バックナンバーを見ておわかりかと思うが、筆者は昨年末にWiMAXのル…
(2012年5月16日掲載)
2012年2月2日掲載
リコー「GXR」は、レンズ・撮像素子・画像処理エンジンが一体化した「カメラユニット」を交換するという、他製品にはないユニークなシステムを採用するデジタルカメラ。デジカメとしては“異端児”な存在の製品であるが、2012年2月2日、この「GXR」に、いい意味で“標準的”と評せる新カメラユニット「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」が追加された。“標準的”とはいうものの、この新製品は、APS-Cサイズの大型CMOSセンサーや、35mm判換算で24〜85mmの焦点距離をカバーする高性能なズームレンズを搭載しており、リコーのカメラ製品らしく“写り”にもこだわった製品。2011年11月に開発ロードマップに掲載されたものが、カメラと写真の総合展示会「CP+(シーピープラス) 2012」(2012年2月9日開幕)の前に正式発表となった形だ。発売は3月下旬予定で、市場想定価格は60,000円。「GXR」ボディ本体とのセットパッケージ「GXR+A16 KIT」も販売される。ここでは、開発中のベータ機の写真を交えながら、この新カメラユニットの特徴をくわしく紹介しよう。
※2012年2月3日:ステップズーム機能と、シャッター方式(レンズシャッター)の記述を追加しました。
※本記事では「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」の開発中のベータ機を使用しています。製品版とは仕様が異なる場合がありますのでご了承ください。
「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」の最大の特徴は、APS-Cサイズのセンサーを搭載した「GXR」用のカメラユニットとしては初めてズームレンズを採用していること。これまで、APS-Cセンサーを採用したユニットとしては、「GR LENS A12 28mm F2.5」と「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」という単焦点レンズを搭載するモデルはあったものの、ズームレンズのユニットは初となるのだ。カバーする焦点距離は35mm判換算で24〜85mmで、開放F値は広角端でF3.5、望遠端でF5.5。デジタル一眼カメラ製品としては、いわゆる「標準ズームレンズ」と呼ばれるレンズスペックとなっている。
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APS-Cセンサー採用のカメラユニットとして初めてズームレンズを採用。ズームの焦点距離を段階的に切り替えられるステップズームの利用が可能だ。また、9枚構成の円形絞り羽根を採用。シャッターはレンズシャッター方式となる。手ブレ補正機能は備わっていない |
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「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、先に登場した2本の単焦点レンズユニットとは異なり、レンズ名称にリコーの高画質ブランドを意味する「GR」が付いていない。そのため、「GRレンズと比べると画質が大きく落ちるのでは」と考える方もいるかもしれないが、それはちょっと違うようだ。というのも、リコーの担当者によると、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、MTF曲線(レンズ性能を評価する指標)を優先し、両面非球面レンズ3枚や高屈折率レンズを採用するなどして画質にこだわったレンズに仕上がっているという。詳細はリコーの製品ページに掲載されているMTF曲線図をチェックしていただきたいのだが、周辺部での解像度は少し低下しているものの、ズームレンズとしては全体的に高い性能を備えていることがわかるはずだ。
リコーが「画質にこだわっている」というのは、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」のボディサイズからも読み取れる。71.4(幅)×70.5(高さ)×93.3(奥行)mmで重量約350gという、カメラをコンパクトにまとめるのがうまいリコーとしては大きめのユニットとなっているからだ。ちなみに、APS-Cセンサー用のズームレンズということもあって、リコーのデジタルカメラ製品史上において、もっとも大きいレンズを採用している(それでも他社の標準ズームレンズ並みのサイズ)。レンズが大きい分、写りに余裕があるのは間違いないところで、リコーの担当者からも「比較的大きいレンズになっているのは、MTF曲線を重視し、無理のないレンズ設計を採用したため」という説明を受けている。
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「GXR」ボディ本体に「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」を装着した際のボディサイズは113.9(幅)×74.7(高さ)×98.5(奥行)mmで、重量は約550g(付属バッテリー、SDメモリーカード含む) |
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「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」のスペックでは、有効1620万画素という高画素なCMOSセンサーを採用したのも見逃せない。これまでの「GXR」用のAPS-Cセンサー採用ユニットは、いずれも約1230万画素のCMOSセンサーであったため、今回の新製品では画素数が大きくアップしたことになる。しかも、ライカMマウントを採用する拡張ユニット「GXR MOUNT A12」と同様に、モアレや偽色を防ぐためのローパスフィルターを搭載してないのもポイント(※リコー担当者に確認済)。クリアな描写を期待したいところだ。なお、価格.comマガジンでは、後日、実機を使ってのレビュー記事で「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」の画質をくわしくレポートする予定だ。
また、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、電動ズームを採用しており、ズーム操作、マニュアルフォーカス操作ともにレンズ側では行わない仕様になっている。ズーム操作は「GXR」本体背面のズームレバーで、マニュアルフォーカス操作は「GXR」本体背面のマクロボタンと前面のアップダウンダイヤルの組み合わせで行う。レンズ側でマニュアル操作ができないのはやや残念なところではあるが、このあたりは、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」が、デジタル一眼レフに使い慣れたハイエンドユーザー以外の層も含めて、幅広いユーザーをターゲットにした製品でもあるため、致し方ないところだろう。なお、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、電動ズーム動作ではあるものの、動画撮影時(ハイビジョン動画)は設定した焦点距離からのデジタルズーム撮影となる。
以下、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」が備える新機能と注目機能を紹介していこう。細かいところがブラッシュアップされている。一部の新機能は、今後の機能拡張ファームウェアのアップデートで他のユニットでも利用できるようになるはずだ。
「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、撮影機能として、白とび・黒つぶれを軽減する「ダイナミックレンジ補正機能」という新機能を搭載している。リコーのデジカメ製品では、階調補正機能として、露出が異なる2枚の静止画を連続撮影して合成する「ダイナミックレンジダブルショット」という機能が用意されているが、この「ダイナミックレンジ補正」は、1枚の静止画をエリアごとに区切って、白とび・黒つぶれを補正する機能となっている。「OFF」「弱」「中」「強」の効果を選択することが可能だ。
「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」では、電子水準器が、水平方向に加えてアオリ方向の傾きも検知できるようになった。ひとつのインジケーターで、水平方向とアオリ方向の傾きを表示するのが特徴。両方向の傾きを同時に確認しながら撮影することができる。
「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」の興味深い新機能としては、「撮影条件維持機能」があげられる。この機能は、シャッターを切った後にシャッターボタンから指を離さずに半押しの状態を維持すると、撮影時のフォーカス距離、絞り値、シャッタースピード、感度、ホワイトバランスの設定を維持して連続撮影が可能になるというもの。「撮影後のロック機能」とでも呼ぶことができる機能で、同じ露出感・色合いで微妙に構図を変えながら連続撮影したい場合に便利なのではないだろうか。
APS-Cセンサーを採用する他のカメラユニット(「GXR MOUNT A12」「GR LENS A12 28mm F2.5」「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」)と同様に、「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」は、ISO200〜3200の感度に対応するほか、1段ステップだけでなく1/3段ステップでの感度設定が可能となっている(※「GR LENS A12 28mm F2.5」と「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」は、機能拡張ファームウェアのアップデートで対応)。さらに、1回のレリーズで感度の異なる3枚を連続撮影できる「感度ブラケット撮影」も新たに利用できるようになった。
「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」では、インターバル撮影機能において、最大撮影枚数の設定ができるようになった。さらに、最小撮影間隔が「5秒」から「2秒」になっており、細かい設定でのインターバル撮影が可能になった。
このほかの「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」の新機能・注目機能は以下のとおり。
・JPEGを同時記録しない「RAWのみ記録」に対応
・Exif情報に著作権情報の登録が可能
・スリープ、オートパワーオフの設定が1分単位で可能
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こちらも、他のカメラユニットと同様、マニュアルフォーカス時のピント合わせをサポートする「フォーカスアシスト機能」に対応。「MODE1(コントラスト強調)」と「MODE2(輪郭強調)」を利用できる(※一部のカメラユニットは、機能拡張ファームウェアのアップデートで対応) |
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マニュアルAE時は、シャッタースピードにB(バルブ)とT(タイム)を選択できる。これは、「GXR MOUNT A12」「GR LENS A12 28mm F2.5」「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」にも共通する機能だ(※「GR LENS A12 28mm F2.5」とGR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」は、機能拡張ファームウェアのアップデートで対応) |
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取材・記事 価格comマガジン mkr
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