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デザイン、オートフォーカス、動画撮影などが強化されたニューモデル 

これが完成形? 着実な進化を遂げたリコー「CX6」速攻レビュー

「CX6」のシルバーモデル。ブラックモデルは2011年12月3日の発売となっているが、シルバーモデルとピンクモデルは、少し遅れて12月16日の発売予定となっている

2011年の秋冬のコンパクトデジカメ市場は、例年ほど多くの新モデルが登場しなかったこともあって、やや活気がない印象がある。そんな中で、リコーは、スタンダードモデル「CX」シリーズのニューモデル「CX6」を、ユーザーの期待に応えるかのように、しっかりとリリースしている。


ここでは、価格.comマガジンではおなじみとなった、リコー「CX」シリーズの速攻レビューをお届けしよう。今回は、従来モデル「CX5」からの9個の進化点をレポートしたい。


■「CX6」の主な特徴

・広角28mm〜望遠300mmの光学10.7倍ズームレンズ
・有効約1000万画素の裏面照射型CMOSセンサー
・画像処理エンジン「Smooth Imaging Engine IV」
・独自のハイブリッドAFシステム(進化)
・4種類からノイズ低減量を選択できるノイズリダクション
・解像感の高い撮影を実現する「超解像」&600mmまで対応の「超解像ズーム」
・多彩な効果を選べる「クリエイティブ撮影モード」(進化)
・フル画素で約5枚/秒、VGA解像度で120枚/秒の高速連写機能(進化)
・広角側1cm、望遠側28cmのマクロ撮影機能
・約123万ドット表示の3.0型液晶モニター(進化)
・ハイビジョン動画撮影機能(進化)

進化点1 すべりにくいグリップを採用した新しい筐体デザイン

新モデル「CX6」は、従来モデル「CX5」から筐体デザインが変更になった。シンプルなイメージの筐体であることは変わらないのだが、ボディ上面にヘアライン加工が施されたり、レンズ周りのデザインがさらに作りこまれたり、といったように、細かいところで多くの違いがある。なかでも、もっとも大きな変化となるのがグリップだ。「CX5」では、フラットなグリップ形状に、指を引っかけておける細長い突起が付いていたが、「CX6」では、なめらかな盛り上がりのあるグリップ形状に変更され、突起が付かなくなった。さらに、「CX6」のグリップでは、光沢感のある樹脂加工が施されるようになったのもポイント。デザインのアクセントになっているだけでなく、すべりにくい素材を採用しているため、ホールド感の向上にもひと役買っている。

左が「CX6」で右が「CX5」。「CX6」のボディサイズは103.9(幅)×58.9(高さ)×28.5(奥行)mmで、重量は約201g(付属バッテリーおよびSDメモリーカードを含む)。「CX5」のボディサイズは101.5(幅)×58.6(高さ)×29.4(奥行)mmで、重量は約197g(付属バッテリーおよびSDメモリーカードを含む)。ボディサイズ・重量はほぼ同等。最薄部は「CX6」のほうが薄くなっており、「CX5」の最薄部24.4mmに対して、「CX6」の最薄部は、それよりも1mm程度薄い23.1mmとなっている。また、ボタン類などのレイアウトはほとんど変わらないものの、「CX6」では、電源ボタンがシャッターボタンの下に設置されるようになったのが気になるところ。右手のみで電源をオン・オフしようとすると、ちょっと窮屈な感じの操作になる印象を受けた

「CX5」のシルバーモデルはややグリーン寄りのカラーであったが、「CX6」は、金属感を強調する“シルバーそのもの”になった

「CX6」では、ボディ上面にヘアライン加工が施されている

「CX6」は、レンズ周辺のデザインが変わった。「CX5」よりもスピン加工の部分が広くなっている。ボディ前面では、内蔵フラッシュとパッシブAFセンサーの位置も微妙に変更になっている

「CX6」のグリップには、光沢感のある樹脂加工が施されている。好みの問題もあるとは思うが、表面がすべりにくくなった分、「CX5」よりも「CX6」のほうがホールドしやすいと感じた

細かいところだが、実際に使ってみて違いを感じたのが、背面に装備される「ADJ./OKボタン」。「CX6」では、表面がなめらかな形状に変更になったためか、少しすべるようなフィーリングになった。これも好みの問題ではあるが、“操作した感”は「CX5」のほうが良好なように思う

「CX6」は、「CX5」と同様、ブラック、シルバー、ピンクという3色のカラーバリエーションが用意されているが、「CX6」では、シルバーとピンクの色合いが変更になっている。シルバーは、より金属感のあるカラーとなり、ピンクは、よりビビッドなカラーとなっている

進化点2 よりスピーディーになったオートフォーカス

「CX6」はオートフォーカスがさらに高速になった

従来モデル「CX5」は、コントラストAFとパッシブAFを組み合わせた独自のハイブリッドAFシステムを採用し、オートフォーカス速度が向上したのが大きな特徴であった。リコーの計測によると、「CX5」では、35mm判換算で広角端(28mm)でも望遠端(300mm)でも合焦時間最短0.2秒という、高速オートフォーカスを実現しており、高倍率ズームコンデジとしては及第点以上の性能を誇っていた。


「CX6」では、このオートフォーカス性能がさらに進化し、広角端・望遠端ともに合焦時間最短0.1秒を達成。同社の高級コンパクトデジカメ「GR DIGITAL IV」の最短0.2秒よりもスピーディーになっているのだから驚かされる。この性能アップは、「CX6」に2つの改良が加えられたことによる。1つ目は、ズームレンズの動きを見直し、よりスムーズにレンズが動作するようになったこと。これにより、レンズの無駄な動きが少なくなっただけでなく、動作音も静かになった。2つ目は、センサーの駆動速度が従来よりもアップしたこと。具体的な駆動速度はオープンになっていないが、「CX5」よりも速度が上がったことで、コントラストAFのスピードアップを実現しているのである。


今回、「CX6」と「CX5」を使ってオートフォーカス速度を比較してみた。従来、「CX5」でも十分にスピーディーだと感じていたのだが、「CX6」のオートフォーカスは、体感的にも、間違いなくそれよりも速い。言葉で表現するならば“一瞬”で合焦するようになっている。また、ポイントが高いのは、望遠側でも、この“一瞬”の速度で撮影できること。35mm判換算で200mm程度(光学7倍程度のズーム)の望遠時でも、高い割合でスピーディーに合焦してくれる。さらに、実際に使ってみてポイントが高いと感じたのが、オートフォーカスの動作音が静かになったこと。従来は「ジーッ」という独特の動作音が発生していたのだが、この音がしなくなった。「ピッ」という電子音のような音が小さく出る程度に抑えられている。


ただし、「CX6」では、オートフォーカスの仕組みやロジックが大きく進化したわけではないため、オートフォーカスのクセのようなものは変わっていない(どのメーカーにも特有のクセがある)。そのため、オートフォーカスが合いにくい被写体に対しては、「CX6」と「CX5」でそれほどの速度差があるわけではない。あくまでも、オートフォーカスが性能を発揮する場合に、スピードに差が出るということだ。


「CX6」と「CX5」のオートフォーカス速度の比較動画

※サムネイル画像をクリックすると、WMV形式の動画(720×405ドット)が再生されます。ご使用のパソコンによっては再生できない場合がありますのでご了承ください。

■CX6 ■CX5

「CX6」と「CX5」を使用して、光学ズームを望遠端(35mm判換算で焦点距離300mm)に固定し、フォーカス位置を変更しながら、距離の異なる被写体に対してオートフォーカスを動作させてみた。「CX5」よりも「CX6」のほうが、一瞬で合焦する確率が高いのがわかる

「CX6」と「CX5」のレンズ駆動音の比較動画

※サムネイル画像をクリックすると、WMV形式の動画(720×405ドット)が再生されます。ご使用のパソコンによっては再生できない場合がありますのでご了承ください。

■CX6 ■CX5

電源を入れて、シャッターを3回半押しして、電源をオフにした様子を収めた動画。「CX6」は、レンズ鏡筒の動き方がスムーズになっており、オートフォーカスの動作音が小さくなった。また、電源オン時・オフ時のレンズ部の駆動音にも変化が見られる

進化点3 望遠側で解像感がアップする画質チューニング

続いて、「CX6」の画質面を見ていこう。「CX6」は、「CX5」と同様、35mm判換算で広角28mm〜望遠300mmに対応する光学10.7倍ズームレンズや、有効約1000万画素の裏面照射型CMOSセンサー、画像処理エンジン「Smooth Imaging Engine IV」を搭載。そのため、これらのスペック情報だけだと、「CX6はCX5とまったく同じスペックで画質に違いはない」と考えるかと思う。ただ、リコーの製品担当者にその点を確認したところ、「CX6では、望遠側で解像感が高い絵作りに変化している」との回答を得た。そこで、今回は、「CX6」と「CX5」で、望遠側の画質を比較してみた。

室内・望遠端(焦点距離300mm、テレマクロ)の比較作例

※室内の蛍光灯下で、マクロモードに設定してオート撮影。主な設定は、感度「ISO100」、画質・サイズ「10M 4:3 F」、画像設定「スタンダード」、ホワイトバランス「マルチパターンAUTO」、超解像「OFF」、ノイズリダクション「OFF」となっています。

※サムネイル画像をクリックするとリサイズ・補正を行なっていない撮影写真が別ウィンドウで開きます。

■CX6 ■CX5

ISO100、1/24秒、F5.6、EV+0.3

ISO100、1/34秒、F5.6、EV+0.3

屋外・望遠端(焦点距離300mm)の比較作例

※屋外で遠くの被写体をオート撮影。主な設定は、感度「ISO100」、画質・サイズ「10M 4:3 F」、画像設定「スタンダード」、ホワイトバランス「マルチパターンAUTO」、超解像「OFF」、ノイズリダクション「OFF」となっています。

※サムネイル画像をクリックするとリサイズ・補正を行なっていない撮影写真が別ウィンドウで開きます。

■CX6 ■CX5

ISO100、1/79秒、F5.6、EV0.0

ISO100、1/111秒、F5.6、EV0.0

今回、35mm判換算で105mm以上の望遠域で「CX6」と「CX5」で撮り比べてみたが、焦点距離200mm程度〜300mmの間で、「CX6」のほうが解像感にすぐれることが確認できた。上記の作例でも、人形の細い毛の部分や、木の葉のディテールなどは、「CX6」のほうがシャープ感が強いのがわかるはずだ。単にシャープネス設定が強めになっているだけなのかもしれないが、「CX6」では望遠側の画質がチューニングされていることは間違いない。また、今回試用した限りでは、露出やオートホワイトバランスにも変化を感じた。「CX6」では、露出はわずかに明るめになることが多く、オートホワイトバランスは色かぶりすることが減ったような印象を受けた。


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