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カメラが自動で人の顔を探して撮影する“Party-shot” 

年末・年始に大活躍するソニーの自動撮影ロボット「IPT-DS1」

親戚の集まりや友人とのパーティーなど、大勢で集まって楽しい時間を過ごすことが多い年末・年始。今回の「勝手に注目」では、この時期に大活躍すること間違いなしな、ソニーの自動撮影装置「インテリジェントパンチルター IPT-DS1」(以下、IPT-DS1)を紹介しよう。

今までになかったカメラアクセサリーとして高い人気を集める

「IPT-DS1」は、対応するコンパクトデジカメ(「Cyber-shot DSC-TX1」と「Cyber-shot DSC-WX1」)を装着するだけで、自動で人物を見つけ出して撮影してくれるユニークなカメラアクセサリーだ。価格.comにおいては、バッテリーグリップやリモコン、ファインダーなどが登録されている「その他カメラ関連製品」カテゴリの売れ筋ランキング(2009年12月28日現在)で1位をキープしている人気製品となっている。正直なところ、「IPT-DS1」のニュースリリースが出た2009年8月当初は、対応するデジカメが2製品と少なく汎用性があるものではないため、正直、ここまで人気を集めるとは予想していなかった。


「IPT-DS1」の人気の秘密は、やはり、ソニーらしく“ 今までになかった製品”であることが大きい。“撮影ロボット”というと少し大げさかもしれないが、「IPT-DS1」のウリは、とにかく機械まかせで人物の撮影が行なえることで、本体を回転したり(左右360度)、上下の角度を調整しながら(上方向に最大24度、下方向に最大21度)、さらにカメラのズーム動作も駆使して、あらゆる方向にいる人物を自動で検出・撮影してくれるスグレモノとなっているのだ。

「IPT-DS1」のセッティングは簡単。デジカメ(「Cyber-shot DSC-TX1」もしくは「Cyber-shot DSC-WX1」)の底面に用意されている三脚用のネジ穴と、専用AVケーブルを接続する「マルチ端子」の位置に注意して、デジカメ本体を「IPT-DS1」の台座に装着すればよい。あとは、電源を入れるだけで、自動で撮影を開始してくれる

「Cyber-shot DSC-TX1」と「Cyber-shot DSC-WX1」は、底面の三脚用ネジ穴とマルチ端子のレイアウトが異なっている。そのため、「IPT-DS1」には、各機種専用のプレートが用意されている

「IPT-DS1」は、単3型アルカリ乾電池2本で約11時間の利用が可能。オプションのACアダプターでの駆動にも対応する



自動撮影装置というと高度な性能・機能を備えているように感じるかもしれないが、「IPT-DS1」本体に、撮影に関する特別な仕組みが組み込まれているわけではない。カメラの台座として回転と角度調整を行なう機器であり、構図・露出の決定やシャッター動作など、撮影に関わることはカメラ側で制御するようになっている。

なお、「IPT-DS1」で自動撮影を行なうと、カメラ側の撮影モードは、撮影状況から最適なシーンモードを自動設定する「おまかせオート」に固定される。そのため、「IPT-DS1」利用時は、感度やホワイトバランスの設定はすべて「オート」になる。ポイントは、顔検出機能「顔キメ」も同時に働くことで、撮影中は、「顔キメ」で人の顔を検出しながら、独自のアルゴリズムによって、顔の向き・人数などを考慮して最適な構図に調整する。最大8人までの顔検出に対応しているので、大人数のパーティーでも、しっかりと複数人の顔を検出して撮影してくれる。さらに、笑顔を検出して自動でシャッターを切る「スマイルシャッター」も同時にオンとなるのもポイントだ。

「IPT-DS1」利用時は、デジカメ本体の自動シーン認識「おまかせオート」での撮影となる。そのため、写真右のように、被写体までの距離が短い場合は「マクロモード」を認識する場合もある

「IPT-DS1」では、背面に用意されているメニューボタンを押すことで、回転角度(「90度」「180度」「無制限」)や、撮影頻度(「高」「標準」「低」)を設定することも可能となっている。「Cyber-shot DSC-TX1」を利用する際は、フラッシュの設定を「IPT-DS1」側で切り替えることも可能だ(「Cyber-shot DSC-WX1」の場合は、カメラ側でフラッシュを設定する)

「IPT-DS1」は、背面に三脚用のネジ穴が用意されており、三脚に取り付けての利用も可能

■動画:「IPT-DS1」の動作

2.69MB(WMV形式)
「IPT-DS1」が顔を探す動作はかなり規則的で、「上下の角度を変えながら、左右45度にカメラを振る」というのが基本となる。いったん顔を検出すると、構図を細かく変えながら数枚の撮影を行なう(多くて5枚程度)。左右45度内での撮影が終わると(または顔が検出されなかったら)、90度右回りに回転して、同じロジック(上下の角度を変えながら、左右45度にカメラを振る)で被写体を探す

カメラ目線でない自然な笑顔が撮れるのがポイント

今回、円卓が用意されている立食パーティーで、「Cyber-shot DSC-WX1」を装着した「IPT-DS1」を利用してみた。円卓の中心に「IPT-DS1」を置いて自動撮影を行なってみたところ、当然といえば当然なのだが、設置した直後に、円卓を囲む人から「何ですかこれは?」「デジカメが回転してる!」「今撮影してるんですか?」といったように、いきなり注目の的になってしまった。そのため、自動撮影が開始してから5分くらいは、「IPT-DS1」へのもの珍しさがあって、カメラ目線の写真ばかりが撮影される結果となった。

■撮影開始直後の写真

撮影テスト開始時は、「IPT-DS1」に注目が集まってしまいカメラ目線の写真が多くなった



しかし、撮影開始から10分くらいが経過して、周囲の人がカメラの存在を忘れるようになってから「IPT-DS1」が本領を発揮した。フラッシュをオフにしてシャッター音を切った設定にしていたこともあって、カメラを意識しない自然な表情の人物写真を撮れるようになった。人が撮影する場合は、被写体がカメラを意識してしまい、どうしてもカメラ目線の写真が増えてしまうが、「IPT-DS1」は、カメラ目線でない写真を数多く撮ることができる。これが「IPT-DS1」を利用する最大の魅力だ。さらに、「スマイルシャッター」の効果もバツグンで、カメラ目線でない笑顔をおさえられるのも大きなメリットだ。

■撮影開始から10分程度経過しての写真

シャッター音を消してフラッシュをオフにしていたため、時間が経過してからは自然な表情の写真を撮影できた。ちなみに、撮影枚数は、約30分の利用で100枚程度(撮影頻度「高」)。想像していたよりも多くの枚数の写真を撮ってくれていた



また、「IPT-DS1」を使った自動撮影は、構図の決め方が優秀なのも見逃せないポイントだ。被写体が写真の真ん中に収まる、いわゆる「日の丸写真」になることが少なく、顔の向きにあわせて構図を微妙に調整してくれるのだ。なお、「IPT-DS1」では、1枚の写真内に可能な限り多くの人物をおさめようとする傾向がある。個人をズームで狙って撮影することは少ないようだ。

「IPT-DS1」は、手前から奥に人が並んでいても、複数人の顔をキッチリと検出して、広角で全員が写真内に入りきるように構図を調整する



ただ、今回、いくつかの条件で「IPT-DS1」をテストしてみて、動作で1点だけ気になることがあったので報告しておきたい。それは、「顔検出中は基本的にズームが広角側に固定される」ことである。いったん顔を検出すると回転やズームを使って構図を調整してくれるのだが、顔検出は基本的に広角側で行なうため、被写体が遠くにいると顔が認識されにくいのである。特に、今回は広角24mmモデル(「Cyber-shot DSC-WX1」)を使ったこともあって、被写体との距離が2mを超えると顔が検出されず、なかなか自動撮影が開始されなかった。

そのため、「IPT-DS1」利用時にはちょっとした工夫が必要だ。パーティーなど大きなスペースで利用する場合は、顔が検出しやすくなるように、できる限り、人が集まる場所に設置しておこう。また、自動撮影をしてくれるとはいうものの、同じ場所でクルクル回転しての撮影に限られるので、設置場所を固定してしまうと同じような構図の写真ばかりになってしまう。撮影写真のバラエティを増やすためにも、こまめに「「IPT-DS1」の設置場所を変えておきたいところだ。

まとめ パーティーで威力を発揮するユニークな製品

「IPT-DS1」には“Party-shot”という愛称が付けられているが、まさにその名のとおり、パーティーにおいて絶大な威力を発揮するカメラアクセサリーである。カメラまかせの自動撮影であるにも関わらず、構図決定のアルゴリズムがよくできているのがポイントで、パーティー会場に置いておくだけで、手動では撮影できないような自然な表情の人物写真を数多く撮影することができる。被写体との距離に注意する必要があるが、基本的にカメラを装着するだけで勝手に撮影してくれるので、デジカメ初心者の方でも安心して利用できるはずだ。

なお、「IPT-DS1」の本体価格は、価格.com最安価格(2009年12月28日現在)で10,790円となっている。カメラアクセサリーとしては決して安い製品ではないが、「Cyber-shot DSC-TX1」もしくは「Cyber-shot DSC-WX1」を所有している方(もしくはこれから購入しようとしてる方)にとっては、1万円程度の投資で、“自動撮影ロボット”を手に入れられるのは大きなポイントになるのではないだろうか。年末・年始にパーティーを控えているという方に、ぜひ、購入を検討していただきたい製品である。

※価格.com最安価格は2009年12月28日現在のものです

価格.comマガジン編集部/mkr

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