イベントレポート - 気になるイベント&新製品発表会をレポート! -

ニコンの超高画素フルサイズ、オリンパス「OM」のデジタル版などが展示 

今年のデジカメは大盛況!「CP+2012」の“6大展示”をチェック

昨年2011年のデジタルカメラ市場は、東日本大震災ならびにタイの洪水被害の影響により、新製品のリリースが少なく、例年よりも活気がなかった印象がある。だが、2012年は違う。昨年のうっぷんを晴らすかのように、注目度の高い新製品のリリースが続いている。


そんな中、2012年2月9日、カメラ関連製品のニューモデルが一同に集まる、カメラと写真の総合展示会「CP+2012」が開幕となった(開催期間:2012年2月9日〜12日)。今年の「CP+」は、発表されたばかりの話題製品が一挙に展示されており、カメラ好きの方からの注目度は非常に高い。実際、開催初日の会場は、いたるところに人、人、人という状況で、非常に多くの方が会場にかけつけ、デモ機や実機を手に取っていた。最近のデジカメ市場は、スマートフォンに代表されるカメラ付き携帯端末にシェアを奪われているところがあるが、「CP+2012」の会場は、そういったネガティブな印象を吹き消すくらいの活気にあふれていた。


今回のイベントレポートでは、「CP+2012」で見かけた数多くのデジカメ製品の中から、特に見逃したくない6つのニューモデルの展示状況を紹介しよう。

初日の13時30分頃の受付前の様子。大勢の方が受付を待っていた

タッチ&トライコーナーは何と90分待ち!
約3630万画素の高画素センサー採用の、ニコン新型フルサイズ「D800」「D800E」

筆者が「CP+2012」の会場であるパシフィコ横浜に到着したのは、2月9日の12時すぎ。今回は、イベントとしての盛り上がりをチェックすべく、10時〜12時の「プレミアタイム」(プレス関係者ならびに招待券を持っている方が先行で入場できる時間帯)は避けて、一般の方が入場できる時間帯に取材を行ってみた。その結果は、「成功」でもあり、「失敗」でもあった。「成功」な面は、来場する方の熱気に直接触れられたこと。新製品を手に取って説明員に熱心に質問する来場者の姿を見て、「デジカメ市場はまだまだ大丈夫」と感じることができた。いっぽう、「失敗」な面は、あまりの人の多さに、デモ機にあまり触れることができなかったことである。


会場に入って最初に足を運んだのは、ニコンのブース。ここで明らかに「失敗」を実感した。遠くから見ても人だかりがわかるほど、ブースの周りには多くの方がかけつけていたのだ。今回のニコンブースでは、2月7日に発表されたばかりの、有効3630万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載する新型デジタル一眼レフ「D800」「D800E」が注目の的となっており、説明員に質問しながら「D800」のデモ機に触れることができるタッチ&トライコーナーは、12時30分の時点ですでに長蛇の列になっていた。案内員が持つプラカードを見ると、何と「90分待ち」という文字が(※13時30分では70分待ち)。タッチ&トライコーナーとは別に、「D800」でステージ上のモデルを撮影できるコーナーも設けられていたが、こちらにも多くの人が並んでいた。今回取材した限りでは、「D800」の展示は、間違いなく、すべてのブースの中でもっとも注目を集めていた。

 

ニコンの新しいフルサイズ対応デジタル一眼レフ「D800」。有効3630万画素のCMOSセンサーを搭載するほか、フラッグシップ機「D4」の性能・機能の多くを継承している

ニコンのブースの周りはとにかく人が多かった

「D800」のタッチ&トライコーナーには長蛇の列が。取材した際は「90分待ち」の状況であった

こちらもタッチ&トライは90分待ち!
あの「OM」シリーズのデジタル版、オリンパス「OLYMPUS OM-D E-M5」

オリンパスのブースで大きな注目を集めていたのは、「CP+2012」開催前日の2月8日に発表になった、新しいマイクロフォーサーズ機「OLYMPUS OM-D E-M5」だ。「OLYMPUS OM-D E-M5」は、往年の同社製フィルム一眼レフ「OM」シリーズの「小型・軽量」というスタイルを受け継いでおり、「OM」のデジタル版に位置付けられている注目製品だ。ブース内で「OLYMPUS OM-D E-M5」の展示をチェックしていた方からは、「OMっぽい」「小さい」「撮影しやすそう」という声が聞こえてきた。


オリンパスは、今回の「CP+2012」において、「OLYMPUS OM-D E-M5」の展示だけでなく、デモ機に触れることができるコーナーも設置していた。しかしながら、こちらもニコン「D800」のコーナーと同様、13時には「90分待ち」という状況。人の多さでいえばニコンのブースに匹敵する状況であった。そのため、今回は限られた時間での取材であったため、残念ながら、デモ機に触れるのは泣く泣くあきらめた次第だ。

 

「OM」シリーズのスタイルを継承した小型・軽量な「OLYMPUS OM-D E-M5」。撮像素子には、1605万画素の新Live MOSセンサーを搭載する

フィルム一眼レフ「OM」シリーズの名機も展示されていた

「OLYMPUS OM-D E-M5」のタッチ&トライコーナーも、取材時は、ニコン「D800」と同じく「90分待ち」の状況

開発者によるトークイベントを開催。多くの人が足を止め、耳をかたむけていた

ブースの外まで長蛇の列が!
最高画質を実現したミラーレス一眼、富士フイルム「FUJIFILM X-Pro1」

富士フイルムの新製品では、何といっても、同社初のミラーレフ一眼カメラ「FUJIFILM X-Pro1」に注目だ。ボディのデザインや作りのよさもさることながら、カラーフィルターの配列を見直すことでローパスフィルターを省略し、クリアで解像感にすぐれる画質を実現したのがポイントだ。会場では、デモ機が用意されているだけでなく、「FUJIFILM X-Pro1」で撮影した写真を大きく引き伸ばしてプリントしたものが展示されていたのが面白い。富士フイルムが、本機種の画質の高さに相当な自信を持っていることがうかがえた。


富士フイルムのブースでは、タッチ&トライで、この注目製品「FUJIFILM X-Pro1」のデモ機に触れることができるようになっている。ただ、どのぐらいの待ち時間なのかはわからなかったが、こちらも、多くの人がかけつけていて、ブースの外まで人が並んでいる状況であった。言うまでもなく、今回の取材では、デモ機に触れることはできなかった。

 

富士フイルム初のミラーレス一眼カメラ「FUJIFILM X-Pro1」。デザイン性の高さに加えて、ローパスフィルターレスでの高画質がウリ

「FUJIFILM X-Pro1」のタッチ&トライコーナーにもデモ機に触れたい方が数多く集まっていた

突如発表の3モデルに“新しいシグマ”を感じた
台風の目になりそうな、シグマ「SD1 Merrill」「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」

シグマのブースは、ニコンやオリンパスほど多くの方が集まっている状況ではなかったが、来場する方の熱気は同等か、それ以上という印象を受けた。それもそのはず、「CP+2012」開催前日(2月8日)の夕方に、デジタル一眼レフの新モデル「SD1 Merrill(メリル)」と、デジタルカメラ新モデル2機種「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」の開発を発表したからだ。


「SD1 Merrill」は、有効4600万画素(4800×3200×3層)の「X3ダイレクトイメージセンサー」を採用する「SD1」(2011年6月発売)の性能、機能、仕様はそのままに、価格のみを大幅に改定したモデルとなっている。発売は3月を予定しており、市場想定価格は何と20万円程度。従来の「SD1」の市場想定価格が70万円だったことを考慮すると、大幅な値下げとなった。今回、シグマの説明員に「SD1」と「SD1 Merrill」の違いについて質問したところ、「両機種に性能面での差はありません。よりお求め安くなったのは、製造方法の見直しによって、従来のセンサーと同じ性能のMerrillセンサーをより低コストで開発できたことが大きな要因です」という回答をいただいた。残念ながら、ブース内で「SD1 Merrill」の実機に触れることはできなかったが、この春以降の注目デジタル一眼レフであることは間違いない。


さらに、「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」の2機種も、この「Merrill」センサーを採用したモデルとなっており、「SD1 Merrill」と同様、注目度はかなり高い製品だ。「「DP」シリーズにも、ついに有効4600万画素の高画素センサーが採用されるのである。「DP1 Merrill」は、開放F2.8で35mm版換算約28mmの単焦点レンズを採用。「DP2 Merrill」は、開放F2.8で35mm版換算約45mmの単焦点レンズを採用する。なお、両機種とも、現段階では発売日は未定となっている。

 

大幅な価格改定を実現した、シグマの新型デジタル一眼レフ「SD1 Merrill」。今年の台風の目になりそうなカメラだ

「DP1 Merrill」「DP2 Merrill」は、約92万ドットの3型液晶を採用。レンズ部にはフォーカスリングが新設される

タッチ&トライコーナーではさまざまな意見が飛び交う
Kマウント初のミラーレス一眼、ペンタックス「K-01」

今回、リコーとペンタックスは、2012年4月からのリコーグループのデジタルカメラ事業の組織変更(コンシューマー向け事業はすべてペンタックスリコーイメージングに集約する)を受けて、両ブランド単独ではなく、ペンタックスリコーイメージングとしての共同出展となっていた。そのため、ブース内には、リコーブランドとペンタックスブランドの製品が隣り合わせに並べられており、今までとはちょっと違う雰囲気となっていた。


その中でもっとも輝いていたのが、Kマウントを採用するペンタックスブランドのミラーレス一眼「K-01」だ。世界的なインダストリアルデザイナーのマーク・ニューソン氏がデザインを手がけており、「フツーのデジイチ」とは多少趣きが異なる筐体に仕上がっている。「K-01」のデモ機のタッチ&トライコーナーでは、性能・機能について多くの質問が飛び交っていたが、なかでもデザインについては、辛口の意見も含めて来場者と説明員の間で熱心な会話が繰り広げられていた。


このほか、リコーブランドでは、ユニット交換式「GXR」の最新ユニット「RICOH LENS A16 24-85mm」を触ることができるコーナーなども用意されていた。


ただ1点、リコーブランドの製品とペンタックスブランドの製品が混在する共同ブースを見て気になることもあった。それは、今後、「両ブランドが同じ組織の中でカメラを作ること」である。これまで別々にカメラ作りをしてきたので当然かもしれないが、今回の展示を見て、あらためて、ペンタックスとリコーのカメラはそれぞれに性格が異なることを実感した。「両ブランドが同じ組織の中でカメラを作ると、どういう結果になるのか?」ということに、期待は持ちつつも多少の不安も感じたのだ。両ブランドのよいところを伸ばしつつ、これまでにはなかったようなカメラの誕生を心待ちにしたい。

 

Kマウントを採用する新型ミラーレス一眼「K-01」。デザイン面で特徴のある製品となっている

APS-CサイズのCMOSセンサーと標準ズームレンズを採用する、「GXR」用の最新カメラユニット「RICOH LENS A16 24-85mm」

今回のキヤノンはコンパクトデジカメが充実!
原点回帰の新型IXYが誕生、キヤノン「IXY 1」「IXY 3」

キヤノンのブースでは、コンパクトデジカメ「IXY」シリーズの新モデルが注目を集めていた。特に「IXY 1」と「IXY 3」の2機種は、フィルムカメラ時代の“初代IXY”のデザインを継承したスクエアフォルムを採用し、非常に高品位な筐体に仕上がっているのが特徴。カラーバリエーションも、「IXY 1」がブラックとホワイトの2色、「IXY 3」がブルー、シルバー、レッドの3色と豊富に用意されており、これらがズラリと並ぶタッチ&トライコーナーは、なかなかにインパクトがあった。このほか、キヤノンの新製品では、1.5型の大型CMOSセンサーを採用する高画質モデル「PowerShot G1 X」も話題を集めていた。


なお、今回のキヤノンの展示では、デジタル一眼カメラに関しては、ニコンやオリンパス、富士フイルムのようなインパクトのある新製品は用意されていなかった。特に、ニコンのフルサイズ一眼レフ「D800」に対抗するモデル(EOS 5D Mark IIの後継機種)が用意されなかったことは残念。これから春にかけてキヤノンがどうやって巻き返してくるのか、その動向に注目したい。

 

「IXY 3」は、初代「IXY」のデザインを受け継いだスクエアフォルムが特徴。背面のボタンもこれまでとは異なるデザインになっている

画質重視のコンパクトデジカメ「PowerShot G1 X」も、これから登場する春モデルの中での注目機種となっている

取材・記事 価格comマガジン mkr

今年の「CP+」は予想通り、大豊作となりました。「CP+2012」の取材を終えて、これから手に入れたいカメラをあげてみます。「D800E」「OLYMPUS OM-D E-M5」「FUJIFILM X-Pro1」「SD1 Merrill」「DP2 Merrill」「IXY 3」です。って、本イベントレポートで紹介した、ほぼすべての機種になってしまいました…。そして、かねてより購入を検討している「GXR」+「GXR MOUNT A12」も、この購入したいラインアップに加わります。この中から(もしくは他の新製品から)どれを選ぶか、しばらく悩むことになりそうです。

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