハイグレード)」「STD(スタンダード)」という、レンズ性能にあわせた3つのグレードを用意している。そのため、オリンパスユーザーは、フォーサーズ用レンズを、「SHG=松」、「HG=竹」、「STD=梅」と、「松竹梅」でランク付けして評することが多い。いっぽう、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」などのマイクロフォーサーズ用のレンズでは、「SHG」「HG」「STD」のグレード分けがなくなっているのだが、オリンパスは、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」については、「ハイグレード・ポートレートレンズ」という名称を付けている。それを額面どおり受け取るのなら、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、フォーサイズ用でいうところの「竹」の「HG」グレードと同等のレンズと見ていいだろう。ただ、今回撮影してみた限りでは、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、「竹」のクオリティを超えており、「松」の「SHG」グレードに匹敵する描写力を備えていると感じた。マイクロフォーサーズ用レンズでは、同じ「開放F1.8」のスペックを持つ「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」もすばらしいレンズだが、解像感を中心に総合的な描写力は、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」のほうが上だ。マイクロフォーサーズ用としては、現段階では間違いなく最高画質の1本である。

ただし、「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」は、35mm判換算で画角が150mmになるため、スナップ用として使うにはやや長く、使いこなしが難しいところがある。また、価格も、価格.com最安価格(2012年8月17日現在)で84,000円程度となっており、マイクロフォーサーズ用のレンズとしては高い部類に入る。手軽な「普段使いの1本」とレンズではないが、このレンズでしか得られないすぐれた描写力と、解像感の高さは魅力的だ。また、今回、「OLYMPUS OM-D E-M5」と組み合わせて使ってみたが、オートフォーカスの合焦速度が速く、あらゆるシーンでストレスなく撮影が行えた点も付け加えておこう。ポートレートやスポーツ、動物の撮影で最高のパフォーマンスを発揮するレンズではあるが、他のシーンでも撮影してみたくなるレンズであると強く感じた。

撮影・記事:価格.comマガジン編集部 mkr

最近、夜明け直前に目が覚めることが多く、シグマのデジタルカメラ「DP2 Merrill」で、自宅ベランダから見える朝日を撮影しています。この後も「朝早く目が覚める+飽きない」ようであれば、定点観測的に朝日の撮影を続けてみたいと思っています。

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