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開発担当者が登場し、“革新のS”についてくわしく語った! 

ブロガーミーティングでわかった「PowerShot S100」の進化点

ブロガーミーティング開始前の会場の様子

キヤノンマーケティングジャパンは2011年11月10日、「コンデジの匠が語る、キヤノンPowerShot S100」というテーマで、人気ブロガーを集めた「ブロガーミーティング」を開催。キヤノンの製品開発担当チームが「コンデジの匠」として参加し、この冬注目の新型コンパクトデジカメ「PowerShot S100」(2011年12月上旬発売)の特徴をくわしく紹介した。


ここでは、今回のブロガーミーティングで得られた情報を踏まえながら、キヤノンが考える「PowerShot S100」の主な進化点をまとめたい。

ブロガーミーティングの会場には「PowerShot S100」を展示。「PowerShot S100」では、ブラックに加えてシルバーのカラーバリエーションが用意されている(※写真ではシルバーカラーモデルがゴールドのように見えますが、実際の外観はシルバーになります)

「PowerShot S100」の純正オプションも展示されていた。写真はWeb販売限定のソフトケース

「PowerShot S100」の実機を使っての撮影会も実施。被写体としてジオラマ模型などが用意されていた

キヤノン製コンパクトデジカメの最高傑作が誕生

今回のブロガーミーティングのポイントは、キヤノンの開発担当チームの中から「PowerShot S100」の製品開発に携わった担当者が多く参加したこと。レンズ、撮像素子、デザインといった各部門の担当者が参加しており、「メディア向けの新製品内覧会・発表会でも、ここまで充実した内容はないのではないか」と感じるくらい熱のこもったプレゼンテーションが行われた。

また、そのプレゼンでは、開発担当者の鼻息が相当に荒かったことも印象深い。そこからは、キヤノンが今回の新モデル「PowerShot S100」の完成度にかなり満足していることがうかがえた。事実、プレゼンでは、「キヤノンのコンパクトデジカメ史上、最高傑作が誕生」と案内しており、開発者も「開発者が自分でお金を払って買いたいカメラに仕上がっている」と相当な自信を持っていることをアピールしていた。

以下、ブロガーミーティングでのプレゼンの内容を踏まえながら、「PowerShot S100」の特徴を掘り下げていこう。

 

ブロガーミーティングでは、「PowerShot S100」を「キヤノンのコンパクトデジカメ史上、最高傑作」と紹介

広角端で開放F2.0を実現した光学5倍ズームレンズ

新開発の光学5倍ズームレンズは、両面非球面レンズなどを搭載し、収差を抑えた撮影が可能

「PowerShot S100」は、35mm判換算で広角24mm〜望遠120mmをカバーする新開発の光学5倍ズームレンズを搭載している。従来モデル「PowerShot S95」では、35mm判換算で広角28mm〜望遠105mmの光学3.8倍ズームであったため、広角端・望遠端ともに拡張されており、より幅広い焦点距離で撮影できるようになった。特に、広角端が24mmスタートになったのはうれしいところ。しかも、よりワイドな画角になったにも関わらず、「PowerShot S」シリーズの代名詞でもある、「広角端でF2.0」というコンパクトデジカメ随一の明るさをキープしているのがポイントだ。


今回のブロガーミーティングにおいてキヤノンは、「PowerShot S」シリーズの初代モデル「PowerShot S90」において、「薄暗い居酒屋でもキレイな写真が撮れるカメラを作る」というテーマのもとに開発を進めたことを明かし、「暗いところでもフラッシュを使わないでキレイな写真が撮れる、明るいレンズを搭載したコンパクトデジカメを開発できた」とした。そして、「最新モデルのPowerShot S100では、広角24mm、F2.0、光学5倍のスペックをワンコインサイズで実現した、より高性能なレンズに進化している」と説明した。

“自社開発”がポイントの1/1.7型CMOSセンサーを採用

新開発の1/1.7型CMOSセンサーはセンサー内部にさまざまな工夫が施されている

「PowerShot S100」は、撮像素子に、自社開発の1/1.7型CMOSセンサー(有効1210万画素)を新たに採用している。従来モデル「PowerShot S95」では、1/1.7型CCDセンサー(有効1000万画素)であり、撮像素子がCCDからCMOSに変わったことになる。デジタルカメラでは、センサーの種類が変わることは見逃せない変化であり、ブロガーからもその点について質問が投げかけられたが、キヤノンは「EOSのDNAを引き継ぐ自社製高感度センサー」とし、自社製CMOSセンサーによる高画質化をアピールした。


ブロガーミーティングでキヤノンがもっともアピールしたのが「低ノイズ化」だ。まず、デジタルカメラの一般論として、ノイズの少ない高画質を実現するには「センサーの出力段階でディテールとノイズが分けられている必要がある」とし、それを実現するためには、「光を効率的に集めること」「集めた光を効率的に電子化すること」「ノイズを少ないままデジタル化すること」が必要であると説明。そのうえで、「PowerShot S100」が搭載するCMOSセンサーは、デジタル一眼レフ「EOS」シリーズで培った技術を応用しており、1画素あたりの受光面積を広げる「オンチップマイクロレンズ技術」、第2世代となる「オンチップノイズ除去技術」、ランダムノイズを抑制する「画素内完全電荷転送技術」などを採用し、高いレベルで「ディテールとノイズを分けることができる」とアピール。さらに、「映像エンジンとレンズに最適化したセンサーを設計できるのも自社開発のメリットだ」とした。

過去最高の進化を遂げた映像エンジン「DIGIC 5」を採用

「PowerShot S100」のスペックでは、映像エンジンに新開発の「DIGIC 5」を採用するのも話題となっている。「DIGIC」(Digital Imaging ICの略、ディジック)は2002年に誕生し、キヤノン製コンパクトデジカメ、デジタル一眼レフの双方共通で採用されている映像エンジンだ。キヤノンは、新バージョンの「DIGIC」を開発するたびに、ワンランク上の画質と処理スピードを実現してきており、2011年に登場したばかりの「DIGIC 5」にも大きな期待が寄せられている。事実、「DIGIC 5」初搭載モデルとなる高倍率ズームデジカメ「PowerShot SX40 HS」では、高感度画質が大幅に向上している(※「PowerShot SX40 HS」の画質については、価格.comマガジン特別企画『キヤノンの新エンジン「DIGIC 5」のノイズリダクションを検証』をチェックしてください)。

「DIGIC 5」の特徴は、情報量と処理スピードの向上を果たしたことで、「ノイズリダクション」「ホワイトバランス」「連写性能」のいずれもが大きな進化を遂げたこと。ブロガーからの注目度も高く、「DIGIC 5採用によって画質がどのように進化したのか? それは一眼レフと比べてのどのような違いがあるのか?」という質問が投げかけられていた。 キヤノンは、今回のブロガーミーティングの中で、「DIGIC 5」の画質について「過去のDIGICのバージョンアップの中でも、もっとも大きな進化を遂げている」とし、特に「高感度画質が圧倒的に進化した」と説明。「ディテールを残すところは残し、消すところは消すことで、階調性を残したうえでの低ノイズを実現している」と具体的な画質傾向を紹介したうえで、その進化度について「DIGIC史上ナンバーワンといえる進化」と胸を張った。なお、デジタル一眼レフとの違いについては、「デジタル一眼レフは素材として使用することも考慮した絵作りだが、コンパクトデジカメは撮ってすぐに“いい”と感じてもらえる絵作りを目指している」と説明した。

プレゼンで紹介された「DIGIC」の歴史

「DIGIC 5」は、「約4倍の情報量」と「約6倍の処理スピード」を実現

グリップを追加し、よりスリムになった筐体デザイン

「PowerShot S100」は、「PowerShot S」シリーズらしい“シンプル”な筐体デザインを継承している。「PowerShot S100」のデザイン上のポイントは、光学5倍ズームレンズを採用しながらも厚さ26.7mmというさらにスリムな筐体を実現したことと、新たにグリップ(本体前面の細長い引っかかり部)を採用したことの2点だ。ブロガーミーティングでのキヤノンの説明によると、グリップ部の形状については、「いくつもの試作を重ねたうえで、ホールドしてもっともフィーリングがよかったものを採用している」とのことだ。

また、キヤノンは、「PowerShot S」シリーズのデザインについても説明。初代モデル「PowerShot S90」では、「シンプルながらもカメラらしいカメラを作る」というコンセプトで開発がスタートし、「PowerShot Gシリーズに対抗できるような、今までとは違ったカメラ」を目標にしたとのこと。そのため、「“操作面でも新しいことにチャレンジしよう”ということで、コントローラーリングを採用した」と、「PowerShot S」シリーズの操作面での特徴である、レンズ部の「コントローラーリング」開発のいきさつを紹介した。

数多くのモックアップやパーツを作り、高いデザイン性を追求

「PowerShot S100」のデザイン制作で使われた実際のスケッチ

開発担当者にいくつか質問してみた

今回のブロガーミーティングでは、「PowerShot S100」の実機を使用しての撮影会と、開発者との懇親会も実施された。そこで、開発担当者に新モデル「PowerShot S100」やキヤノン製コンパクトデジカメについて何点か質問を投げてみた。その回答を紹介しよう。

質問:「PowerShot S100」ではレンズの望遠端がそれほど明るくない(F5.9)のですが、「広角端での開放F2.0」にこだわったからでしょうか?


回答:それは違います。コンパクトデジカメであっても望遠側を明るくすることは十分に可能です。ただし、望遠側を明るくするには、レンズを大きくする必要があり、結果、ボディが大きく重くなってしまいます。「PowerShot S」シリーズでは、あくまでも、「キヤノンが考えるコンパクトデジカメのサイズ」の中で明るいレンズを搭載したいと考えています。ボディをコンパクトに保つことが重要なのです。そのため今回は、ボディがさらにコンパクトになったうえで、開放F2.0で広角24mmスタートの光学5倍ズームレンズを搭載できるようになりました。

質問:「PowerShot S100」ではCMOSセンサーと「DIGIC 5」の搭載により、高感度画質が向上したとのことですが、低感度の画質はどうでしょうか? コンパクトデジカメではCMOSセンサーよりもCCDセンサーのほうが低感度ではよい結果が得られる場合もあります。


回答:「PowerShot S100」の画質については、高感度画質の向上が最大の進化点になりますが、けっして低感度の画質に力を入れていないわけではありません。高感度をよくするためだけにCMOSセンサーを採用したわけではないのです。今回の自社開発のCMOSセンサーではダイナミックレンジの拡大も実現していますので、実際に撮影していただければおわかりいただけると思いますが、低感度でも従来以上の解像感・描写力で撮影することができます。

質問:「PowerShot S100」の実機を触ると背面のコントロールホイールの操作感が変わったように感じるのですが、何か変更点はあるのでしょうか?


回答:コントロールホイールについては、細かいチューニングを変更しました。よりクリック感のあるホイールとなっており、操作感が向上しています。また、「PowerShot S100」では、コントロールホイール以外にも細かい使い勝手をブラッシュアップしています。

質問:キヤノンのコンパクトデジカメは総じてマニュアルAEやシャッタースピード優先AE以外ではシャッタースピードが1秒以上にならないように設定されていますが、どういった理由からでしょうか?


回答:キヤノンのコンパクトデジカメは、あくまでも手持ちでの撮影を前提に設計しています。そのため、1秒でも手持ちでは長い設定になるのですが、オート撮影では必要以上に長いシャッタースピードにはならないようにしています。「PowerShot S100」でもそれは同様ですが、「PowerShot S100」は高感度画質が大幅に向上していますので、高感度でも手持ちで十分にキレイな写真が撮影できると考えています。

なお、価格.comマガジンでは近日中に、「PowerShot S100」の実機を用いての試用レビューを掲載する。画質、機能、操作性などをくわしく掘り下げて紹介する予定だ。

取材・記事:価格.comマガジン編集部 mkr

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